「なんで?」と聞かれると困ってしまう党代表
「なんで?」と聞かれると困ってしまう党代表の今野直倫です。
田舎でカフェ店主もやっております。
党の代表は勝手に名乗っているだけですので、自称です。
そして、そんな党はありませんので、真に受けないでください。
ただ、僕の心の中では、すべての「なんで?」と聞かれると困ってしまう人を代表しております。
こんな人間でも何とか生きておりますということをお伝えしたいためです。
こんなやつがカフェ店主をやっているなら、私も頑張れるわ!
僕も僕も!
というような感じで、これを読んだ誰かしらが少しポジティブになってくれれば嬉しいです。
さて、本題。
タイトルにもあるように、僕は人から「なんで?」と聞かれると黙ってしまいます。
うーんとか、えーとかいうことはあっても、「こうこうこうだからです!」と即答できることは、ほとんどありません。
昔からこうです。
今思えば、だから口癖が「なんとなく」や「どっちでもいい」だったんだなと思います。
僕の中には何か行動をしたり選択をするときに、確固たる理由がありません。
なので、Webのお仕事をしているときは、よく上の立場の人から詰められました。
詰められているというより、僕が答えないから理由を聞こうとしているだけなのですが、理由を掘っても掘っても出てきません。
なぜなら、そもそも理由なんてないからです。
たとえばですが、何かキャンペーンを企画し実施するとしましょう。
なんでもいいです。
春のパン祭りと称して、パンを買うとシールがもらえて、そのシールを集めるとお皿と交換できるというキャンペーンを企画立案したとします。
あくまで例えばの話です。
何か心当たりがあったとしても、怒らないでください。
で、上司から「何でこれをやった方がいいと思うの?」と聞かれるとします。
僕の答えは、こうです。
「やった方がいいと思うからです。」
やった方がいいと思うから、やった方がいいのです。
それ以外に答えはありません。
きっとほとんどの人はこれを見て、今野は頭が悪いのだと思うでしょう。
何と考えていないやつだと思うでしょう。
僕も当時はそう思っていました。
そして、組織の中ではあまり僕の案が採択されることはありませんでした。
当然です。
あいつの提案には何も筋の通った理由がない。
あいつは考えていない。
そう思っている状態で、その案を採択するほど企業に余裕なんてありません。
失敗できないのです。
こういうことが続いて、僕自身も僕は何も考えていない、頭が悪い人間だと思っていました。
でも、なぜか自信はありました。
なんでだよ。
絶対に僕の案は正しいはずなのに。
という、理由はないのによくわからないけど自信だけはあったのです。
そして、僕は組織で働くということを全く辞め(自分で立てた会社も代表を譲って)、個人事業主としてカフェを経営することにしました。
そうすると、どうでしょう?
誰にも企画提案を承認してもらう必要がないのです!
だから、自分が理由はないけれども自信があるという企画をバンバンできます。
今月で開店して9ヶ月になりますが、常に黒字で回っています。
融資の相談をしている銀行さんには、近年稀に見る業績だと言われました。
ここで言いたいのは、僕が優れているとかそういうことではありません。
成功しているとも言う気はありません。
むしろ、常に自分が浮かれてしまわないように、疑いの目を自分に向けています。
この業績が続くわけがない。
オープンしたてで話題性があるだけだ。
もっともっと良くしていけるところはある。
そういう客観視点を持つようにして、むしろまだまだだと自分に言い聞かせるようにしています。
ここで言いたいのは、「なんで?」と聞かれて困ってしまう人は、何も考えていないわけではないということです。
いや、考えていないのは合っているかもしれません。
根拠なく何かを選択したり、決定したりしているわけではない、と言った方が正確かもしれません。
つまり、それを選択した理由というのは言葉にはなっていないが、イメージや抽象レベルでは頭の中にあるということです。
だから、自信が持てる。
「なんとなく。」
というのは、その言葉の通り何となくいいと思っているんだけど、言葉にはできないということです。
そして、その何となくの精度はかなり高いと思っています。
何となくというのは、直感と言い換えてもいいと思います。
直感というのは、これまで生きてきた中で経験した見聞きしたすべてを、みんなミキサーに詰め込んでごちゃ混ぜにした何かです。
つまり、「何で?」と聞かれたときに答える「何となく」というのは、真には「これまで生きてきて経験し、見聞きしたすべてのことに照らし合わせると、こうなるのです」という意味です。
だから、精度が高い。
自分の人生の全てを総動員して出した答えなので、何よりも精度が高いです。
頭で考えて、公式や論理に当てはめて出した答えなんかとは比べ物にならないと思っています。
言葉で説明できる答えや判断というのは、正直、想定の範囲内に収まってしまうと思います。
けれども、言葉にならない混沌とした抽象的な何かを言葉の説明を介さずに、そのまま現実に生み出すと、ときに想定を逸脱したものが立ち上がります。
とはいえ、会社組織では社員の承認を得る必要があるので、言葉による説明が不可欠です。
言葉に落とし込む過程で、何割かが削ぎ落とされて、当たり障りのないものになってしまう。
それに僕は耐えられないのです。
だから、組織で働くことができない。
企画書などに落とし込むと、「自分が本当にやりたいことと違う……」となってしまう。
"なんとなく" の状態なら完璧なのに。
だから、僕は今、その何となくを直接現実に反映できる個人事業主という働き方を選択しています。
もっと言うなら、自営業です。
フリーランスではなく、自営業。
他人のプロジェクトにジョインしてお金を頂くのではなく、自分のプロダクトをローンチきてお金を頂くのです。
カタカナ言葉を使って、ちょっと頭良さそうにしてみました。
前半での頭悪そうなイメージを払拭するためです。
この文章を読んだステークホルダーの皆さん。
僕のことを頭悪いと思わないでください。
これからも一生懸命お仕事しますので、お仕事を振ってくださいね。
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