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突然の入院、やっておいて良かったこと

今回、職場で突然倒れて動けないまま救急車で運ばれた。そして即行入院。

自分が全く動けない状況で、身の回りの事を家族にお願いする時に、やっておいて良かったことをご紹介!


①個人情報専用ファイルを作る

これは、専門学校を卒業してひとり暮らしを始めた時からしていたこと。
私は『死んだら開けてねファイル』と呼んでいる。

具体的な中身は、
・実印、印鑑
・契約している全ての通帳
・車の任意保険、医療保険の連絡先が分かるもの
・クレジットカードの通知書
・年金手帳
・職場の雇用契約書
・源泉徴収票

こんな感じで、死んだら連絡を入れなければならないところに関する書類や連絡先を、ひとつにまとめて保管している。

今回私は死ななかったが、私の入院中に
・医療保険の申請
・42万円の入院費を私の銀行から下ろす
を、このファイルを使って夫がやってくれた。

口座の暗証番号は、もともと夫婦で覚え合っていたから、もし、私が意思疎通の出来ない病状だったとしても大丈夫だったろう。

まさか、このファイルの出番がこんなに早くやってくるなんて思ってもみなかったが、生きているうちに作って家族と情報共有すると良いと思う。

私はこの病気を経て追加で、『死んだら報告して欲しい人リスト』も作って入れておこうと思った。


②医療保険に入っておく

これ、結婚したら入ればイイかな、なんて思っている人は、遅い。死亡保険ならそれでもいいかもしれないけど、医療保険は今すぐ入るべき!

ちなみに私は月3000円の県民共済に入っていた。
申請したら、入院日数分のお金と、手術の規模に応じた手術費がもらえた。しかも、郵送した書類が保険会社に届いてから3日で振り込まれた。

その額合計28万円超

入院費の半分以上を保険金でまかなうことができた。退院後も受診費、薬代、食費、家賃と、生きているだけでお金がかかるから、このお金は本当に貴重だった。

保険金の受け取りまでの流れ
1:入院したor入院が決まったら、保険会社に連絡する
2:保険会社から、専用の白紙の診断書が届く
3:病院の受付に、その診断書の記入をお願いする
 (これは、各病院で決められた手数料がかかる)
4:完成した診断書を、保険会社に送る
5:保険会社での確認後、保険金が指定口座に振り込まれる

診断書作成手数料がかかってしまうが、保険金が入ればそんなことは気にならない。

退院後の外来受診費分まで申請したければ、半年後や定期受診が終わる目処が経つまで待ってから、まとめて診断書を書いてもらえば良い。
申請できる期限は必ず保険会社に確認すること。


③持ち物に名前を書いておく

全ての物に、とは言わないが、書いた方が良い。

私の場合、頭をやってしまったこともあって、物忘れやウッカリがかなり増えた。生理時に使用しているデリケートゾーン用のウエットシートをトイレに置き忘れ、歯磨きをすれば歯磨き粉を洗面所に置き忘れ、テーブルからものを落としても気づかない。

自分で身の回りの事が出来ない高齢者や重病の人は、看護師さんがお世話をしてくれる。名前がないと、多くの患者を同時に看ている現場の看護師さんも困る。

私はコロナ渦での入院で、面会も一切禁止だったから、看護師さんに迷惑をかけないように、家族との着替えのやり取りをする袋にも名前を書いた。


④1000円札を持っておく

テレビカードを買うからである。あと、自販機でも使える。

入院が決まって驚いたのが、夫がテレビカードの存在すら知らなかったこと。家族が病気になったことの無い若者は知らない人が多いのかしら。

病室では、テレビカードを差さないとテレビが見られない。テレビカード販売機は、1000円札しか使えない。「お金はあるに越したことはない」と、万札なんて持っていても出番がないのである。

飲み物の自販機も使えるのは1000円札まで、公衆電話も小銭しか使えない。

私は2週間の入院で、3回テレビカードを買った。しかし、入院生活の大半を昼寝で過ごして、テレビは相棒の再放送と夕方のニュースを見るだけだったから、これはかなり少ないはず。

まあ、若者はスマホで動画も見られるし、テレビだけが暇つぶし道具!という人は少ないだろう。しかし、中年以上の人たちは、面会も禁止、知り合いは誰もいない、大部屋で電話もできないとなると、暇つぶしはテレビ一択のはず。1000円札は必須アイテムだろう。


⑤高額療養費制度を利用する

正社員で働いている人は、人事課から案内が来るかもしれないが、これは自分で申請しなければならない。

国保の場合のやり方は知らないから、社保に入っている場合の説明を。

1:入院が決まったら、健康保険組合に連絡して、『限度額適用認定証』を発行してもらう
2:自宅に届いたら、それと健康保険証を病院の窓口に提示する

会計前なら、これで支払いが限度額以内の金額になる。

私の場合は、緊急入院だったことと、社保に入ったばかりで保険証すら持っていない状況が重なり、認定証の発行が間に合わなかった。

そのため、1度自己負担分の42万を病院に支払ってから、健康保険組合に申請書類を提出した。そこから、医療費の計算が合っているのか中央機関で審査が終わるのが3ヶ月。それが済んでから初めて、限度額以上に支払ったお金が返還される。

私は合計36万円ほど返還された。

これは申請しない理由がない。入院が決まったらすぐに動こう。


⑥医薬品副作用救済制度を利用する

「医薬品を正しく服用していて、その副作用で入院等の医療を必要とした場合」のみ、この制度を利用できる。処方薬でも、市販薬でも可。

今回の私の脳梗塞はまさにこの状況だから、運営機構に連絡して書類を取寄せ、申請をした。

ホームページからも書類様式をダウンロードできるが、とにかく量が多いし説明も少ない。脳をいじってポケーっとしている私が準備すると不備があったら困るから、電話して郵送してもらった。

・薬を処方された病院(手数料あり)or購入した店に記入してもらう書類
・実際に入院した病院に記入してもらう書類
(これも当然手数料がかかる)
・支払った医療費の金額や個人情報を自分で書く書類

これらを準備して、機構に郵送する。
機構で本当に支払う必要があるかの審査をするのに、10ヶ月程度かかるそうだ。

5年前の入院まで遡って申請可能らしい。死亡した場合も、申請可能。入院1日につき3万ほどの医療費、亡くなった場合は葬式手当や遺族が受け取れる手当、障害が残れば障害手当など、様々な項目が設定されている。

私が申請した結果が出るのはまだまだ先だが、通ったら嬉しい。


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