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【少ない調味料で優しく豊かな味わいに】糀で愉しむ夏の「和えもの」レシピ3選

和えものクリエイターの近藤ゆりこです。

この記事では、「糀で愉しむ夏の和えもの」
と題して、「糀」を使った夏の和えものレシピを後半でご紹介いたします。
前半は「糀と和えもの」について少し掘り下げて書いております。
いきなりレシピに飛んでいただいても構いませんが、前半も読んでくださるとレシピがすんなり頭に入ると思います。

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ところで、皆さんは「夏の和えもの」と聞いて、まず何を思い出しますか?
パッと出てくる方は、かなりお料理や食のことがお好きなのだと思います。


「あれ?酢の物は和えものだっけ?」というお声も聞こえてきそうです。
和えものはメイン料理ではなく副菜。しかも種類の幅が広く、特定しにくいものです。
そんな和えものですが、私にはとても魅力的な存在。そして、私は日頃から「季節の和えもの」を考え、作り、SNSなどを通じて発信しております。

◉和えものについて

■和えものとは?

ここでは私なりの解釈で簡単に書きたいと思います。

「和えもの」とは、1種類または複数の食材を切ったり、塩もみしたり、茹でたり蒸したりして食べやすくした上で、すり潰すなどした別の食材(同じ食材を使う場合もあり)と調味料を合わせた「和え衣(あえごろも)」とさっと混ぜ合わせたもの、のこと。
広義的には酢の物なども含まれます。「広義的には」ということなので、狭義では酢の物やお浸しなどはこれに含まれない、ということになります。


これだけ読むと、ポテトサラダなど洋風なものや、ナムルのようなものも「和えもの」に含まれることになりますよね。確かに広い意味では「和えものの一種」だと思います。
でも、もうひとつ、「和えものは和食で代表的な副菜の一つ」だということも言えるのです。

■「和える」は和のエッセンスが詰まってる


「和える」
というのは「混ぜる」というのと「ニュアンス」が違います。
「しっかりと混ぜ切る」のではなく、「どこか軽やかさ」「曖昧さ」「主役となる季節の食材を包み込むような優しさ」が感じられます。
「和える」の「和」は「調和」だと私は思っています。
小鉢に入った季節野菜の白和えや胡麻和えなど、さりげない存在感ながら、お食事の中にあるとなんだかホッとしませんか?

■和えものの魅力とは

さて、和えものの魅力とは何のでしょう?
以下、私にとっての魅力をまとめたものです。

1.分量にとらわれずに誰でも簡単に、自分好みの(家族好みの)味に作れる自由さがある。

2.旬の食材とともに季節感を楽しむことが出来る、食卓を豊かにしてくれるもの。

3.   「前菜」として次のお料理へのワクワク感を与えてくれたり、「箸休め」としてお料理とお料理を繋いでくれる存在。

4.  本来の和えものは油を使用することは少なく、とてもヘルシーな副菜である。

5.   すり鉢で擂る音や菜箸でさっと和える感覚など、五感が刺激され、作っていて気持ちが良い。

6.   「混ぜる」ではなく「和える」という、和の軽やかな世界観が素敵

7. 季節の食材に限らず、冷蔵庫の余り野菜や残っている乾物などを使って、白和え、胡麻和え、酢味噌和えなどの美味しい一品に仕上げることができる。


もっと詳しい説明はを過去の記事にまとめていますので、ここでは深堀しないことにしますね。よろしければお読みください。

■「糀で愉しむ和えもの」とは?

和えものがどういうものか、ざっくりとご説明したところで、次は「糀で愉しむ和えもの」のことを書きたいと思います。
私は以前、「軽やかな和えもの ~味噌・醤油・酢・みりん・お酒でつくる季節の野菜料理レシピ~」という本を出版しました。

一言で言うと、

最近ではごま油をつかった和えものレシピをよく見かけますが(それはそれで美味しく、私もたまに作ります)、おいしいお味噌やお酢などの伝統発酵調味料を使って、よりヘルシーで軽やかな季節の和えものを作りませんか?
(本来、和食の和えものに油はあまり使いません。すりつぶした胡麻やくるみなどからコクを得ます。)

という内容です。

中には「白味噌(西京味噌など)」や「淡口醤油」以外に「白醤油」「麦味噌」「豆味噌」など、ちょっとマニアックな調味料も登場したりします。
地域色の強い、あまりメジャーではない伝統発酵調味料にも興味をもっていただければ、という思いもありましたが、特に「味噌、醤油、酢、みりん、お酒」の5種類でつくる和えものの楽しさや美味しさを味わっていだだきたかったのです。

やがて、Instagramで「和えもの専用アカウント」を開始するようになり、フォロワーの方々と繋がる中で、「白味噌や淡口醤油」は関西の方でないと、家に常備するのは難しい、ということがよくわかりました。
それと同時に、「甘酒」や「塩糀」であれば、意外と受け入れやすいのだということも感じ取りました。
それならば、「その2つの糀調味料を使う和えもののレシピ」を考えてみようと思ったのです。

ただ、なんでもかんでも「甘酒や塩糀」を使えばいい、ということではないと思うのです。「この2つを使っておいしい和えものをつくるにはどうしたら良いか」私なりに試行錯誤して考えたレシピです。是非、「糀をつかう和えもの」を愉しんでいただければ幸いです。

■甘酒と塩糀を和えものに使うメリット


「糀でつくる和えもの」というと、今流行りの「玉ねぎ糀」や「しょうが糀」などアレンジ版の糀調味料も出てくるのかと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、私が使うのはあくまで「甘酒」と「塩糀」です。

理由は

✴︎和えものは季節の素材の味や香りを楽しむものだから、このシンプルさが合っているため

✴︎自分でも簡単に作れる調味料だから

✴︎自分でつくらなくても手に入れやすいものだから

和えもの、例えば「いんげんの胡麻和え」。使う調味料と言えば、淡口醤油(または濃口醤油)とお砂糖、あとは人によってお酒やみりん、お出汁、といったところでしょうか。

それぞれの役割をざっくり言うと

◉お醤油→塩味をつける

◉お砂糖やみりん→甘みをつける

◉お酒やお出汁→うま味をつけたり水分調整のため


ということになります。


と、ここでひとつ訂正をさせていただきます。

先程から「甘酒」と言っていましたが、正確に言うと「甘糀(あまこうじ)」なのです。
甘酒は飲料ですから、水分もそれなりに多く、飲むためのものですので、お料理、特に和えもので使うには「薄い」のです。
そこでお料理でよく使われるのは「甘糀」。
甘酒を水分を少なめに作った、ドロッと濃度と甘みが濃いもの。

和えものでもこの「甘糀」を使います。

したがって、先程から「甘酒と塩糀」と言っていたのは間違いで、正しくは「甘糀と塩糀」です。

さて、ここからこの2つを和えものに使用する具体的なメリットを書いていきます。
大きく2つ挙げられます。

1.他の調味料をあまり必要としない

甘糀と塩糀は以下の材料でつくられています。

◉甘糀(甘酒)
米糀+水(+ごはん)
ごはんは入れても入れなくても作れます。

✴︎米糀とは蒸煮したお米に麹菌を繁殖させたもの

◉塩糀
米糀+塩+水

塩糀や甘糀を作る際に欠かせない麹菌というのはとても沢山の酵素を生成するという大きな特徴があります。
代表的なのが、たんぱく質を分解するプロテアーゼ、デンプンを分解するアミラーゼ、脂質を分解するリパーゼの3つ。そのほかにも現在わかっているだけで100近い種類の酵素を作り出すのです。
その麹菌を使ってつくられた米糀にはその沢山の酵素が含まれていて、それらにより生成された様々な成分が甘糀や塩糀には含まれており、栄養がたっぷりなだけではなく、独特なうま味や甘み、香りがあります。
甘酒の甘さは米麹(ごはんを入れたらそのごはんも)のデンプンが分解されて出来た甘み(ブドウ糖)、塩糀のうま味は米糀のタンパク質から生成されたアミノ酸によるものなのです。
塩糀の味を表現するときに、「塩とみりんを混ぜたような」と言われたりします。甘糀も優しい甘みのほかにうま味もあるし、お砂糖のように甘みを付加するだけではないのです。

また、糀には「食材の美味しさを引き出して、より美味しくする」という特徴もありますので、
甘糀や塩糀を和えもののようにシンプルな料理で使用すると、みりんやお酒、お出汁など入れなくても十分に美味しく作ることが出来ます。
つまり、その分簡単に作ることができる、ということになります。

2.適度な水分と濃度がつく

塩糀も甘糀同様に少しドロッとしています。
和えものを作る際に避けなくていけないのが、
水っぽくなること。

水っぽくなる理由の代表が、食材の水分が残り過ぎていること、または和え衣自体かま水っぽいこと。全体の味もボヤけて、食感もビシャっとしてしまいます。
酢の物は別として、通常和え衣(食材を和えるもの。白和えならお豆腐+調味料、胡麻和えなら胡麻+調味料)の水分が多すぎても、食材に和え衣がうまく絡まず、やはり水っぽい感じになってしまいます。
その点、甘糀や塩糀を使うと適度な水分と濃度があるので、液体よりも水っぽくなるのが抑えられます。

すり鉢で擂ることで糀の粒々感はかなりなくなりますが、粒々感が好きでない方はフードプロセッサーなどでしっかり潰してください。
(でも、すり鉢で甘糀や塩糀をすりつぶす感覚、私は好きなのですよね!)


ここでメリットをまとめてみます。

✴︎適度な水分と濃度がある
✴︎お出汁を入れなくてもよい
✴︎お酒やみりんを入れなくてもよい

塩麹はご自宅で簡単につくることができますし、甘糀もヨーグルトメーカー、炊飯器、保温できる器具があれば簡単に作れます。
今やこの2つのレシピは世の中に溢れていますので、この記事では省略したいと思います。
和えものに使用する場合、どうしてもこの分量で、というものではありません。
ご自宅でつくらない場合は、もちろん市販のもので問題ありません。
ただし、甘酒を購入する際は濃縮タイプ(水で薄めるタイプ)にしてください。

■レシピの前にお伝えしたいこと

なかなかレシピに入らなくて申し訳ないのですが、あと2つだけ先にお伝えしておかなくてはいけないことがあります。

こちらは普段わたしが愛用している
すり鉢とすりこぎ
他にもあります。


1,すり鉢とすりこ木について

私の和えものレシピのほとんどは「すり鉢とすりこ木」を使用します。
すり鉢の良さは、普段使っている人にはわかる感覚だと思っています。
好みの加減に調整できたり、擂っているときに心地よさ。機械にはないものだと思っています。
ちょっと見栄えのするすり鉢であれば、そのまま食卓に出すことも出来ますしね。

和えものでは胡麻を擂る、白和えのお豆腐をすりつぶす、酢味噌の味噌と酢を合わせるなどよく使う道具ですし、その他、ポテトサラダ、冷や汁、とろろなどいろいろと使えますので、ひとつあるととても便利です。
(今、すり鉢もお安いものだと1,000円以下でお求めになれると思います)

もしお持ちでない場合は、

*胡麻和えは「擂り胡麻」を使う、ミルサーなど機械を使う。
*白和えや酢味噌和えなどは「ボウル+泡だて器」「濾し器」などを使う。

といったことにより、作ることができます。

✴︎甘糀や塩糀の粒はすり鉢である程度すり潰すことができます。それも糀の和えものにすり鉢を使うメリットと言えるでしょう。

もし「すりばち」がない場合は、擂らずにつぶつぶ感を敢えて残しておいてもよいですし、潰したい場合は、あらかじめまとめてハンディミキサーやなどで潰してしまい保存しておく、また機械を使わない場合はボウルに入れてスプーンの背などでつぶしたり、ビニールに入れてすりこ木のようなものでつぶすなど、家にある道具でやってみてください。
ただ、もともとつぶつぶも柔らかいものなので、あまり気にする必要はないと思います。

2,分量の記載について

私は和えもの以外のレシピを考案することがあり、そのときは基本的に分量を記載します。
ただ、「家庭の和えもの」という視点で見たときの私なりの考えにより、和えものレシピには分量を書いていません。
冒頭でも書いたように、和えものは「調和の世界」だと思っています。そのときの食材や和え衣を調和させていくのに、分量は要らないと思うのです。
作る方々がレシピに囚われずに作れるようになることも大切に考えています。
「分量が書いていないと作れない」のではなく、「レシピの分量に頼りすぎているから作れない」とも言えます(あくまで和えものの話ですが)。
目安となる分量がなくても、ほとんどの和えものを美味しく作れるようになります。
もっと自分の舌や感覚を信じてあげましょう。
実際、私が和えものをアップしているInstagramでは、分量の記載が全くありませんが、それでも有難いことに多くの方々にフォローいただき、さらに「真似して作ったら美味しく出来ました」というコメントやDMをたくさんいただきます。ということは、多少お料理経験のある方であれば分量なくても和えものは大抵作れる、ということになるのではないでしょうか。

そもそも家庭料理とは、あるものでつくる、が大切です。和えもので言えば、余ったお豆腐を水切りして、冷蔵庫にある余り野菜を和えて白和えにする、余っいる胡麻で胡麻和えにする、というのが和えものの魅力のひとつでもある、
と私は思うのです。

詳しくは以下の記事で説明していますので、お読みいただければ幸いです。

はい!これでいよいよレシピの説明に入れます!笑

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◉「糀を使った夏の和えもの」レシピ3選


私は和えもののレシピを考えるとき「季節感」をとても大切にしています。
そこで、今の季節に合わせて「夏の和えもの」レシピを3つご紹介したいと思います。

◆きゅうりと切干し大根の糀みどり酢和え

「みどり酢」とは、きゅうりのすりおろしと酢を合わせた酢の物に使われる日本料理のひとつ。
割と魚介を使う酢の物によく使用されると思います。今回はきゅうりをみどり酢で和える、*「とも和え」ということになります。

*とも和えとは「同じ食材同志で和える」こと。

塩味と甘みをつけたいので甘糀と塩糀の両方を入れます。切干し大根を加えることで、切干し大根の食感や旨みも加わり、噛み締めるたびにジュワッと甘酸っぱい合わせ酢の味が出てきます。
またおろしきゅうりが入ることで、単なる酢の物とは違う、食材に絡むような和えものらしさが出てきます。

【材料】
きゅうり(最低2本使用)
大葉
切干し大根
米酢
甘糀
塩糀

【作り方】

1. きゅうりは表面に塩をまぶし、板ずりしてさっと水で洗う(これにより雑味が取れて色鮮やかに)。両端を切り落としておく。

2. 切干し大根を水で戻す(袋の裏に記載されている方法を参考に)。戻したら水気を絞る。長い場合は食べやすい長さに切る。

戻して残ったお水は切り干し大根の旨みたっぷり。煮物や汁物に使えます。


3. 1のきゅうり一本をすりおろし、水気をある程度絞る。もう一本のきゅうりをスライサーなど使って薄くスライスする。これに軽く塩をまぶし、少ししんなりしたら水気をしっかりと切る。


この和えものでは薄めがおすすめ

4. すり鉢に甘糀、塩糀を入れて擂りつぶし、米酢を加え、味見をしながら甘糀、塩糀も足してさらに擂る(多少糀のつぶつぶ感があってOK)

5. 残りのきゅうりと切干し大根を加えて和え、味を整えたら出来上がり。和えたてよりも、少し冷蔵庫で寝かせて味をなじませた方が美味しい。軽く汁気を絞って器に装う。


◆オクラと焼き麩の糀酢味噌和え

独特な食感のオクラと柔らかでしっとりした麩の食感を酢味噌に絡ませた和え物。本来酢味噌は西京味噌と米酢で作るのですが、信州みそのような少し塩分のある米味噌に甘糀を入れることで、西京味噌をつかったときのようなやさしい甘みがつき、和え衣の色も薄くなって食材の色が生きます。甘糀を入れる場合はむしろ西京味噌のような甘めの白味噌でないほうが良いです(甘すぎてしまうため)。

【材料】
*オクラ
*焼き麩
*味噌(色の濃くない米味噌)
*米酢
*甘糀

【作り方】

1. オクラをまな板の上に載せ、多めの塩をまぶし、板ずりする。または、1本ずつ塩をこすりつける(これにより、表面の産毛を取って口当たりをよくし、茹でたときに色が綺麗に出る)。ガクの部分をくるりと包丁で剥き、塩をつけたまま沸騰した湯で好みの硬さになるまで茹でてザルにあげる。水につけると水っぽくなるので注意。


2. 焼き麩を袋の裏の表示に従って水で戻す。戻ったら水気を絞る。

しっかり絞りながらも、多少水気が残っている方が食感も良いです

3.すり鉢に味噌、米酢を1対1で入れて(まず少し少な目にそれぞれ入れる)甘みを補うため甘糀を加える。また白い甘糀を加えることで味噌の色も淡くなり、食材の色を邪魔しなくなる。

★ワンポイント
甘糀や塩糀を先にすり鉢に入れる場合はすり鉢の底で擂りやすいのですが、酢味噌などが先に入っていて後で甘糀などを加える場合は、すり鉢の上部に流してそこで軽く擂ってから他の調味料と合わせると粒がつぶしやすいです。
ただ、別に粒が残っていてもそれはそれで美味しいので、あまり気にしなくて良いと思います。

4.オクラを適当な大きさに切り(写真では半分を斜め切り)、焼き麩とともにすり鉢に加えてさっと和えたら出来上がり。


◆いんげんと蒟蒻の糀大葉ジェノベーゼ和え

正確に言うと「ジェノベーゼ風」ということになりますね。洋風ではなく和食にしたいのでパルメザンチーズやオイル、そしてにんにくは使いません(本当はオイルを入れると緑鮮やかなになるのですが)。
松の実の代わりにくるみ、味付けは甘酒と塩糀。お豆腐をほんの少し入れることで少しクリーミーさを出しました。具材はインゲンと蒟蒻ですが、この大葉の和え衣との相性が抜群です。

【材料】
*いんげん
*こんにゃく
*大葉
*剥きくるみ(出来れば生くるみ。あらかじめ5分ほど炒っておく。なければ無塩のローストでも)
*豆腐
*甘糀
*塩糀

*ワンポイント
初めて作るのにお豆腐の量をどれぐらいにしたらよいか難しいと思うので、目安となる分量を一応記載します。いんげん8本程度に対して大葉は20枚、くるみは12個ぐらい、お豆腐は大さじ1程度となります。もちろんお好みの加減でどうぞ。

【作り方】

1. 筋がある場合はインゲンのヘタを折り、筋を取る。両端を切り、塩を全体にまぶして板ずりをする。塩がついた状態で沸騰した湯に入れて茹でる。好みの硬さになったら冷水につけて冷ます。冷めたら3〜4センチの食べやすい長さに切る。

2. こんにゃくをいんげんと同じぐらいの厚さに、長さはやや短めに切る。塩を全体に軽くこすりつけて(塩をつけたまま)沸騰した湯で2〜3分ほど茹でる。茹でたらザルにあげる。こんにゃくは塩もみしてから茹でるとアクや臭みが取れ、すっきりとした味に(あく抜き済のこんにゃくの場合は不要)。

板こんにゃく1枚を横長に置き、端から厚さ7ミリ程度にスライスしていく。
切った縦の状態を横にして切ると写真のような形になり、ちょうどよい大きさに。
と言うものの、実際はお好きな長さや大きさで構いません。

3.大葉をみじん切りにして、水に5分ほどさらす。しっかり水気を絞り、さらにペーパーなどで水気を拭き取ったらすり鉢に入れて擂る。いったん別の容器などに取り出しておく。

4.3のすり鉢にくるみを入れてすり潰し、3の大葉、豆腐、甘糀、塩糀を加えてさらに擂る。もし和え衣の水分が足りなければ、甘糀の水分部分をスプーンなどですくって入れる、またはお水を入れる。
インゲンとこんにゃくも加えてさっと和えたら出来上がり。

見た目は華やかでないですが、
味わい深くて私のお気に入りの和えものです。


◆とうもろこしと枝豆の糀白和え


私にとって大好きな2種類野菜を使った白和えを同時に作る、という個人的な好みで考えた白和えです。
夏の冷蔵庫には、昨夜茹でて残ったとうもろこしや枝豆がありませんか?そんなときにも作ることが出来るところも魅力。

とうもろこしも枝豆もゴロゴロとたくさん入れるのが美味しさの秘訣です。
「軽やかな和えもの」では白和えを「おいしい白味噌」と「みりん」を入れてつくるレシピでしたが、糀和えものですので、「甘糀」と「塩糀」で作ります。この「白和え衣」は他の白和えにも応用できますので是非、覚えてくださいね!

【材料】
*とうもろこし
*枝豆
*木綿豆腐
✳︎白炒り胡麻
*練り白胡麻
*甘糀
*塩糀


【作り方】

1,豆腐を水切りする(厚さが2/3ぐらいになるのが目安)。
水切の方法については、過去のこちらの記事を参考になさってください。

2,とうもろこしと枝豆をお好みの方法で茹でる、または蒸す。

*とうもろこしは「皮を2~3枚つけた状態で茹でると旨味が逃げずに甘みが増しておいしい」とか、枝豆は「少量の水を入れて蒸し煮にする」とかいろいろおいしくいただくための方法がありますが、和えものに使うのであまりこだわらなくて問題ありません。塩を入れて茹でるなど塩を使い、甘みを引き出しておくだけ。もしくは前の晩に茹でたものでも構いません。

3,とうもろこしの身を外し、枝豆をさやから出す。

まな板に立てて置き、上から包丁を入れると
綺麗に身を削ることが出来ます
枝豆は出来れば薄皮をむいた方が口当たり良いですが、
むかなくても構いません。


3, 白炒り胡麻をすり鉢で擂る。胡麻和えではないので、なるべく胡麻をすり潰す。出来れば擂る前にフライパンで軽く炒っておくと香りが良くなる。


4,水切り豆腐をすり鉢に入れてなめらかになるまで擂り、練り胡麻、甘糀、塩糀で味を整える。

多めに作った場合、残った分は保存容器に入れて冷蔵庫で保存。翌日別の白和えにしたり、小麦粉を混ぜてひじきや人参など入れて揚げても。

5,4を半分にして、それぞれにとうもろこし、枝豆を入れてさっと和えたら出来上がり。



まだまだいろいろとレシピはありますが、ここではこの辺で終わりにしたいと思います。
以上、「糀で愉しむ夏の和えものレシピ4選」でした!
是非、簡単でヘルシーな夏の和えものをつくってみてくださいね。

◉最後に

*下処理した食材や和え衣が余った場合

分量の記載が仮にあったからといって、たとえば「茄子1本」と書かれていても、その大きさは一緒ではないですし、和え衣が足りない、または多すぎることは十分にあり得ます。
そんな中、特に私の和えものレシピでは分量の記載がないので、食材または和え衣のどちらかが余ることはたびたびあるかと思います。
もし、下処理した食材が多ずきると感じたら、余った分は別のお料理に使えばよいですし、和え衣が多かった場合は、保存容器に入れておき、翌日別の食材(もちろん同じ食材でも)を和えればいいだけ、なのです。

「この自由な感覚が、家庭料理における想像力を育ててくれる」

と私は信じています。
和えものづくりを通じて、自分の感性でお料理をつくる愉しみも味わってみていただければ幸いです。

とっても長くなりましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございます。参考になることがありましたら、是非スキを押していただけると嬉しいです!


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ありがとうございます♪



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