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001_「言語で思考し続ける力」を培う

私は年来、「言語で思考し続ける力」の養成をテーマに掲げ、それに関わる各種のコンテンツ(大学入試試験、論理思考試験、組織内部試験、学習書籍等)を個人で受託し、制作して参りました。

このような仕事に携わることになった契機は、法学部卒業後に就職した企業で、その当時に始まった司法試験制度改革の一環として法務省が開発した法曹適性試験(現在は終了)の受験対策講座の制作担当となり、同試験の目的に適う問題とはどのようなものかを、徹底的に研究したことにあります。

この研究の過程において、「同試験で測定されている論理思考力(推論分析力、読解表現力)の上位概念である『言語で思考し続ける力』を有効に測定しうる問題とはどのようなものか」ひいては「『言語で思考し続ける力』を培うために有効な方はどのようなものか」さらには「『言語で思考し続ける力』を練磨することは、善く生きることに繋げることはできるか」といった「人と言語の領域」に属する問いと、この問いへの応答を自らの事業に昇華させようとする意志が、沸々と胎動し始めてしまいました。この領域は、紀元前から現代に至るまで、ソクラテス、アリストテレス、龍樹、道元、ウィトゲンシュタイン、大森荘蔵、野矢茂樹といった錚々たる人々が挑み、思索を愉しんできた領域ですから、それだけに難敵です。

かくして「『言語で思考し続ける力』を培う場を提供し、一人ひとりの善い生の実現に資する仕事をしたい」などという、少々理想主義に走りすぎる願いを抱き、フリーで個人事務所を営みながら、現在に至ります。

因みに、古井由吉氏によれば「人間は自分のことがわからないもので、人に重大な転機について正直に話させると、たいがいこんなものですよ」だそうです。……納得。

さて、「言語で思考し続ける力」という概念自体については、改めて後述することに致しますが、まずは簡略ながら、自己紹介とさせていただきます。

どうぞよろしくお願い致します。


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