トラバーチンの星、紡ぐ。
入院して2週間ベッドで寝たきりだったことがあります。
病気の後遺症で下半身に麻ひが残っていて寝返ることもできません。まさに寝たきりでした。
寝ながら天井ばかり見ていました。
天井は石膏ボードの天井で、虫食いみたいな模様があります。
いったいぜんたいこの気持ち悪い模様は何のためにあるんだろうと思いました。今まで何百回も見てきたどこにでもある天井の模様なのに、この時初めてその模様の存在理由を考えたのです。
病院のベッドは患者を哲学者にするようです。
「上ばかり見るんじゃなくて