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#39 人間力をずっと養っていきたい /生涯学習

今日は、7月最終日、土曜日。休みの時間を使って過去の切り抜き記事を整理していると、京大元総長・故平澤興先生のコラムが出てきたので、備忘として書くことにしました。

生前、平澤先生は、「知識ではなく、その人の体全体から滲み出る味わいで、その人物がわかる。また、そういう人にならなければなりません」と書かれていました。体全体から滲み出る味わい、それこそが人間力であると。

しかし、「人間力」って言葉は辞書には無いですよね。

平澤先生曰く

人間力とは、人間の総合的な力のことであると。知識・技能・教養・人間関係力・実行力・徳性といった諸々の要素が総合して練り上げられ、発酵し結晶化するもの。それが人間力である。金力や財力、地位といった物も人間力の要素かもしれないが、それらをすべて失っても、なお輝き続けられる人格の力こそ人間力であろうと。

では、人間力を養うには何が必要か。

根本になくてはならないのが、「憤」の一字である。物事に出会い人物に出会い発憤し感激し、自己の理想に向かって向上心を燃やしていく。そもそも、このようなものを根本的に持っていない人に、人間力はついてこないと。
次に大事なのは、「志」であると。と言ってもよし。いかなる志、夢を持っているか。その内容が人間力の大小厚薄重軽を決めることになると。
3つ目は、与えられた場で、全力を尽くすことができること。人生の経験を舐め尽くすという言い方をされてます。
4つ目は、一貫持続であり
5つ目は、すぐれた古今の人物に学ぶことであると。戦後の日本を統治した連合国軍最高司令官のマッカーサーが、当時の吉田首相に、「日本に来てリーダーたちに会ったが、さほどの人物は見当たらない。これはどうしたことか」と聞いた際、吉田首相は、「昔のリーダーは、東西の古典を読み込み、その英知で人格を陶冶していたが、今のリーダーは古典で心を養わないから人物が小さくなったのだ」、と答えたそうです。すぐれた人の生き方に学ぼうとしない人に、人間的成長は少ないと。
最後に大事なのは、素直な心だろうと。素直な心、柔軟心こそ、人間力を高めていく上で欠かせないものであると書かれていました。

精進に終わり無しですね、生涯人間力を養い続けたいと思いました。


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