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映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

■はじめに
一流レストランで腕をふるうシェフが、店を辞めフードトラックでアメリカを横断するまでを描くコメディドラマ。

*製作など補足(個人調べ)
・『アイアンマン』のジョン・ファブロー監督が監督・脚本・製作・出演のあらゆる役をこなした作品。
・映画監督を務める前から構想を描いていた内容を、低予算で撮影し映画化。アベンジャーズ一族のロバート・ダウニーJr.や、スカヨハなどが特別友情出演で作品の盛り上げに協力している

■感想

まず言うと、自分はfilmarksのスコアで「4.2」、超高得点をつけました。
どこを切り取ってもハッピーな気持ちになれるシーンの集合体です。
例えば分解すると、
・ジョン・ファブロー監督の1mmも嫌味のない演技
・SNSを操るザ・Z世代だが父に近づこうと必死な可愛い子役
・作る工程から食欲をそそる色鮮やかな料理
・1mmも何と言っているかわからないがとにかくポジティブなメッセージが流れているであろう明るいラテン音楽
最高な要素しかない

人生の挫折から立ち上がる様が軽快なテンポで綴られます。
落ち込んだ時も、これさえ再生すればきっと笑顔になれる。
今年のベスト映画トップ10に入ることが決定しました(すでに。笑

特にぶっ刺さった、主人公の存在について深掘ります。

<愛すべきおじさん>
主人公のカールは、コロっとしたおじさん。

主人公のカール with 息子・パーシー
(ジョン・ファヴロー)

感情的になりやすい一面から、料理評論家や店のオーナーに
思いの丈を怒りとともにぶつけます。
その際に発せられた料理人の思いには
ハッとさせられ、胸にくるものが。

そんなありのままの姿(ブチギレ姿)が
瞬く間にネットで拡散され、カールは一躍時の人となるわけですが
ITリテラシーが乏しい彼はなすすべもなく…

ところがカールは、リテラシー以前に
何千人、何万人もの人に自分の醜態が拡散されても、
何百人もの人が自分のお店に並んでも、
とにかく動じない。笑
焦って知り合いにあたる描写などもありますが、
心の底ではドンと構えているような雰囲気。
根本が、揺るぎない強いハートの持ち主なのだと思います。

子供に対しても対等な目線で接する姿も。
(アメリカを横断を終盤に迎えたシーンで、
 息子に「君に触れられて(touch the heart)よかった」と伝えます。
 子供に対して"心に触れる"と言う表現で接する姿が
 とても美しいと思いました)

出会えてよかった、と思える素敵なキャラクターでした😢

また、この監督〜主演まで1人で全てをこなした
ジョン・ファブローが気になって仕方なく調べたところ、
異色な経歴を持ったすごい方でした。
・NYのクイーンズ出身(ユダヤ系)
・NYC卒業→ウォール街で働く
・高学歴・高所得だったにも関わらず、スタンドアップ・コメディアンになるためにシカゴへ転住
・俳優として経歴を重ねながら脚本も書き続け、2008年に『アイアンマン』が大ヒット
・以後、『アベンジャー』シリーズの製作総指揮や、『ライオンキング(2019年実写版)』の監督等を務める
そんな敏腕の映画製作者。

彼の任される作品群を見るに、
ディズニーからも高い評価を受けていることがわかり
大人から子供まで楽しめる素敵な作品を作る方なんだな、と。
そもそも『シェフ』自体見ていないことが遅すぎる私なのですが、
『アベンジャーズ』シリーズはもちろん大好き。愛してる。
そんなexecutive producerをよく知り、改めて大好きになりました。

===

(最後に)
「おい飯テロ映画か」、ですよ。
昨日の夜この映画を見て、不思議とラテン的な味覚の刺激を受け
今日の昼はアボカドたっぷりジェノベーゼを作るに至る…

(料理載せてみたものの、
この文脈はちょっと恥ずかしい。笑)

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