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金利上昇=不景気加速!?

金利を上げる=不景気加速な訳

※後日可能であれば図を追加します。分かりやすいように
 また、興味がある部分を飛ばし飛ばしで読んでいただいて大丈夫です。
 内容については、追加形式の為、更新の際は公開します。

そもそもの金利の役割。

 そもそも皆さん日本の金利が高いのか低いのかをご存じでしょうか?
 日本はデフレ脱却のために0金利政策をとってきており、現状の世界の水準から行くと低いものになります。

 ではなぜ、デフレ脱却と金利が影響をするのかというのを考えてみましょう。

 デフレ脱却と低金利の繋がりは、最も近いもので行くと変動金利によって家を建てることだと思います。金利を比較した際、現状変動金利より固定金利の方が高く、そのため変動金利で家を建てる方は多いと思います。

 仮に固定金利の方が、変動よりも低いとなれば固定金利の方が良いとなるでしょう。では、その変動金利が仮に5%になったとしましょう。そんな時に人は敢えて家を建てるでしょうか?
 また銀行は、そんな高金利の際に人に変動を勧めて家をたくさん建てさせるでしょうかという話になります。

 金利とは、経済を潤滑に動かすか、それとも鈍化させるかの役割を持っています。日本が高金利にしたのはバブルの時代、金利が低く人々が不動産や株式、債券などなどの金融資産をお金を借りて、運用して、その運用益で返済をしてまたお金を増やすということをしていました。

 とても分かりやすくインフレの状態です。
 そんな時に企業は利益が増える為、社員の賃金を上げて社員はもらえる給料を消費行動に移します。しかしながらそんな中で頭を抱えるのが、外国の国です。日本が激しいインフレを伴いながらも消費行動をすることにより、円安が大きくなります。円が安くなれば、外国から日本の物を求めて買われるわけです。
 そうなると外国からすれば損が大きく、また日本は消費行動を繰り返すことで、より大きく豊かになります。
 それを止めるのが、日本銀行の役割です。

 まず最初に、資産に対する制限を設けて、お金を借りて資産を運用することを難しくしました。すると個人は資産運用を辞める為、価値の上がっていた土地や不動産などを買う人は減ります。買い求める人の居ないものに金額は付きづらくなるため、価格は減少します。
 そして金利を上げます。すると銀行は帰ってくるか分からないものに対しての投資を渋ります。特に最初の制限によって貸したお金が返ってこなくなり、銀行の保有する資産の価値も下がるためより、それは顕著になります。
 個人は資産を保有するよりも銀行に預金をした方が利子が大きいため、銀行に資産を移すため、資産価値はより減少します。そして個人は資産が減っている現状から消費を控えるようになります。

 すると個人消費が減り、資産価値も減り企業は給料を減らすことになります。そういった行動を外国からの影響を受け実施して、日本はバブルを終えました。それから時は移り今に至っています。

 本来であれば、0金利はそれの逆を行く政策です。
 日本はデフレを脱却するために、金利を下げて銀行が個人や企業にお金を貸出しやすくさせて、企業や個人がそれによって経済活動を行い資産を増やす。すると経済は成長するという理論の下で行っています。
 ですが、その日銀の政策を国の政策によって邪魔されて失敗したというのが個人の主観ではあります。

 では、金利のそんな話を念頭に、今の日本が金利の上限を上げることがどういった事態になるかについて考えましょう。

日銀会合の結果と今までの政策

 日銀の会合が行われ植田総裁による発言の後、日経平均と円ドルは意味の分からない動きをしました。それは新総裁の煮え切らない判断によるものです。

 現在の日本は非常に難しいスタンスにあり、黒田総裁が続けてきた緩和政策というのは、金融引き締め政策に逆行している現状があります。

 海外はコロナ後の消費行動の加速により豊かになり、物価が賃金以上の勢いで上がることによる消費行動を抑えるための金融引き締め(お財布のひもを締める政策)を行っていました。
 それに対して、日本はデフレ脱却のための政策を維持するという風に黒田総裁は言ったわけです。その理由として"ドルの独歩高"という発言を行いました。

 金利が上がると市場のお金が自然と減ります。それは個人の消費行動が抑制されて、お金が減ることが大きいと思われます。そうして異常な消費行動を抑制して、結果世の中に回るお金が減り、1つ1つのお金の価値が上がります。
 単純に沢山あるものよりも、数が少ない方が価値は高いよねっていう風に思って頂いて構いません。それは人工ダイヤが本物のダイヤの価値に勝てない理由でもあると思います。

 そしてこの"ドルの独歩高"というのは、金利を上げない理由として納得がいくものであると思っています。ドルを用いる人たちの消費を急激に制限する、そしてドルを使う人たちは非常に多い訳です。実際様々な取引においてドルは使われていますし、急に無くなることはないでしょう。
 そんなドルの数を市場から減らすことになれば、世界経済に与える影響は大きくなります。世の中に流通するドルの量が減り、それ以外の通貨は価値が下がります。

 そんな現状を"ドルの独歩高"と表現して、日本の金融緩和の維持を訴えました(尚、退任前に金利の上限を上げている)。
 それは今、円安だからと言って、他国と同様に金利を上げても、より市場は冷え込むわけだし鼬ごっこになってしまう。米国市場を引き締めてインフレを抑えようとしているところに、各国が追いかけたとしても、ただドルが高くなってしまっているのだから、意味が無いということです。

 それは各国の経済の背景事情が大きいでしょう。
 この部分の詳しいことは、後に己の意見が強いためそちらで書かせていただきます。

 そんな風に言っていた黒田さんの後の、植田総裁には注目が集まっていました。日本はまだまだデフレ脱却策つまり、金融緩和を行うのか、それとも金融引き締めをして金利を上げるのか。その結果は非常に煮え切らないものになります。

 私はそれが一番怖いと思います。
 植田総裁は、G7やG20においても、金融緩和を強調していましたが、一点、金利の上限を上げることを決めました。それも誤魔化したような言い方で、私が思うのはこの誤魔化したような言い方の中に、柔軟にという言葉があったことです。
 つまり、日本は金利をさらに上げていくかもしれません。
 それは少し上に向かうような経済に対して冷や水を浴びせることになるのではないかと私は不安に思っています。

実態の伴わない経済に冷や水を

 では、この金利を上げるという判断が日本に及ぼす悪影響を簡単に考えましょう。今までも割と難しいかも知れませんが、単純に金利を上げる=財布のひもを締める。金利を下げる=財布のひもを軽くするという風に考えても構いません。

 財布のひもを締める政策を今すべきかと言われればNOです、なんせ円安という風に言われていて、問題はありつつも日本は金融緩和の姿勢を取るべきと私は考えるからです。
 円安は実際に良くないことです。日本のものが安くなり、海外に買われていますし、日本から見れば海外の物を高く買っていることになります。そのせいで物価が上がっています。
 本来であれば、金利を上げれば、個人の消費行動が抑えられ市場に出回るお金の価値が上がり、円高方向に向かいますが、皆さんの消費行動は豊かになったのでしょうか?

 例えば、電気代の値上げについても物価の値上げについても、仮に経済が豊かになっていて、消費が加速して手取りが上がっている状況ならば、そこまで問題では無かったでしょう。まぁ賃金上がってるし、そこまで気にならなかったかもしれません。

 一方で、現在の日本のインフレというものは、実体の伴わないインフレと私は考えています。

 一つ例を出します。
 ラーメンの原価が500円だとして、そのラーメンを800円で売っていればいくらが利益でしょうか。答えは300円です。そしてラーメン屋はそこから光熱費や賃金を払います。
 私は別にここで原価論争をしたいのではなく、この原価+利益が無ければ賃金も光熱費も払えないことは理解すべきこととして考えています。そして、また売り上げの上乗せとして消費税が赤字だろうが黒字だろうが一杯あたりプラスで+%乗っていることも主張します。
 ですが、あくまで税金の話の為、ここで止めておきます。

 そして、そのラーメンの原価が、原材料費の高騰によって700円となりました。その場合の利益はいくらでしょうか。答えは100円です。100円の場合同じラーメンを同じ数売っても、200円分は普段よりマイナスになります。
 そして、消費税は売上税であるため、価格としてはここに+10%の上乗せで、仮にラーメン屋のの800円が税込みである場合、80円が消費税としてそれぞれ引かれます。

 最後に残る利益は、消費税も込みで一杯20円になります。
 これが消費税のが圧迫すると言われている実態です。

 問題は、原価の高騰によって値上げをしなければ利益にならず、一方でインフレによる賃金の上昇圧力を受け、賃金は上昇。一方で手取りは変わらず物価が上がるため、消費行動は冷え込み、実体の伴わないインフレが今日本を襲っています。

 そんな日本の経済に、金融引き締めをすればより酷いことになる。つまり、やっと少し上向いてきた今の現状に冷や水を掛ける行為になります。

 これは割と過激な意見に見えるかもしれませんが一つの視点として、受け入れていただけることが重要だと考えます。

大ダメージは個人と中小

 分かりやすく言えば、この波で最も大きなダメージを受けるのは、新たに企業をする会社と、中小企業や地元の小さなお店ということです。
 大きな企業、即ち経団連に所属している企業であれば、賃金上昇圧力にも乗れますし、負債を抱えることも少ないでしょうが、スタートアップや小さなお店はお金を借りることもあります。

 金利上昇による財布の引き締めは、銀行も同様であり、銀行は貸す人をより選ぶようになります。するとやっていけない企業は増えるわけです。そして日本はより不景気になります。

 今までゼロ金利によって支えられてきた企業を悪く言うことも割とありますが、結局のところそういった小さなところが地元を支えているのも現状です。消費行動の減少と固定の支払いや物価高でも上げれない企業はどんどんなくなることになります。

 日本はデフレ脱却が出来ないまま、よりデフレに向かうことになりなるというのが見解であり、それは今までの日銀を否定しつつもどっちつかずで意図が読めない日銀の現状が生み出す恐怖と言えます。

 そして、その波というのは一般消費者である個人が一番ダメージを受けることになります。金利上昇による消費抑制は、個人に広がり、そして企業に広がります。企業は消費抑制による利益減を理由に賃金を下げざるを得ません。場合によっては解雇する必要も生まれます。

 実態の伴っていない経済というのは、この名目上のインフレ、個人消費が加速していない中で、ドルの価値が高まることによる全世界的なインフレにも関わらず、その結果による物価高騰を、消費行動の加速によるものと間違えていることによって発生していると思います。

 そして今考えるべきは、今後の日本がどうなるかだと考えます。

 次に、話すのは理想的な方向についてです。
 ここからは主観がより大きくなります。政治による経済活動への影響と日銀のデフレ脱却と政府のデフレ加速の矛盾などについても話すため、読んだ後、自分でも調べて意見することをオススメします。

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