ヒット商品の生み出し方
何年も前から、「単なるモノ売りでは行けない」と言われてきました。
「とは言っても・・・」と一度は思ったことがあるかもしれませんし、「今、普通に販売出来ているんだけど・・・」と思われた経験があるかもしれません。
今回は、その違いとそれを現在はもうそのようにしなければならない意味をまずは解説したいと思います。
さて、こんな話があるのをご存知でしょうか。
これも、一見関係なさそうで、実は同じなのです。
例えば、衣料品メーカーで、Tシャツで20色程度もラインナップをしているなんて話を聞いたことがありますし、ランドセルも30年ほど前は、黒と赤しかなかったものが、現在は、こんな色までというくらい何十色もラインナップされています。
しかし、実際に売れている色は特定の色に集中しており、満遍なく全ての色が売れているわけではなく、他は売れていないというのが実情なのです。
では何故、このように売れないと分かっているものまで敢えてラインナップするのでしょうか。
一方、ラインナップはほとんどなく2つ3つしか選択肢がない、という場合もあります。
例えば、アップル製品などです。アップルは、デザインが決まっていますので基本は同じでPCなら容量が違うなどだけのシンプルなラインナップです。
また、行列の出来る飲食店も、ラーメン屋なら1つのラーメンがメインであったり、有名な生食パン屋も1種類の生食パンに絞っていたりします。
一見正反対の手法ですが、しかし、両者ともそこに実は共通点があるのです。
前者には、これだけの選択肢の中から「自分が」決めたという「体験」があり、後者は、それが生み出された背景にあるストーリーを味わって、そのストーリーを自分も選んだ、という「実体験」が一緒に得られます。
言い換えるとこちらは、よりファンの心理の原点に近いものがあります。
その共通点は、商品・サービスが主体であるように思われますが、実は、「自分」が主体である、という点なのです。
身の周りを思い出して頂き、売れている商品やサービスを思い出して頂けると分かると思います。
つまり、如何に新商品・新サービスにこのような「自分」が主体になれる付加価値を付けるか、がポイントなのです。
では、このような「自分」が主体になりえる「感動」や「体験」、「ストーリー」はどのように企画者に発見され、付加されるのでしょうか。
つまり、これがどのようにしたらみつけられるかが、新製品や新サービスの開発のポイントとなるのです。
しかし、現在は、販売方法まで綿密に決めなくても、そこまでを企業側が準備出来れば良くなりつつあります。
なぜなら、現在、その新サービスや新商品に関して、後は、「インフルエンサー」と呼ばれるファンが勝手に広めてくれるからです。
だから、現在の企業はそこまでが重要なのです。
次回以降では、このような新商品・サービスを生み出す企画手法と「画期的」と言われる新商品・新サービスを生み出す企画手法に関しても触れていきたいと思います。
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