今の会社が「すべて」ではない
今勤めている会社に復職できなかったらどうしよう、復職しようと会社にか掛け合ったら簡単に復職できない状況だった。
「自分は今後元の会社に戻れないのではないだろうか。どうしていいかわからない。もう終わりなのではないか・・・。」
そんな思いでいるあなたへ。
まずは、不安に感じても大丈夫。
あなたには、本当はたくさんの選択肢があります。
でも、不安になるとそれが見えなくなりがちです。
この文章を読んで、少し不安を手放してみてください。
①今のあなたは選択肢は狭まっている状態
「もうだめだ」と思い始めると、どんどん選択肢がみえなくなっていきます。これだけは、要注意。
本当は選択肢がたくさんあるのに、もう何もない、自分にはどうすることもできない、という負のループに陥っていくことを知っておいてほしいのです。これは誰だってそうなんです。だから、負のループに入ったときは。「あ、負のループに入っている」と気づいて、その思考を止めてください。この文章を読んでくださっているあなたは、今、ここで、それに気づいてストップ。
たとえば、長く勤めていればいるほど、年齢を重ねて入ればいるほど、
「自分には今の会社で働くこと以外の選択肢はない、どうしようもない」
と思いがち。
働き始めて間もない方であれば、「上司の言うことが正しい」とか「厳しく言われるけど、会社ってこんなものなんだ、がまんしなきゃ」
と思いがち。
ですが、世の中はそうでもない。
「いやそうは言っても、自分は手に職もないし、やれることなんてない」
本当にそうですか?
「三年がまんしろと聞いたことあるからがまんする」
それ、本当ですか?
あなたには、本来たくさんの選択肢がある。だから、もうどうしようもないと諦める必要はないのです。
②自分の気持ちや考えを他の人に話す
自分ひとりで抱えずに、誰かに話してみてください。「そんなありきたりなアドバイスを・・・」と思うかもしれませんが、話すことはめちゃくちゃ大事です。
相談するということは、あなたが思っている以上に効果があります。
・自分の気持ちや考えを整理できる
・自分の気持ちや考えを相手に受け取ってもらえる
・相手なりの見方を知ることで視野が広がる
・ときによいアドバイスをもらえるかもしれない
話す相手は自分の味方ややさしい人を選ぶこと。家族、友人でもいいし、病院のスタッフさんでもいいと思います。
③すべては自分の頭の中で作っている
「自分には今の会社で働くこと以外の選択肢はない、どうしようもない」
「いやそうは言っても、自分は手に職もないし、やれることなんてない」
「上司の言うことが正しい」
「厳しく言われるけど、会社ってこんなものなんだ」
本当にそうでしょうか?
自分の考えや気持ちを外に出すと、そうではない世界があることがわかってくるはず。
こういうデータが役に立つのかは人によるかもしれませんが、
総務省の事業所に関する集計及び企業等に関する集計によれば、「2021 年6月1日現在の企業等の数は 368 万 4049 企業」だとか。
すごくないですか、この数。そのうちの一社だけのことで悩むの、ちょっとやめたくなりませんか?
何を伝えたいかというと、自分の頭の中で作っている物事は、自分の中だけで作っているということ。自分が知っている事実だけで作られているということ。
だって、もしね、もしですよ。今の会社に戻れるかわからない状況であったとしても「あ、うちで働いたらいいやん」と声をかけてくれる人がいたら、「あなたに合う転職先がありますよ」といってくれる転職エージェントがいれば。
「別に今の会社辞めたっていいや」ってなりませんか?
「その上司、パワハラだよ」って言ってくれる人がいたら。
「いや三年がまんしたって会社の状況かわんないから早めに転職したらどう?」と声をかけてくれる人がいたら。
考えって、変わりません?
④相手に迷惑をかけてしまうという幻想
「自分の思いを聞いてもらうなんて、相手に迷惑をかける」という思い。
それは、幻想。もし今は迷惑かけてると思っても、迷惑かけていい。
まず迷惑ではないのだから。あなただって頼られたらうれしいはず。人に言えない気持ちを打ち明けてくれたらうれしいはず。
相手が嫌そうだったら言うのやめてもいいけど、この時期は大抵みんなのことが「嫌そうにみえる」から気にしない、自分を信じないこと。それでも気になるなら、やさしそうな人を選ぶこと。
それでも迷惑だと思うならこう思ってほしい。「自分の病気がよくなったときに、他の人の力になればいい」と。
⑥最後に
私もしんどい時期がありました。会社を休職してしばらく経ったとき、もう自分は社会に戻れないのではないかと不安になる日々を過ごしました。当時通っていたリワーク(復職支援プログラム)からの帰りの駅で、空を見上げては「自分は社会に復帰できるのだろうか」と考えていました。
支えになったのは、周りにいる人々。家族、友人、病院のスタッフ、リワークのスタッフ、会社の上司・先輩・同僚。
なんでもかんでも全部周りに相談して、受け取ってもらって。だから、こうして他の人の役に立つことで、あのときお世話になってくれた人に返しているつもりです。
連休中日ですね。世の中が楽しそうにみえても、輝いてみえても、それはそれです。