海老を食べて、良い音を理解した話


先日海老を食べました。

「まだ生きてはります」と女将さん。
食べた。美味くて美味くて感動しました。
少し苦味と塩味があったけど、
西洋の料理や中華にあるような、具体的な味や香りではなかった。

でも感じたんです。
僕のDNAに眠る、太古から受け継がれてきた記憶。
生き物を食べる喜びと有り難さ。
それが、思い出されたのか「何かを食べた実感」がとても強かった。

~~~
また、マッサージ機の機械のもみもみと、人の手のもみもみ、
人の手の方が絶対に気持ちいいですよね!
多分機械が適切な部分を適切な力で一定に押したとしても、
いやいや、押し方があるでしょって感じると思う。

~~~
これはきっと音楽も同じで、
どんなに美しい曲でも機械的な演奏と人間味のある演奏は違います。

チェロでも同じです。
機械的に計算して、適正に弦を振動させても、それでは感動できません。
音が、かすれ、裏返り、ノイズが出てもいいんです。
そこに人の手の感触、DNAで感じる生物共通の優しさ、それが伝わればどんな音も心地よいです。

だって歌なんてそうじゃないですか。
笑い声、泣き声、怒った声、優しい声、どれも表現に使えるから、
色んな歌声で歌は紡がれるわけです。

チェロを弾く時、
弦は恋人の声帯だと思ってください。
弓を通して、愛情を持って、弦が歌える様に、触れていくことができれば、
絶対に良い音がでると思います。
その為にフォームを追求するんだと思います。

海老に具体的な狙った味は無かった。
海老料理じゃなくて、ほぼ生き物としての海老そのものだから。
でも、だから良いんです。海老がリアルな海老なら、もう美味いんです。

体の動きがそのまま弦の振動に繋がればそれで良いんです。
それを邪魔しちゃう身体の抵抗や力みを減らす事が、
フォームが良くなる事だと思います。

意識1つでも少し良くなれば幸いです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?