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史上初の民間による宇宙空間船外活動が実現!

史上初の民間人による宇宙空間での船外活動が実現しました。

実現したのは民間のSpaceXで、(同じくイーロン・マスクが大株主の)XでLIVE配信をしていました。

2時間2分あたりから船外活動がスタートしています。歓声もあがっているのでなかなか臨場感を感じることができます☺

このミッションは「ポラリス」と呼ばれ、下記の4名が宇宙船の乗船員で、そのうち2名が実際に船外活動を行いました。高度は大体700kmのあたりにいます。(さすがに地上からは見えません)

上記配信での画面キャプチャー

上記画像を見て、おっ、と思う方がいるかもしれません。我々が大体想像するコテコテの宇宙服とはだいぶ異なります。

Wiki「宇宙服」

実は今回の目的は、まさに「新型宇宙服の実験」です。

以前のこのブログでも、実はSpaceXは宇宙服も開発している、という話をしました。

まさにこの流れで、ついに自力(宇宙船も自前)で、月や火星を見据えた宇宙服のテストまで実現したわけです。

ちなみに、船外活動は単に出るだけはありません。結構事前準備から大変です。Xでの投稿をもとにその流れを解説します。

まず、乗組員は2日前から準備に入ります。これは急な圧力差で生じる減圧症予防のためです。具体的には宇宙船(ドラゴン)のキャビン内圧力を徐々に下げ、酸素濃度を上げることで、乗組員をEVA(船外活動)スーツ内の環境に慣らします。

その後乗組員はスーツを着用し、ドラゴンの座席の回転、スーツと宇宙船をつなぐコード(文字通り命綱ですね)、ヘッドアップディスプレイとカメラが問題ないか最終チェックを行います。
そして106分間の船外活動の直前に、EVAスーツの加圧が開始され、スーツ内の窒素を抜き、純酸素(O2)を注入します。ちなみに酸素は呼吸だけでなくスーツの冷却効果も狙っています。
宇宙服が完全に密閉されているかの最終チェックが完了すると、乗組員と地上チームは排気開始のゴーサインを出し、キャビンの圧力が約 8 psi から 1 psi 未満、つまり宇宙の真空にほぼ達するまで下げます。同時に、ドラゴンはハッチが開く前にトランクを太陽の方を向くように位置を変えます。(これは太陽からの直射を避けるためと推量)

そしていよいよ、リーダーにあたるジャレッド アイザックマンがハッチを開き、4人の宇宙飛行士が同時に宇宙の真空にさらされます。そのうち2人が別々に宇宙船から出て、宇宙服の可動性に関する一連のデモンストレーションをそれぞれ実行し、宇宙の真空環境での宇宙服の性能をテストしました。

残された2人(ハッチはずっと空いてるので宇宙空間にさらされたまま)は着席したまま、宇宙服のコード類を管理し、目前のディスプレイで生命維持システムと通信状況を監視していました。

船外活動が完了するとハッチが閉じられ、ドラゴンは 14 psi に再加圧され、キャビンの酸素と圧力のレベルが確認され、宇宙服のテストが正式に完了しました。

船外活動の後、乗組員は休息と回復の時間を取り、SpaceXが提供する通信衛星Starlinkを通じて X で初めて宇宙から投稿する前に、十分にご褒美となる食事を楽しんだそうです。乗組員は、飛行 4 日目に向けて、家族と連絡を取り合い、睡眠時間に入って記念すべき一日を終えました。

スーツ内のカメラですべてこの過程は録画しているので、今後より魅力的な映像が配信されるかもしれませんね。

ちなみに、日本人で初めて船外活動を行ったのは1997年の土井孝雄氏です。過去投稿を載せておきます。

ついに船外活動も民間が達成し、宇宙開発がさらに楽しみになってきました。また続報が出たら紹介したいと思います。

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