『エドウィン・マルハウス』の話。ミクロの世界に踏み込むような細緻をきわめた描写に驚かされた。観測対象の偏執性に焦点が絞られていながら、全体を概観することで観測者自身の視点にも別種の偏執性が浮きあがる構造は圧巻だ。自分自身の規律に忠実な、融通の利かない頑固な2人の人生が印象に残る。

お読みいただき、ありがとうございます。 今後も小説を始め、さまざまな読みものを公開します。もしもお気に召したらサポートしてくださると大変助かります。サポートとはいわゆる投げ銭で、アカウントをお持ちでなくてもできます。