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はやぶさ2Mission Completed.

もうタイトルで終わってもいいぐらいです☺

6月29日にJAXAが公式記者会見んではやぶさ2が当初Missionを完了して拡張フェースという新しい段階に移行したことを発表しました。

手続き的には、これを書いている6月30日をもって正式に「解散」となります。ちょっと寂しいですね・・・。

記者会見の動画と文字書き起こし全文は、下記からアクセスすることが出来ます。

上記タイトルにもあるとおり、「成功の基準を全て達成」しました。
動画から2つだけ画像引用します。


出所:上記貴社発表での投影資料
出所:同上


改めて関係者の皆様、本当におめでとうございます。まさに人類の偉業です。

内容の前に1つだけ。
動画を見た方は分かりますが、途中で混線トラブルがあり、原因不明であたふたするシーンがありました。
ただ、それをうけて登壇者が「はやぶさ2もこんな想定外のトラブルを乗り越えてきました」とコメントしたのが一番印象的でした☺ さすが。

はやぶさ2が果たした偉業の内容は過去にも投稿したので、引用して再掲は割愛しておきます。

今までは、こういった小惑星での有機物の形成はこういった過酷な環境では悲観的だったのですが、今回思った以上に多様な有機物(少なくとも20種類以上)が生成されていることが確認されました。

また、今回はとにかく宇宙線や太陽風などで起こる風化がない極めて新鮮な原石(CIコンドライトなど)を入手したことになります。

これは生命科学の研究にも貢献しそうです。

また、そんな生命の種を保持した小惑星リュウグウ自体が「がれき」の寄せ集めで中身が空隙が多いということも分かったそうです。

と、自然科学を横断する分野で今回の研究が波及する予感を感じさせます。

そして、長期的には人類かロボットが長期間滞在することになると、そこでのルールや社会規範といった人文科学の分野が期待されます。

さて、今回プロジェクトチームは解散となりましたが、冒頭触れた「拡張ミッション」について発表内容を要約して締めたいと思います。

新たなミッションは「はやぶさ2♯(シャープ)」と名付けられました。

サンプルを地球に届けたあとは、新たな目的地となる小惑星「1998KY26」を目指して飛行しています。
この小惑星は、直径約30メートルで、りゅうぐうが約900メートルよりもはるかに小さいサイズです。

こういった小惑星が、将来的に地球へ衝突するリスクを分析するのが目的です。

はやぶさ2のエンジンは、イオンエンジンと呼ばれる電気の力を利用したユニークな仕様です。(とても長持ちします)

そのエンジンですが、2022年10月に運転を終了して3年間ほど一旦お休みします。
そして、2026年には別の小惑星の近くを通過しながら観測しつつ、2031年に目的の小惑星1998KY26に達する予定です。

これだけの偉業を成し遂げた当事者なので、もう少し休ませてあげたいという感情移入はありますが、まずは3年間は安静にして欲しいです。

次の目的達成まで10年ほどありますが、またシャープな結果を届けてくれることを待ち望みたいと思います。

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