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=AKANE= 第五話 部活動開始



この学校がっこう歴史れきしなが明治初期めいじしょき出来でき女子校じょしこうだったためグラウンドがせまくてバレーが2めんとテニスが2めんだけしかない。


野球部やきゅうぶやサッカーはバスでべつのグラウンドまでって練習れんしゅうしている。


バレー体育館たいいくかん使つかうときはテニスが4めんとれることになる。


とにかくテニスはこのグラウンドしかコートがないので男子だんし女子じょし隣同士となりどうし練習れんしゅうすることになる。


部活参加初日ぶかつさんかしょにち


一年生いちねんせい整列せいれつしてキャプテンから説明せつめいけている。


ラケットをっているっていないがいてそれで経験者けいけんしゃかどうかは一目瞭然いちもくりょうぜんだ。


男子だんし女子じょし半々はんはんぐらいではあった。


わたし中学ちゅうがく部活ぶかつはバレーでテニスははじめてなのでっていなかった。


ただ中学ちゅうがく軟式なんしきをやっていたものは硬式用こうしきようのをえないといけない。


そういった説明せつめい一通ひととおりけてつぎ校内こうない案内あんないされた。


コートはレギュラー選手せんしゅ半分はんぶんほどの時間じかん使つかうのでそのほかもの校庭こうていいているところで基礎練きそれん素振すぶりに専念せんねんする。


校庭こうていでは吹奏楽部すいそうがくぶ個人練習こじんれんしゅうしていたり、やはりほかもレギュラー以外いがいおなじように基礎練きそれんはげんでいた。


こうして部活初日ぶかつしょにちわった。


かえみち中学ちゅうがくおなじバレーだった齋藤冬優花さいとうふゆか一緒いっしょかえっていた。


冬優花「ねぇ、ラケットどうする?」


茜「そうだね、つぎ日曜にちよういにかないとね」


冬優花「どんなのがいいんだろうね?」


茜「バレーは道具使どうぐつかわなかったからね」


冬優花「茜は運動神経うんどうしんけいいいからすぐにレギュラーになれるんじゃない?」


茜「そんなにあまくないでしょ?ソフトでも経験けいけんしてるとしてないとじゃやっぱりちがうよ」


冬優花「そっかなぁ…?でもやるならやっぱレギュラー目指めざしたいよね」


茜「それはもちろんね」


冬優花「茜はけずぎらいだからなぁ〜」


茜「なによそれ、バカにしてる?」


冬優花「いやいや、あたしだけいてかれないようにしないとなーて意味いみ


茜「そう言う冬優花だってけずぎらいだし」


茜「練習試合れんしゅうじあいけて涙浮なみだうかべて下唇噛したくちびるかんでんだもん」


冬優花「あれはだって…けてくやしいってうより、けてんのにヘラヘラしてるみんなをてたらなんか……ね」


茜「まぁね…」


冬優花「だから高校こうこうでは団体競技だんたいきょうぎよりも個人こじん頑張がんばれるにしたんでしょ」


冬優花「茜もそうじゃないの?」


茜「うん、まぁそううとこかな」


冬優花のうことはもっともだった。


中学ちゅうがく部活ぶかつでは環境かんきょうのせいもあったがゆるたのしくでわっただけで手応てごたえはまったくなかった。


そんなおもいもあって高校こうこうではなにかにみたいと欲求よっきゅうがあった。


それがテニスで正解せいかいなのかどうかはまだこのときはわからなかった。




第六話へつづく…



=AKANE= 第一話はこちら




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