「BigになるよりGoodになろう。」
自分はちゃんと「成長」できているのだろうか。
時々、そんな風に気負いや焦りを感じることがある。周りに比べて、何も価値を生み出せていないのではないかという焦燥感。
だけど、ふと立ち止まって思う。
「何かを成さなくてはいけない」なんて、誰が決めたんだろう。
「何か」ってなんだろう。
時の経過と共に、人は、少なくとも自分は右肩上がりに「成長」していくものだと思い込んでいた私。
学生の頃は、学歴や成績というわかりやすいパロメータがあった。私は「お勉強」は得意で、力を注いだ分だけ「成果」が見える成績は、単純に面白かった。
社会人になってからも、人事評価というパロメータはあったけれど、仕事での「成長」はよくわからなくなった。「成果」が見えなくなった。何のためにこの仕事をしているんだろう。この仕事は誰に届いているんだろう。出口の見えない問いを繰り返しては、塞ぎ込むことも多くなった。
そんな時、出会った言葉。
「BigになるよりGoodになろう」
TEDxTohoku 2014で宮城県松島町にある有限会社松華堂代表・千葉伸一さんが紹介していた言葉だ。
(ちなみに松華堂は菓子店でカステラがとても美味しい。)
この言葉を聞いた時、私は右肩上がりの「成長」という価値観に捉われていた自分を知った。
必ずしも右肩上がりに「成長」しなくてもいい。適材適所で適正規模で自分に合ったやり方で生きていけばいい。
ここでまた、「適材適所を見つけるにはどうしたらいいのか」という問いにぶつかる訳だけど、この問いにたどり着いた時点で、とにかくがむしゃらに「成長」を追い求める姿勢からは解放されたように思う。
次に、「適正規模」だけど、これもまた難しい。ただ、まずは今の自分を肯定してあげることが「適正規模」への第一歩なのだろうと思う。「何か大層なことを成し遂げなければならない」と変に気負うのではなくて。
*TEDxTohoku 2014 有限会社松華堂代表・千葉伸一さんのトーク書き起こしはコチラ。含蓄に富んだ読み物になっているので、時間のある方はぜひ目を通して見てほしい。読むのにそれほど時間はかからない。
ありがとうございます。いつかの帰り道に花束かポストカードでも買って帰りたいと思います。