見出し画像

世界トップ基準!フィンランド人の英語力

フィンランド留学??

みなさん、フィンランド留学と聞いて、どんなイメージをしますか?マリメッコが有名なのでテキスタイル留学?フィンランド語留学?(フィンランド語を勉強したい人は日本にほとんどいないでしょうね、笑)ウィンタースポーツ留学?
今回、私は研修でフィンランドを訪問したのですが、それはフィンランドの大学への留学に向けてのリサーチでした。え?フィンランド語が必要なのでは?と思った方もいるかもしれません。実は、フィンランド含め、ヨーロッパでは英語で全て授業を行う専攻を展開する大学が非常に増えています。ですので、大学の授業をすべて英語で受けながら、フィンランドの大学の学位取得を目指すことができるのです。

大学の図書館に並ぶ書籍。英語のものも多数。

民間の語学学校がないフィンランド

最近話題のセブ留学やマルタ留学などの語学留学は現時点ではフィンランドではまず難しいでしょう。なぜなら民間企業が運営している語学学校がフィンランドにはないからです。どこの国にも英会話スクールってあると思っていたのですが、ない国もあるんだととても驚きました。
話が脱線してしまうので簡単に書きますが、これはフィンランドは英語教育を含む教育は全て無償であるべき、という考えがベースにあるからです。英語習得は国民全員が必要なもの、それに対してお金を徴収するなんて!と、私やドイツ人のスタッフが語学学校運営を提案した際、とても信じられないというような反応でした。”平等”の権利の考え方ですね。

世界○○位!フィンランド人の英語力

フィンランド人の英語力って全く想像つかないですよね。実は、英語が母国語ではない国における各国の英語力ランキングを毎年EFが発表しています。

世界各国の英語力ランキング


これで調べてみると・・・実はフィンランドは毎年とても高ランクに位置しています。2018年も8位にランクイン。北欧諸国は全体的に順位が非常に高いです。
ちなみに日本は・・・。49位・・・。アジア諸国の中でもかなり低いですね・・・。

大学の授業は英語で受けられる、そしてフィンランド人の英語力も世界的にみて非常に高い・・・。でも、でも!!本当に生活面はフィンランド語が話せなくても問題ないの??これが私も出発前の疑問でした。大学スタッフからはフィンランド人は英語が得意だから大丈夫〜!と聞いていたのですが、やはり実際のところどうなんだろう?って気になりますよね。

フィンランドに2週間半滞在してみて・・・

結論としては全く問題なかったです!フィンランド人、とても英語が上手・・・。私はフィンランド語で「こんにちは」と「ありがとう」しか言えませんが、生活できました。かなり地方の都市もまわったのですが、驚くべきことにヘルシンキ以外の都市でも英語で生活できました。
一回だけ、駅のキオスクの店員さんの英語があまり分からず・・・訛りがひどくて英語だって初め気づきませんでしたが・・・。思い出してみてもそれくらいです。

フィンランド人の英語

私的な意見になりますが、多くのフィンランド人の英語を聞きましたが、訛りはあまり感じませんでした。(もちろん中には強めの訛りがある人もいましたが。)非常に聞き取りやすい英語を話す人が多く、様々な英語に聴き慣れているのか、リスニング力も高い印象。複雑な内容も流暢な英語で話しますし、つっかえることなどもほとんどなく、特に一部の人を除き、大学関係者の英語は非常に綺麗でした。イギリス人、アメリカ人などの英語が母国語の人たちに比べるとゆっくり、分かりやすい文章構造、単語で話すので、留学生にとってはとても分かりやすい英語だと思いました。

どうして英語が上手なの?

若年層の英語力の高さの裏側にはゲームの効果があると言われています。海外のゲームをする際、ほとんどが英語なので、自然と英語を覚えているとのこと。

旅行好きなフィンランド人の性格も影響しているはず。ヨーロッパを旅行する際、英語は必須。英語を話せなければならない環境が近くにあります。「フィンランド人は英語が上手だね」と話すと「フィンランド語を話せても仕方ないから、笑 海外旅行に行きたかったら英語は必須でしょ」という少し皮肉な回答を何人かからもらいました。フィンランド人はフィンランド語がマイナーな言語であることを自虐的な冗談としてよく話しています。(フィンランドではスウェーデン語が必須なので、話せる人が多いけれど、スウェーデン人でフィンランド語を話せる人はあまりいません。)

教育面においては、以前は文法やリーディングに重きを置いた英語教育でしたが、実践的な教育になりつつあるそうです。人前で間違うことを苦手とするフィンランド人だけど、間違えても大丈夫、新しい言語を覚えるのに間違いは当たり前、という考え方も浸透してきています。

もともと人口500万人いう小さい国であることに加え、少子高齢化に伴うEU内での交流の活発化もフィンランド人の英語力の高さを裏付ける理由の一つ。どんな仕事でも海外とのやりとりがあるケースが多く、英語が話せることが必須になりつつあります。実際に、地元の小さい企業を除くと、英語で仕事を行う企業も多いそうです。(留学生にとっては大きなチャンス)ただし、フィンランド人が集まると、世間話はフィンランド語なので、フィンランド語が話せた方がいいとのこと。現地に住むにあたっては、絶対的にフィンランド語を話せた方が便利だと感じました。

日本は人口が多く、日本語だけで仕事が見つかりやすい、また、TVやマンガ、ゲームなども自国のものが充実しているためあまり英語のものを利用する必要がないかもしれません。映画などは字幕版で観る方も多いと思いますが、日々のテレビを英語で見られる方は少ないのではないでしょうか。
当たり前ですが、英語の必要度・緊急度、そして、英語に接する時間が英語力を上げる上でのキーですね。これからますますグローバル化が進む社会では必須の英語力。フィンランドで大学に通い、学位と英語を習得するというのも、一つのトレンドになるかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?