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終わりの時に。

夕日が16時半には傾いて空を赤くしていきます。心のスイッチが時間帯で変わっていきます。

電車で揺られる窓に映り込む空の色に映える雲の色が明日も晴れなんだろうかと。帰る道はいつも同じだ。最近仕事が早く終わって帰り道によく周りをみるようになった。同じく電車で揺られる人々はみんなスマートフォンを眺めている。そんなにみんな何を見つめているのかと思ってしまうが、必要なことではあるみたいだ。太陽の傾きや、雲へ映り込む光、グラデーションを作る空に光出す星。通り過ぎる景色に灯る家の灯り。画面より素敵な景色が一日の終わりに目に飛び込んできます。様々な景色、音、香り、肌を刺す感覚・・・一日のうちのその時のその場面に自分が存在していることの確認としてダイレクトな感覚を楽しむよう・・・。

人との距離感がコロナで変化しています。人とのつながり・・・生きていくのに必ず必要です。一人では生きていくことは出来ません。しかし今までのつながりが強すぎたのかもしれません。人々は自らの感覚で受け取る素敵なものを瞳に映すことを必要最小限にしてしまいました。ダイレクトに受け取るものに画面のフィルターを掛けて。もしかしたら街で出会う素敵な人、ものにもフィルター越しでしか繋がれない世の中になるのかもしれません。

自分の家族や周りにダイレクトにいる人、ダイレクトに繋がる大切な人・・・。これから出会う素敵な景色、素敵な人、素敵なもの・・・を本当に大切にしようと。

日々の自分の現実は繰り返すことがほとんどで予定調和で進みます。しかしその予定調和の中には素敵なことがたくさん詰まっていて、素敵な人も出会います。コロナや外出自粛で出会えないとしても、その繰り返しに存在するすべてのことが一度限りのタイミングなのです。そのダイレクトな瞬間を見逃さず日々を送ること。これからの生活の在り方を問わなければいけない瞬間なのかもしれません。

よく言いますが、終わりの時に自分の日常にいる大切な人、大切なもの、大切な現実・・・これから出会う人、ものをこころから守りたいと大切に思えることが人間にとって最も大切な事になるのでしょう。

一日の終わりの時に・・・・。


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