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小学生と保育園生の説得力

「ねぇねぇ、お母さん、生まれてくる弟の名前なんだけど…」

ある日、弟とこたつでアニメを見ていた。毎週この曜日、この時間に見ることが習慣で、欠かさず見ていたアニメ。そこに登場する、イケメンで優しく、名前もかっこいい少年。「かっこいーよねー」って話ながら鑑賞する小学生と保育園生。

ふと「生まれてくる弟の名前、このイケメンの名前にしたいね!」という話になる。でも、一番上は「香」(仮名)、二番目は「葉月」(仮名)、イケメンの名前は「華衣」(仮名)。

子供ながらに一番上の香は、「アニメのイケメンの名前にしたいんだけど、どう?」といったところで、両親や祖父母が納得しないことを悟っていた。理由は、香は「素敵な香りがするような優しい女の子に育ってほしい」という祖父母の思いによる命名(仮設定です)。葉月は「夏の草木のように元気な男の子に育ってほしい」という両親の思いによる命名(仮設定です)。

アニメのイケメンだから、じゃ、家族を説得できない。じゃあ、どう説明するか?

二人はアイデアを出し合う。

そして、「あ!これいけるんじゃない?!」とテンションマックスな二人。走って両親のもとへ向かう。そして、両親に直談判する二人。

「ねぇねぇ、お母さん、生まれてくる弟の名前なんだけど…」

「華衣ってどう?!いろんな花に囲まれて明るい男の子!香は素敵な香りでしょ、葉月は夏の草木でしょ。香り、草木、そしたら花じゃない!?」

そして、この二人は見事に両親と祖父母を説得し、三人目の兄弟の名付け親(兄弟!?)となったのでした。

説得力の源

二人がなぜ両親の説得に成功したのか?

二人の本心は「アニメのイケメンがかっこいいから、この名前にしたい!」という単純な「自分の好き」だった。その本心を伝えても、家族が納得しないのは明らかだと悟ったのがきっかけ。名前に意味を持たせている、自然が大好きな両親・祖父母が、二人の本心で名前を了承するわけがない。なんてったって、アニメのイケメン。

そして二人が考えたのは「両親・祖父母は、名前に意味を持たせたいと思っている」「何か意味があるものなら、納得するかもしれない」ということ。

つまり、両親・祖父母の立場に立って考えた結果、なん十歳も離れている、人生を長く生きている、人生経験と知識豊富な大人を説得することに成功したのだった。

説得力の源は、「相手の立場に立って、相手がどんな内容だったら受け入れてくれるか」を考えて、「相手が欲しい内容」で伝える力。

その後

大人でも、相手を説得するのに苦労するのに、自分の「好き」を原動力に、持ちうる限りの知識と発想力と説明力で、なん十歳も人生の先輩を説得してしまう子供たち。

その後、一番上は、この説得力を最大限に発揮し、「自分がやりたいこと」を実現していきましたとさ。

おしまい(*´ω`*)

#仕事 #仕事術 #説得力 #説明力 #共感力 #ビジネス #ビジネススキル

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