ゆう

25歳で脳梗塞発症、入院や手術の体験と、日常生活に戻るまでの経験を書きます。麻痺や後遺…

ゆう

25歳で脳梗塞発症、入院や手術の体験と、日常生活に戻るまでの経験を書きます。麻痺や後遺症は無く今は元気です。

マガジン

  • 25歳で脳梗塞になった話

    14日間の入院生活を書きました。書きたいことが多すぎて長いです。

最近の記事

脳疾患後の免許更新

脳梗塞から丸3年、誕生日まで1ヶ月を切ったため、免許の更新のため免許センターへ ゴールド免許だから講習時間は30分と、更新ハガキには書いてある 受付やら写真撮影やら講習で所要時間50分と予想し、午前受付終了20分前に到着した これが終わったら、以前から気になっていたピザ屋さんに夫とランチに行く予定を立てている 受付をし、書類を記入、手数料を払って視力検査へ 「痙攣を起こしたことがありますか」的な質問は、当然「はい」に丸をつけなければいけない 視力検査終了後、みんなとは

    • 通院生活を終えて

      2020年7月7日に退院してから約1年半、痙攣を1度も起こすことなく、ついに定期的な通院が終わった。 入院中から飲んでいた、イーケプラ(500)も、もう処方されなくなった。 前回5月の受診時に半年分まとめて処方された時は、薬代だけで2万円を超えて、クレジットカードが使える全国チェーンの薬局に来て良かった、と心から思ったりした。 飲み忘れないように薬のシートに1錠ずつ日付を書くのも、なかなか大変だった。 2021年3月からパートを再開。何度か仕事中に目眩が酷くて休憩させて

      • 静かな帰省③

        帰省中の予定第2弾、中学からの友人とご飯を食べに行く約束の日がやってきた。 彼女とは、中学の吹奏楽部で一緒に打楽器パート担当になり、別の高校に進学してからもずっと仲良くしてもらっている。 倒れる前の春、私のアパートまで遊びに来てくれて、2人でランチや花見をした。遠くまで来てくれたのに、おやつなどを奢ってもらっていた。 ちょうど8月が彼女の誕生日だったから、お返しにお菓子を買って渡そうと準備していた。 彼女はこの日は仕事だったため、夜、仕事終わりに家まで迎えに来てもらった

        • 倒れてから丸1年、近況報告

          職場で倒れて救急搬送されてからちょうど1年経過。ほぼ、倒れる前の生活と同じように過ごしている。なんなら、むしろ忙しい。 脳梗塞から1年でどれだけ回復したかを、意気揚々と書き連ねていこう! まず、仕事。 倒れた現場となる店舗には復帰出来なかったが、同じ会社の近隣店舗で再度パートとして雇ってもらえた。 1年前の店舗より規模も大きくなかなかハードな職場で、1日5時間、週3~4日のペースで勤務している。 他所の店舗で人数が不足するところには、身一つで手伝いに行くこともしばしば

        脳疾患後の免許更新

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        • 25歳で脳梗塞になった話
          17本

        記事

          静かな帰省②

          まずは、祖母に会いに行く。 祖母の家は、実家から車で1時間半ほど、山の奥深くにある。 私が入院してからというもの、娘である私の母が顔を出す度に、「ゆうなが、ゆうなが、」と私が産まれてからの回想を始め、毎回泣き始めるらしい。 話を聞くと、祖母の通院している病院に、脳梗塞の後遺症の残った20歳くらいの女の子が、リハビリに通っているのをよく目にするらしく、「ゆうなもあんなふうに…」と考えていたそうだ。 たしかに、『脳梗塞で入院した』と聞けば、普通は後遺症が残ったりそのまま亡く

          静かな帰省②

          静かな帰省①

          8月下旬、1週間ほど隣県の実家に帰省をした。いつもなら自分で車で帰るのだが、今回はそれができない。 今回の帰省は、私の無事を周りの人に見せて回る計画もあったため、アパートまで両親が迎えに来てくれた。車の中には、ガーグルベースンと大量の冷たい飲み物があった。 退院説明の時に『水分をたくさん摂ること!』と先生から念を押されていたからだ。 アパートから実家までおよそ2時間。普段の私なら、人の運転する車に2時間乗っていると酔うのだが、今回は平気だった。 そんなことより、症状が出た

          静かな帰省①

          社保に入ったパート主婦の苦悩

          私は倒れる3週間前に、パート先の社保に加入した。なるべく長時間働きたかったから。 私が取った資格の規定で、資格取得から5年以内に規定の時間実務につかなければ、研修中のレッテルが外れない、という決まりがある。 そのため、たくさん働いてさっさと研修時間を終えて、一人前にランクアップしてから子供を作って、保育園に入れたら再就職を、と計画していたのだ。 社保の加入届を提出してから3週間で、入院して手術して、半年以上の労働禁止。まだ1度も保険料を払ってもいないのに、さっそく社保の

          社保に入ったパート主婦の苦悩

          突然の入院、やっておいて良かったこと

          今回、職場で突然倒れて動けないまま救急車で運ばれた。そして即行入院。 自分が全く動けない状況で、身の回りの事を家族にお願いする時に、やっておいて良かったことをご紹介! ①個人情報専用ファイルを作る これは、専門学校を卒業してひとり暮らしを始めた時からしていたこと。 私は『死んだら開けてねファイル』と呼んでいる。 具体的な中身は、 ・実印、印鑑 ・契約している全ての通帳 ・車の任意保険、医療保険の連絡先が分かるもの ・クレジットカードの通知書 ・年金手帳 ・職場の雇用契

          突然の入院、やっておいて良かったこと

          退院2週間後の外来受診まで

          らくらくフォン契約後は、家で1人で過ごす時は常に首から下げていた。ワンタッチダイヤルのボタンが3つある機種だが、全てのボタンを夫の携帯に繋がるように設定した。これくらい簡単な操作なら、痙攣が起きた時も自力でできるはず。 しかし、携帯を首から紐で下げるのって、正直重たい。特にガラケー型のらくらくフォンは、“軽量化”とか“薄型”とか、スマートフォンに重視される要素は一切満たされていない。 トイレに行く時も邪魔だし、手を洗うにも洗面台にガツガツぶつかるし、なんなら水がかかりそう

          退院2週間後の外来受診まで

          脳梗塞と脳出血の併発、症状

          ①初日 6月下旬、コロナのせいでマスクをしたまま品出し、レジ、接客と、朝から走り回って汗だくだった。 最初は、仕事中に頭痛を感じて、水分不足で熱中症気味なのかな?と思った。それか、いつもの偏頭痛かな?と。 体を動かす度にズキンズキンと痛くて、頭に心臓があるのかと感じる。 午後からはお出かけの用事があったから、仕事に持っていった水筒の中身を飲み干して、さらに500mlペットボトルの紅茶を買った。とにかく水分を摂らねば。 目当てのショッピングモールには、車で1時間弱。 道中

          脳梗塞と脳出血の併発、症状

          自宅でひとりの時間

          退院から2日、夫は仕事に行き、私は退院後初めて誰も見守りがいないひとりの時間を迎えた。 薬を飲んでいても痙攣が起こることもある、 痙攣したらすぐに病院に来なさいよ、 と、主治医からも注意を受けていたから、自宅で誰もいない時に痙攣を起こしたらと不安になる。 未だにはっきりと覚えている。身体が勝手に固まって、首と眼球が左に向いたままガクガク動いて、息ができなくて、でも意識はきちんとある。あの苦しさがいつ起こるか分からないのは、どうしようもなく怖い。 幸い、夫の職場は自宅から

          自宅でひとりの時間

          退院翌日の体調不良

          朝の5時半、目が覚めた。入院中のサイクルはまだ健在、この時間にトイレに行きたくなる。 隣で起きた夫に報告してから、ゆっくり慎重に階段を降りてトイレに向かう。「水分はいっぱい取るように」と先生から言われているため、しっかり麦茶を飲んでからベッドに戻った。 手術してから昨日まで全くなかったのに、今日は頭が割れそうに痛い。このタイミングの頭痛はさすがに不安。外は台風が来たかのような悪天候で、これは気圧のせいだな、と思った。 昨日、退院の時に貰った薬の中には、痛み止めが無い。自

          退院翌日の体調不良

          退院直後

          2週間ぶりの外の世界は、7月というのに全然暑くなく、どんより曇っていた。今年の梅雨は長い。 病院から自宅まで車で20分ほど。もともと車酔いしやすい体質で、しかも脳の術後1週間。これは耐えられないんじゃないかということで、父から渡された実家のガーグルベースンを抱えて、いつでも受け止められるようにしながら助手席に乗って帰った。 自宅には食料はない。私の入院中は、夫は全く自炊をしなかったらしい。いや、仕事を終えてから病院に着替えを届け、家に帰って洗濯をし、家事をやる暇なんて無か

          退院直後

          17:入院15日目、退院日

          点滴の針も刺さっていない、身体が自由な朝。相変わらず5時半に目が覚めてしまうサイクルは変わらないが、今朝は体調不良もなくトイレにも行った。 朝食を食べ終えて、共用洗面台で歯磨きを済ませてベッドに戻った。少し経つと、回診の時間。私の順番がやってきた。先生がニコニコ笑いながらベッドサイドまでやってくる。「この間の検査ね、非常に順調です。ちょっと傷も見せてごらん。」ベッドを起こして、頭の傷を診てもらう。「うん、綺麗だ。若いからね、綺麗に治るように、いっぱい縫ったんだよ。よし、今日

          17:入院15日目、退院日

          16:入院14日目

          月曜日の朝、いつものように血圧と体温を測りに来た看護師さんに、「そろそろお風呂入りたい」とお願いしてみた。「わかった、調整してみるね」と答えてくれた。 すると、同室の女性も、「私も入りたいんだけど」と看護師さんに掛け合っていた。確かに、お互い同室になってから一度も入浴していない。いくら梅雨が長くて涼しい夏だとは言え、7月に1週間シャワーも浴びることができないのは、臭いももちろん、精神的にきつい。いくら髪がないとはいえ、頭も気持ち悪い。そろそろ限界だった。 朝食のあと、点滴

          16:入院14日目

          15:入院13日目

          日曜日の朝、この日も朝5時半ごろに廊下の向かいの高齢女性たちの話し声で目が覚めた。スマホを開くと、10件近くの通知が来ている。 何を隠そう、この日は私の誕生日である。26歳になった。出生時以来、初めて病院で誕生日を迎えた。最悪だ。 しかし、ずいぶん朝早くから祝ってくれるものだな、と思いつつグループLINEを開くと、高校で同じ部活だった友達が、私の誕生日を間違えて昨日の夜の時点で祝ってくれていた、という早とちりだった。日付をまたいでから仕切りなおして「おめでとう!!!」とメ

          15:入院13日目