量子2.0の時代へ
3/14と聞かれると、多くの方が「ホワイトデー」と答えると思います。
科学がある程度好きな方は「πの日」。
さらに好きな方は、「アインシュタインの誕生日」または「ホーキングの命日」と答えるかもしれません。SpaceXファンなら、今年Starshipが初めて宇宙空間に到達した日でもあります☺
πの由来はいわずもがな、3.14…と永遠に続く小数点2桁の数字からです。
同じように、4/14は「量子世界の日(Quantum World Day)」と制定されています。
2021年から、世界中の科学者たちの声を元に出来たようです。
πと同じように、と書いたのは「プランク定数」の最初の数字(4.14…)からとっています。
プランク定数とは、マックス・プランクが提唱した光は連続値でなく飛び飛びでの値を持つのではないか?という量子論の産声です。具体的には、光子エネルギーを振動数で割った定数です。
その日を称えた記事を見かけたので、現代の量子の盛り上がりについて触れてみたいと思います。
文中で、量子スタートアップに関する投資規模レポートが引用されています。こちらです。
量子技術への民間投資全体は 2023 年に 12 億ドルで昨対比では米国地域で大幅減少しています。この理由は言及されていません。あと、(同じく力を入れている)中国が入ってないのでちと残念です。
日本も量子技術については国家を上げて注力しています。過去にも触れたので、関心のある方はそちらへ。非定期にUpdateされているので(4月にも推進状況レポートが公開)、またどこかで紹介してみたいと思います。
ただ、量子技術といっても多様な方向性があります。ざっくり分けると下記のとおりです。
・量子コンピュータ
・量子通信/暗号
・量子センシング/マテリアル
・その他
上記で紹介した記事内では、特に量子センシングの先進性注目している有識者もいるようです。
これらをして、「量子2.0」と銘打っており、確かにしっくりきます。
量子力学の啓蒙書では、どうしても古典的(1.0?)な話で興味を引きがちで、特にシュレディンガーの猫のような不思議な現象で釣りがちです。
ただ、今はそんな実在性云々という議論というよりは、ある程度数学的には整って実験結果も裏付けられています。
哲学者や実存主義者にはモヤモヤが残るかもしれませんが、量子2.0は数学的基盤を元にした応用に話が移っています。
物理学者でもそういったタイプ(実証主義。ようは数学的に証明できれば現象が不思議でもOK)はおり、冒頭にあげたホーキングはその典型的なものです。
そして偶然にも、その反対の立場がアインシュタインでした。
彼が論敵にあてた手紙の言葉は未だに引用されます。
気になったので、Wikiに書いている原文を直訳すると、やはり切り抜き&加工でした。下記に引用します。
アインシュタインが存命なら量子2.0の世界をどう見るか興味がありますが、確実に未来への扉を開ける重要な技術要素です。
量子2.0の各要素については、また紹介してみたいと思います。まずは素直に新しい時代の到来に心を躍らせます。