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ものを大切に

ものを大切にする。
昔からよく言われていたことだけど、
ものを大切にできているか、そう聞かれてもすぐに返事をすることができない。
子どもたちには「ものを大切にしなさい」とか言っているのに。


「今日もていねいに」で松浦弥太郎さんが言っていた「一日一回さわる」こと。

さわれば、その本なり椅子なりの状態がはっきりわかります。埃がついていたら払い、傷がついていたら修理し、並び順を整理整頓することもできます。
しかし、まったく変わりがなくきれいなままでも、さわるとさわらないとでは大きな差が出てきます。さわったことで、あたかも命の吐息がふきかかったがごとく、そのものがすこし元気になるのです。

松浦弥太郎「今日もていねいに」

これはなかなかできることではない。
わたしは大学時代に断捨離にハマってから、結構ものは減らしたほうだと思うけれど、一日一回さわれるほど少なくもない。
だけど、この本を読んでからはできるだけ自分が何を持っているのか把握するようにしたし、ものを減らすことに取り組んでいる。

一日一回とは言えないが、一週間に一度、一ヶ月に一度は持っているものを見直して、自分の気分の上がるお気に入りのものだけを残すようにした。
すると、こんなにたくさんのお気に入りに囲まれているのだという安心感、幸福感に包まれる。
これだけあれば、幸せ。
そう思って、新しいものを迎えるハードルが高くなり、ものを買うことが減った。
そうするとお金を使うことも減る。
なんて素敵なことだろう。

引っ越しの準備を機に、本も断捨離・整理した。
今まで読んでそのままだった本を、もう一度読み直すようになった。
それがこの「今日もていねいに」でもあるのだけれど。
一度読んだことがある本でも、自分の環境も考え方も少なからず変わっていて、捉え方が変わったりする。
これは小説でも同じ。
登場人物の気持ちがより深く感じ取れたり、共感して涙を流したり。

だから自分の持ち物を定期的に見直すことはとても大切だと思う。
これからも、まずは今あるものを大切に、
お気に入りを長く使っていきたい。



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konoka
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