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脱落者

「なんで養護教諭目指してるんだっけ?」

今年、超低倍率の教員採用試験に見事不合格の烙印をもらい、
自分を見失いかけている。

試験に私服で行ったのがまずかったのか。
手荷物をドスンと机に置いたのが目についたのか。
それとも、受検地番号がわからず何度も聞いたのがいけなかった?

恐らくどれも違っていて、ただの実力不足。
山を張って「新学習指導要領」の勉強をしなかったからだろう。

「きっとこれも神様が何かお考えのことなのだ。」

普段、神棚の掃除もろくにしない私の精一杯の言い訳がこれだ。


高校生の頃、親から逃げたい私に逃げ道を教えてくれた、
保健室の先生のようにいつの日かなれたらなぁ、なんて思っていたことを
思い出してしまったことが事の始まり。

だけど……………

やっぱり養護教諭になりたい!
のかもしれない。

訪問看護という仕事もとても魅力的で、楽しいお仕事ではあるけれど、
教員を諦めようとするたびに教育実習で出会った先生方、子どもたちの顔がちらつく。

「沢山の生徒が先生を待っていると思います。」
教育担当の先生から頂戴した言葉。

「早く先生になりなさい。あんたは絶対なったほうがいい。」
訪問看護の利用者で、もう話すことはできない元教員の方の言葉。

自分には無理かもしれない、
もう年齢的に諦めようか…
そう思うたびに、ありがたい言葉の数々を胸に沁み込ませ、
自分を奮い立たせる。

「学校」にこだわらなくたっていい。
子どもたちの支援はいくらでもできる。

「被虐待児」というレッテルを自分で貼っている私は、
なんせ自己肯定感が低い。

私は私の存在価値を、今日も探し続ける。



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