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自分軸ってナニ? 自分スペシャリストに生きる~映画「きっと、うまくいく」より

前記事から「自分軸」について書こうと思っていたのですが、
平野歩夢選手の金メダル、バレンタインデーと出来事が目白押しになり、そちらの記事を書いていたら後回しとなってしまいました。

なので、改め直し、今日のテーマは「自分軸
対になる言葉に「他人軸」があります。

自分軸・・・「自分はどうしたいのか・どうありたいのか」という思考をもって行動している人。他人の評価はあまり気になりません。
他人軸・・・自分の考えや気持ちを出せずに、他人の考えや行動を優先してしまう傾向があります。

どちらの軸の生き方が大切か。
自分軸も他人軸もバランスも大切ですが、自分軸で生きたほうがより幸せになるし、生きやすくなるということをお伝えしたくて記します。

インド映画「きっと、うまくいく」(2009年)をご存知でしょうか?
約3時間の長編映画ですが、自分軸を説明する、感覚的にわかりやすい映画がこれでした。平坦な道のりではない人生。誰もが絶対観て欲しい映画です。(Amazonプライムで観られます。)

  主人公は心に沿った生き方をしています。困難な状況もあるけど、自分の心に誠実に向き合っていったらどうなったかという話です。
心に沿えずに生きた同級生、心に逆らおうとしていた、逆らっていた友達の氣づき。主人公の生き方やそれぞれの友達の物語にとっても考えさせられます。考えるというより、大切な何かを感じることができます。

映画のタイトルにもなっていて、劇中のセリフにもある

「自分がなりたいものは心が教えてくれる。臆病になった時は胸に手をかざしてこの言葉を言うんだ。“"Aal Izz Well”(きっとうまくいく!)」

本当は自分がどうなりたいか、どうありたいかということを、心(身体)が教えてくれている。心は身体とつながっている。
心(身体)が教えてくれる」とはどういうことでしょうか。

この「心(身体)が教えてくれる」を研究してくれた方々がたくさんいますので紹介したいと思います。

①ソマティック・マーカー仮説
脳科学者アントニオ・ダマシオ(1994~2005)が主張する説で、感情や身体の感覚がわたしたちの意思決定に大きく影響するという説です。脳が生み出す意識や心には、身体との関係が不可欠であるという考え

例えば「心臓がドキドキして心拍数があがったから、今日は止めておく」というようなことです。

簡単に説明してしまいましたが、ソマティック・マーカー仮説って深くて、難しいです。
北極冒険家 荻田泰永さんの記事もあったので引用させていただきます。一緒に掲載。素敵すぎる内容で発信していただいたことに感謝です。
ソマティック・マーカー仮説に興味を持たれた方はぜひに~。

②フォーカシングにおけるフェルトセンス

フォーカシングとは、哲学者・臨床心理学者のユージン・ジェンドリン(1926~2017)によって明らかにされたからだを使って自己の氣づきを促し、こころを癒していく心理療法の過程です。

その事柄や人物や状況に対して、今どんな風に感じているかに注意を向けて、その感じと対話していく。フォーカシングの過程の中で出てくる、まだ言葉やイメージならない「気になる感じ」のことを「フェルトセンス」と言います。
身体で感じる状態だけでなく、そこにこころの動きが伴っているのが特徴です。

・氣になる人のことを考えると胸をおさえつけられているように感じる(しめつけられるように苦しい)
・人前が苦手で、スピーチなどの前には手に汗をかいたり、お腹が重く感じる。
実際に苦しくなくても、「なんとなく」ってありますよね。
明確に言語化できる前の感覚。

この「なんとなく」の感じを大事にする「フォーカシング」という心理療法。この感覚が大事であることを教えてくれています。


考えるより、心や身体が感じることを優先する。
「心や身体が感じる」という感覚を分かっていても、なぜが、その現象に見て見ぬふりをして、蓋をして、社会との関係とか情報とか「しがらみ」のある思考がその大事な感情を支配してしまっているように思います。
見えなくさせている。

ブルース・リーが映画「燃えよドラゴン」で言ったセリフ。
「考えるな、感じろ!」
は実は侮れないという結果が出ています。
最近「何事も迷った時は直感で決めると上手くいく」ということをよく目にしたり、聞いたりするようになりました。これは英大学の研究チームによる研究報告からも立証もされていて、本来の人間の力に氣づきを与えてくれているように思います。本来の感覚を取り戻す。
アポトーシス(過去記事関連)の力も人間にはあるし、病は氣からともいうし、笑いが健康にも良いことが証明されているし…本来、人間には自助能力や不思議な力がすべて備わっている。
あれこれ、心配して外から(思考や情報を)入れると間違った方向に進んでいるんではないか。と思うことが多々あります。
風邪も熱が出るのは身体がホメオスタシスの力で免疫細胞が治そうと頑張っているのに、わたしたちは不安になり、悪いものとして、すぐに外部の力で排除しようとする。

心も同じ。不安があっても行動したり、解釈を変えた思考をするだけで本来の自分に戻ることができる。何もしなくても、眺めているだけでもいい場合だってあります。その感情を外部の力で抑える方法に頼って良いのか。

これもどちらがいいというわけでもありません。やっぱりバランス。両方の考えが大切です。ただ、今の世はまだまだ一方に偏り過ぎていると思っていて氣になります。
立ち止まって、どちらの力が必要かその時、その時で選択する。
わたしたちはまず「知る」ことにより選択することもできるということを知る。

自分軸、自分スペシャリストに生きるとは、この身体感覚や何か分からない心の動きを見過ごさないで、大事に取り扱ってあげること。
迷った時は自分の身体や感情に耳を傾けてあげて下さい。そして、その方向を信じて進む自分はいつのまにか、自分軸、自分スペシャリストになっています。

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