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42年ぶりにロケットが「がいせん」!?

え?と耳を疑うニュースが流れてました。

ようは、
42年前に当時のソ連から打ちあがったロケットが制御不能になり、現ロシアあたりに落下した、
という話です。

勿論同じ領土(厳密にはソ連本土→ロシア領)の場所に落ちたのは偶然ですが、今の国際情勢もあり、そこそこ話題性のある話です。

で、そもそも工学的になんでそんなことが起こるのか、まずはそこが納得いかないと思います。
なんといっても42年前に打ち上げたロケットですからね・・・。

実は、このロケットが打ち上げられた1980年代は、一旦過熱した宇宙開発バトルは鎮火していましたが、偵察衛星など冷戦はある意味続いていました。

そしてこのときの使い捨てロケットは、大体軌道上をぐるぐる回らせることで「放置」されています。

先に安心させておくと、あくまで当時であって、今はそんなことをしているところはほとんどないと思います。

基本的には、制御不能になったら自爆装置などPlanBを持っています。

例えば、2022年10月に行われた日本国家主導の固定燃料型ロケット「イプシロン」は、そのパターンです。迷惑をかけないように自爆して周辺被害を抑えました。

上記で、「ほとんど」と書いたのは、下記のようなニュースも2022年騒がれたからです。

このあたりの事情はあまり明るくありませんが、こういった事件を見る限り、基本的には各国家の自己判断でコンティンジェンシープラン(万が一の計画)を練るようですね。

ということで、むやみに危機感をあおりたくはないですが、まだ人工物の残骸(よく「宇宙デブリ」と呼びます)が地上落下を引き起こすリスクは残っているのかなと思わざるをえません。

地上はまだ大気圏で燃え尽きる可能性が高いし、そもそも隕石飛来もあるので、人工物の落下にどこまで目にクジラをたてたほうかは分かりません。

もしかしたら、まずは宇宙での活動でデブリを削減または回避するのが先決なのかもしれません。

昨年も、こんなニュースが流れていました。

SF小説/映画ではよく取り上げられますが、宇宙デブリ衝突による予測不可能な連鎖反応を「ケスラーシンドローム」と呼びます。

過去にもそれを題材にした映画「ゼログラビリティ」について、軽く紹介しました。映像美もさることながら、なかなかぞっとする話です。

まずは専門の宇宙飛行士だけの脅威かもしれませんが、民間宇宙旅行は徐々に地に足が着こうとしています。
最近も、日本のベンチャーによる宇宙旅行への取り組みが報道されていました。

これからの宇宙社会到来に向けて、まずは負の遺産である宇宙デブリを清算及び予防することが大事なのかもしれません。

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