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ついに待望の重力子(グラビトン)の背中が見えた!?

現時点で我々の世界をぶつ切りに還元してある程度うまく説明する理論は「素粒子の標準模型」と呼ばれるものです。

観測された素粒子を17種類に分類して、それによる作用で説明がつくという素晴らしい人工的な建設です。

その素粒子は、ボースとフェルミ粒子に大別され、以前にその名前の由来となった科学者の話をしました。

上記サイト内の図

ざっくりいえば、ボース粒子とは「力の作用を施す素粒子」で、そのうちまだ見つかっていない幻の素粒子が「重力子」です。

たとえば、電磁気力は光子が媒介しています。同じように、モノとモノが引き合う重力(万有引力)を媒介する「重力子」が存在するに違いないという考えです。ただ、電磁気力と比べ重力はとても弱いので観測が難しく、その探索が今も続いています。

ちなみに、2016年に重力波の直接観測に成功しました。ただ、だからといって重力子の証拠にはまだなりえません。

という背景で、重力子と同じような性質が間接的に観測された研究成果が話題を呼んでいます。

ようは、
半導体を超低温に冷却して強い磁場をかけることで、電子が集団で不思議な振る舞いをする状態を作り出し、これが重力子と似た性質(スピンが2)をもっている、
という話です。

なかなか難解ですが、集団で凝縮してふるまうというのは、冒頭の科学者伝であげた「ボーズ・アインシュタイン凝縮」に近いイメージを持ちました。

ざっくりいうと、温度を下げるとどこかで全粒子が急に最低エネルギーの状態に落ち込みあたかも1つの巨大な素粒子(凝集)の如くふるまう、奇妙な現象です。超電導とかに応用されています。

つながりがあるのかは今回の内容だけではわかりませんし、そもそもこれが重力子と似ていることによる意義がまだよくのみこめていないので、もう少し自身が深く学ばないと・・・です。

いずれにしても、重力子自体が発見されることで、素粒子標準模型の洗練もそうですが、その先にある万物理論にもつながるので、この研究発表はもう少し突っ込んで調べてみたいと思います。

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