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メディカル英語<視診・触診>Objective#2

視診と体位変換についてのフレーズを紹介したので、ここから各部位の可動域の確認と実際の動作確認に使えるフレーズを何回かに分けて紹介していきます。
可動域はRange of Motion(ROM)と言います。日本ではROMをロムと言っている人もいらっしゃいますが、アメリカでは、カルテへの表記はROMと略しても、実際に話す時には、range of motionとちゃんと全て言うので、ロムと言わないように注意しましょう。

体幹の可動域確認をするフレーズ

前屈

Bend forward.
Can you touch your toes?
Put your feet together, then bend forward.

"bend"は「曲げる」ですね。"forward"は「前へ、前方向に」という方向を表す副詞です。なので、二つ合わせて「前へまげてください」となり、「前屈してください」という意味になります。
2つ目は、「つま先を触れますか?」という意味ですが、動作としては、前屈を表します。立ってもらった後に、このフレーズを言うと前屈してくれます。"toes"の発音は「トーズ」です。昔学生のころ、knee in toe outの姿勢を「ニーイントゥーアウト」と習いましたが、toeのことをトゥーと発音しても通じませんので、注意してください。細かくいうなら、「トーゥズ」とズの前に小さいウが入ります。このゥの位置を間違えてつけてしまったのでしょうかね。
"Put feet together"は「足をピタッとつけて」「足をそろえて」という意味です。

後屈

Lean back.
Bend backward.
Arch your back.

"Lean"は「傾く、寄りかかる」という意味なので、"lean back"で「後ろに傾いてください」=「後屈してください」となります。
"backward"は「後ろ方向へ、後ろへ」なので、「後ろへ曲げてください」=「後屈してください」となります。
"arch"が他動詞として使われるとき、「アーチ状に曲げる」という意味になります。なので、「背中をアーチ状に曲げる」という意味から「後屈する」となります。厳密に言葉だけを追いかければ、前屈しても背中はアーチ状じゃないかと思われるかもしれませんが、arch your backと言うと後屈のことしか指しません。
両手を上に上げて(肩関節最大屈曲して)後屈して欲しい時は、"raise your arms all the way up, then lean back"と言います。肩関節の屈曲については、また別の記事で紹介します。

回旋

Rotate to your right.
Can you twist to the left?
feet together and twist your trunk to the right as far as you can.

"rotate"は「回旋する」という意味なので、「あなたの右へ回旋してください」というフレーズです。
"twist"は「ひねる」という意味で、捻挫を意味する言葉としても紹介してますね。ここでは元の「ひねる」という意味で、「左へひねることはできますか?」と聞いているフレーズになります。
前屈の時に"put your feet together"を紹介しましたが、"feet together"だけでも「足をピッタリとくっつけてください」という意味になります。
"trunk"は「胴体」という意味です。この他にも"torso"も「胴体」を意味する言葉なので、"trunk"のところを"torso"に変えても大丈夫です。ちなみにtorsoの発音は「トーソ」で伸ばし棒のところがrの発音になります。日本で使われるカタカナ英語での「トルソー」ではないので、注意してください。
"as far as you can"で「できるだけ遠く」にという意味なので、「目一杯回旋してください」という意味になります。

側屈

Bend your trunk to the side.
Side bend to your left without bending forward or backward.
Slide your fingers/hand down on the side of your thigh towards your knee.

"side bend"が「側屈」という意味です。なので、2つ目の文は「前後屈しないように左に側屈してください」というフレーズになります。側屈すると、自然と体が前に倒れてきてしまって、真っ直ぐのまま側屈できない患者さんが多いので、代償なしの側屈可動域を見たい時はこのフレーズを使いましょう。
最後の文は「指(手)をあなたの大腿部の横で膝に向かって滑らせてください」というフレーズで、前屈の「つま先を触れますか?」と同じで、側屈という言葉を使わずに、側屈を表す文章になります。

後屈しながら回旋

Lean back and twist to the right.
Stand on one leg and lean back. Then rotate to your left please.

後屈と回旋の合わせ技なので、簡単に言うと、それぞれで紹介したフレーズをandでくっつけてしまうのが覚えやすいと思います。
二つ目は、片足立ちになって、後屈と回旋を組み合わせるテストです。
片足立ち、後屈、回旋の全てをandでくっつけてしまうと、相手もわかりにくいので、まずは片足立ちと後屈を説明します。そして、回旋してくださいというと、患者さんも何をすればいいか一つ一つ理解できるので、伝わりやすいです。最後にpleaseをつけたのは、なんとなくですが、あったら少しだけ丁寧な聞き方になります。ちなみに、このように二つ以上のことを順を追ってやってもらいたいときは、一つの動作を説明し、実際にやってもらうまで待ってから、次の動作の説明をするように、ゆっくりと進めると伝わりやすいです。

座位で、手を前に出した状態で身体を回旋させる

Sit straight on the table and face me. Both palms up. Then put your pinkies together with your elbows extended in front of you. Now, rotate to the right as far as you can.

"sit straight"で「まっすぐ座る」、つまり「姿勢良く座る」と言う意味になります。"face"は「〜を向く」という方向を表す言葉です。
そして、次の動作は物乞いをするような手の動作で肘を伸ばして体の前で両手をくっつける動作です。"Palms up"で「両方の手のひらを上にしてください」という意味になります。そして"pinky"は「小指」なので、小指をくっつけてくださいとお願いすると同時に、"with your elbows extended"と付け加えることで、「肘を伸ばして小指同士をくっつけてください」とお願いすることができます。最後の文の"now"は「それでは」という接続語なので、特に意味はありません。
人によっては、前腕を回外位ではなく、手のひら同士をくっつけて体の回旋を見るひともいると思いますが、その場合は、"both palms up"~"in front of you"までの2文を"put your hands together with your elbows extended in front of you"に置き換えます。

手を頭の後ろで組んで、身体を回旋させる

Put your hands behind your head and rotate your body to the right.
Interlock your fingers behind your head and twist your trunk to the left.

"put your hands behind your head"は「両手を頭の後ろに置いて」という意味ですが、みんな自然と頭の後ろで手を組んでくれます。
"interlock"は「組み合わせる、結合する、かみあわせる」という意味で、"interlock your fingers"で神に祈る時のような形で「手を組んでください」という意味になります。

手を胸の前でクロスして、身体を回旋させる

Cross your arms in front of you/the chest. Then rotate to the left.

他の回旋のチェックの仕方として、手を胸のまでクロスさせてから回旋させる方法がありますね。その場合には、"cross your arms in front of you" もしくは"cross your arms in front of the chest"を使いましょう。ここでいうcross your armsは右手を左肩の前に置き、左手を右肩の前に置く動作です。腕組みの姿勢にはなりませんので注意してください。
腕組みして欲しい時には、"interlock your arms in front of you" というか、"cross your arm and interlock them in front of you" というと伝わると思います。
この動作を座ってやって欲しい時には、座ってくださいという文を最初に付け足せばokです。

体幹の可動域をチェックするフレーズは以上です。
これらのチェックを、痛みが出る動作(provocative test)として使う場合、もしくは単純に痛みや違和感があるかどうかを確認しながら可動域をチェックしたい場合には、これらの動作を説明し、やってもらった後に"do you have pain?""do you feel any discomfort with this movement?"などと言って、痛みや違和感を確認してみてください。
次回以降、引き続き体の各関節の可動域チェックに使えるフレーズを紹介していきます。

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