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子離れに感情移入しちゃう映画『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック』

はい、どーも、りゅうパパです。
このブログは、子供が寝静まったあとにパパが本音を話すブログとなっております。

先週9月22日(金)より公開が開始された映画『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック』を先日の日曜日に観てきました。


簡単にミュータント・タートルズの説明

タートルズの話をしてしまうと、長くなりますので、割愛しますが…タートルズの正式名は『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』、略称はTMNTで、1984年、元々は2人の男性が描いた同人誌がその始まりになります。

詳しくは、『ミュータント タートルズ大全』を読んでいただくか、Netflixの『ボクらを作ったオモチャたち』のタートルズの回を観ていただければ、タートルズの波乱万丈な歴史が分かるかと思います。

タートルズの映画は、過去に6作品あり、1990年に公開された『ミュータント・タートルズ』は、あのブルース・リー、ジャッキー・チェンの映画で有名な香港の「ゴールデン・ハーベスト」が制作し、日本でも公開されました。この映画は大ヒットし、パート3まで制作されています。

その後CGアニメ作品を挟み、映画『バッドボーイズ』『トランスフォーマー』などで有名なマイケル・ベイ制作でタートルズの映画が2014年、2016年と2作公開されました。

貶すところがない!ジャッキーリスペクト映画!

さっそく、今回の映画『ミュータント・パニック』の感想を言いますと…僕にしては珍しく貶すところもないぐらい面白かったです!

特に、映画序盤のタートルズのデビュー戦である、街の小さな車修理工場でのバトルシーンは、ジャッキー・チェンの『ツイン・ドラゴン(1992年)』のラストバトルを連想させ、激しいバトルの中にも笑いがあり、モノと場所を上手く利用したアクションシーンが楽しめます。

ちなみにこの映画、タートルズの師匠であり父であるスプリンターの声優にジャッキー・チェンが起用されており、また今作の中には若かりしジャッキー・チェンの姿も一瞬だけ登場し、制作者のジャッキー愛を感じます。

きっと、車修理工場のアクションも確信犯でしょう。

差別とか偏見以上に共感した重要なメッセージ

さて、タートルズは普通のティーンエイジのように人間の高校に通いたいが、タートルズたちはミュータントであるため、きっと蔑まれ差別されるだろうと懸念する師匠であり父のスプリンターは、人間を敵対視し大反対します。

敵のボスであるスーパーフライも同様に人間を嫌い、人間界を滅ぼそうとします。師匠であるスプリンターも敵であるスーパーフライも、実は同じ考えの持ち主です。

そんなわけで、この映画、異文化とか人種差別とか偏見がメインのテーマになると思いますが、別の重要なメッセージもあり、僕はそちらに共感しました。それは…親離れであり、子離れです。

師匠であり父のスプリンターは、かわいいかわいい息子たちであるタートルズのために「人間とは係わるな!下水道から出てはいけない!」と厳しいルールを設け、タートルズたちを拘束します。

逆に、タートルズたちは、外の世界である人間の文化を体験し、その中にはエイプリル・オニールのような良い人間がいることも知り、高校に通いたいと夢を持ちます。タートルズたちは、人間を嫌う頑固なスプリンターから自立しようとするのです。

厳しくしちゃうスプリンターの気持ちよく分かります

自分は、現在12歳の反抗期中の息子がいるので、スプリンターの気持ちが非常に理解できます。親は、かわいい息子に幸せになってもらいたいからこそ、厳しいルールを設けたり、俺の言うことを聞け!と叱ったりしてしまうものです。

でも、実は、息子は息子で様々な経験をして、成長もしているはずで、本当はもっと信頼してあげていいはずなんです。何より、子供は親の分身ではないので、優れているところも劣っているところも理解してあげて、親が決めたルールやレールから外れ、自分の人生を歩むべきです。

恥ずかしながら、自分の実生活の話をしてしまいましたが…この映画は、タートルの成長物語でありながら、上述のように、実は父スプリンターの成長物語でもあり、スプリンターが陰の主役とも言えるでしょう。

ちなみに…雑談になりますが…

自分はこの映画を観た日、本当なら息子と「一緒に劇場に行こうね」と約束をしていましたが、息子は友だちと遊ぶことを選び、結局自分は一人でこの映画を観ました。

寂しいなと思いながらも、子は親を離れるように、親である自分も子離れしなくては!と、スプリンターと同じような心境になりました。

アートを超えた映像美

最後に、今さらですが、映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年)』は、登場する各スパイダーマンがそれぞれ違うタッチで描かれており、驚きましたが、この映画も、油絵で描いたようなアナログ的な絵が立体的に動き、スパイダーマンに負けないぐらい映像が素晴らしいです。

多摩美の絵画科を卒業した自分から見て、個人的に、一枚絵の静止画を楽しむアートの何億倍も、この映画はアートであり、優れていると勝手に思いました。

まとめ

と言うわけで、まとめますと…この映画、ジャッキー映画を思わせるアクションと笑いのある娯楽映画でありながら、深いテーマやメッセージがあり、映像も最高なご機嫌な映画でございます。

まだまだ劇場で楽しめると思いますので、ご興味ある方は劇場で。暇がない方と、少しだけ興味がある方は、サブスク配信後に、是非ご覧ください。

それでは、また。


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