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=AKANE= 第六話 男子一年



いよいよ部活ぶかつ本格的ほんかくてきはじまり、わたしと冬優花もあたらしくったラケットを校庭こうてい素振すぶりをしていた。


一年いちねん指導しどうはレギュラーの先輩せんぱい基礎練きそれんたっている日替ひがわりで交代こうたいしておしえてくれていた。


そして二週間経にしゅうかんたった土曜日どようび


レギュラーの先輩せんぱい練習試合れんしゅうじあい他校たこう遠征えんせいしていたので、のこった先輩せんぱい一年いちねんでコートが使つかえることになったので実際じっさいにボールを使つかって一人一人ひとりひとりレシーブの練習れんしゅうをさせてもらえることになった。


いよいよボールがてるのでワクワクしていた。


いままでは素振すぶ練習れんしゅうばかりで実際じっさいにボールをったことはなかった。


経験者けいけんしゃとのになっていたのだが、素振すぶ練習れんしゅうのときに意外いがい経験者けいけんしゃでも軟式なんしきのクセがついていて苦労くろうしていたようだった。


なので実際じっさいにボールをってみることで自分じぶん実力じつりょくというか、不向ふむきもわかるんじゃないかと期待きたいしていた。


そして練習れんしゅうはじまるとやはり中学ちゅうがく軟式なんしき経験けいけんしていたものはボールのおもさやショットのちがいにすぐに対応出来たいおうできるものはすくなかった。


「ほーら、バックハンドぎゃくだよー!」


こえがよくかれた。


そして冬優花のばん彼女かのじょがコートにはい先輩せんぱいからのボールをかえしたかとおもったら…


いきおあまってフェンスを道路どうろはさんだかいの校舎こうしゃのほうまでんでいってしまった。


先輩「齋藤さん力入ちからいれすぎー!まず相手あいてコートにかえすことかんがえてー!」


と、われていた。


そしてわたしばん先輩せんぱいったボールをレシーブすると、シングルスラインギリギリにかえった。


先輩「守屋さんいいねー♪いまのだったらリターンエースだよ」


と、められなんだかむずがゆかった。


冬優花「茜やるじゃん!」


茜「たまたまだよ」


れつもどりそんなはなしを冬優花としているとうしろの男子だんしのコートから、


「おぉー!!」


と言う歓声かんせいがっていた。


女子じょし順番待じゅんばんまちをしているものたちは一斉いっせいいた。


コートにいたのは一年いちねん樋口勇次ひぐちゆうじだった。


そしてまわりの男子一年だんしいちねんはなごえこえてきて、


男子A「あいつすげえな!あの位置いちまでがってラインギリギリにロブげるかな?」


男子B「かえしただけでもすげえのにな!」


男子一年だんしいちねんわたしたちとおなじようにレシーブの練習れんしゅうをしておりかれのプレーにみな歓声かんせいげたのだった。


冬優花「あいつだれ?」


茜「中三ちゅうさん二学期にがっきわりに転校てんこうしてきたやつだよ」


冬優花「茜ってんの?」


茜「うん、おなじクラスだったけど……転校てんこうしてきた時期じき時期じきだったからあんまり馴染なじんでなかったけどね」


冬優花「そうなんだ…」


と、当時とうじのことをすこおもしたぐらいでさほどにはならなかった。





第七話へつづく…



=AKANE= 第一話はこちら




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