デンマーク人と英語の関係から、日本の今後をちょっと考える
「デンマークへ行く」というと聞かれる質問ランキング第1位
「デンマークって何語?」
「デンマーク語です!!!!!」
わたしはいまデンマークで暮らしているが、基本的に英語で生活をしている。(デンマーク語は勉強中)なぜかというと、デンマーク人は本当に英語が上手だから。
今日は、デンマークと英語の近さを象徴するエピソードを、脈絡なく紹介していく。
8割以上が英語を話すという体感。子供から高齢者まで、基本街にいる人はみんな話せる。逆にデンマークに移民してきた中東系の人は、デンマーク語しか話さないイメージ。
介護施設にいたデンマーク人のおじいさんは、英語で話して暮らしていた年数の方が長くて、「英語で話す方が楽」と言っていたくらい。
小さい頃から、英語を聞く環境が整う。たとえば、テレビや映画、音楽は基本英語のデンマーク語字幕。
そもそもデンマークのエンタメ業界が小さいので、デンマーク語のエンタメが少ないらしい。デンマーク語のものはディズニーと、ほんの少ししかないよ!と昔の友達が教えてくれた。だから小さい時から海外のドラマ、映画、歌を輸入したものを、デンマーク語字幕で見て育つ。
もっというと、デンマークは兵庫県の人口くらいしかいない小さい国。アーティストは最初から国外を視野に入れて活動するひとが多いらしい。デンマーク語の歌を作るよりも、英語で曲を作って世界で勝負する人が多いんだって。
たとえばマッツミケルセン。ファンタスティックビーストのポスト・ジョニーデップとしてグリンデルバルドの彼!!!(まじかっこいいよね)英語を普通に話す彼を、デンマーク人だと知っていましたか?!隣国スウェーデンのABBAもそう。最初から世界を見て英語で勝負している。最初知った時、スウェーデンなの?!英語うまいね?!とおどろいた。
逆に日本は、ある程度国の規模が大きいのと、字幕にすると子供は漢字が読めないから、吹き替え文化や独自文化が発展したのかな?と推察。
そしてデンマークの視線が国外に向いているのは、エンタメ業界に限らず、ビジネスマンとしても同じ。
国を保つために外国人を受け入れることも、自分が外国に働きにいくことも、日本人よりハードルが低いようにみえる。EU全体に言えることかもしれないけれど。
だから、英語とフランス語、英語とドイツ語、と複数言語を当たり前のように話すし、外に出るのも当たり前。内製するつもりがないのだ。
大前提、全てのことをデンマークだけで完結しようとしていない。
デンマーク語しか話せなかったら500万人としか話せないから、世界で孤立しちゃうよ!!って友達も言ってた。視野が広いというか、とてもいい意味の危機感があるんだなと思った。日本語は1億人以上と話せるもんなぁ。
日本が英語をこれだけ使わずに、国内だけで色々発展してきたこと、悲観することではない。むしろ日本がとても盛んに発展してきた証拠だと思う。
でももし、日本全体の産業が今後小さくなっていったら、英語(に限らず海外)のアーティスト、英語(に限らず海外の言葉)をあやつるビジネスマンがいまより増えるのかもしれないなぁとおもう。
そしてそれは、日本の衰退を意味するのではなく、日本の魅力をアピールできるチャンスだとおもう。
おまけ。デンマーク人は口説く時などロマンティックな雰囲気を出したいとき、デンマーク人同士であっても英語を使うことがあるんだって。
理由は「デンマーク語の音がロマンティックじゃないから」と真面目に自虐を言っていた。
ふつうに、それができるのってすごいと思うのよ。
個人的には、英語もデンマーク語も、もうちょっとレベルアップする。
お返しの愛は無限大、一緒に幸せに貪欲になりましょうね!!