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心が氣持ち良いを選択した後の行動

前記事の続きになります。

「クルト・レヴィンの場の理論」「ウィリアム・ジェームスの名言」から学ぶこと。
隠されたメッセージ、キーワードは「行動」です。
環境を変えることも もちろん一つの立派な行動です。
ただ受動的、消極的な行動で終わってはいけない。
能動的に主体的に自分が行動することが大切であるというメッセージを感じるんです。

では行動がなぜ大切なのか。
「学習性無力感」という理論があります。
心理学者マーティン・セリグマン(1942~)がマイヤーと行った1967年の犬の実験から提唱しています。

学習性無力感
長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象である。

ウィキペディア

※セリグマンさん嬉しいことにご健在。そして、ポジティブ心理学をも提唱しています。素敵すぎる心理学者です。これも記事にしたいな。

ここではセリグマンらの実験ではなく、学習性無力感を見るときに分かりやすい例がよく使われているのでそちらでみていきます。
①カマスの実験
カマス(魚)と餌になる小魚を水槽に入れ、間を透明な板で仕切りします。
はじめは小魚を捕ろう何度も体当たりしますが、透明な板にぶつかってしまいます。
いつしか、「どうせ食べられないんだ」と、諦めてしまう。

そして、仕切っていた透明な板を取り外してもカマスは、小魚にも反応しなくなり、食べようとする行動をあきらめてしまう…。

②「サーカスの象」
「サーカスの象」という話は、アレクサンダー・ロックハートが書いた「自分を磨く方法」という本に掲載されているエピソードです。

象は子供のころ、鎖で杭につながれて毎日を過ごす。
小さいのでたいした力がなく、杭を引っこ抜くことができない。
象は大きくなってからも、その思い込みにとらわれ続ける。
調教師はそれを知ってるから、鎖のかわりにロープを使って象を杭につなぎとめる。
大きな象にとって、杭を引っこ抜くくらいたやすいはずだ。
しかし、象は「自分にはたいした力がない」と思い込んでいるから、何もせずにじっとしている。

自分を磨く方法

そして、これが人間にも当てはまります。
アメリカで、内側から開閉できない冷凍庫に閉じ込められた作業員が凍死した事件があったようです。この事故の際、実は冷凍庫のドアは壊れていました。しかし、ドアを内側から何度も叩いた跡があったが開けようとした形跡は見当たらなかったと。なんとも悲しい。

これらは学習性無力感のしわざ。
すべてに共通することは「思い込み(認知の歪み、バイアス)」です。

人間の思い込みの力ってすごく強くて、思い込みが行動を支配していること、行動が思い込みで行われていることが分かります。
でもただの「悪い・・思い込み」
だから、この現象を突破するには「さらなる行動」が大切になってくる。
そう思いませんか?
行動といってもただやみくもに行動するだけではいけない。
さらなる行動とは「別の視点からの行動」
同じように行動していても視点が違うんです。
これは、受動的、消極的ではできませんよね。
思考をクリアにして、あれこれと巡らしていく…これってクリティカルシンキングにつながっていくんですが(クリティカルシンキングはひとまず置いておきます。繋がっていておもしろい)

さらには、この行動をするには自分がどういう人間かを理解する必要があります。自分と向き合う作業が必要になります。
自分がどんな「思い込み(認知の歪み、バイアス)」をしやすい傾向があることを知る必要があるんです。
そして、自分を知らないとどんな行動をしたらよいのか、何から行動してよいのかも分かりません。

氣持ち良いを選んだら終わりではない。
「能動的な行動(別の視点からの行動)」と「行動のために自分を知る」ことが大切です。

環境を変えると心と行動が変わる。この行動は能動的・主体的な行動。
すると…習慣が変わり、自分(人格)もが変わり、運命が変わるのです。

「自分を知る」作業もとっても一言では表せない作業。
まだ、書き記すには至っておりません。これはまたきっとずっと後の話。

次回は
氣持ち良いを選んだら結果的に人生が良くなるナゼをお届け。
「心が氣持ち良いを選択する」シリーズ最終章です。


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