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=AKANE= 第二話 近っ!!



入学にゅうがく初日しょにち友達ともだちになった「渡邉理佐わたなべりさ」としょう6からの友達ともだち小林由依こばやしゆい」の三人さんにん下校げこうすることになった。


今日きょう教科書きょうかしょ配布はいふもあり通学つうがくカバンだけではりずにべつ手提てさげげカバンもみなっていた。


茜「おもいよねー!やっぱ小学校しょうがっこうより教科きょうかえるし辞書じしょもあるし…」


由依「うん、本格的ほんかくてき授業じゅぎょうはじまったら毎日まいにち大変たいへんだね」


理佐「でも守屋さんも小林さんも西陣学区にしじんがっくなら家遠いえとおいし……」


茜「『茜』でいいよ!」


と、わたしは渡邉理佐の言葉ことばさえぎってった。


理佐「え…!」


と、理佐はおどろいていた。


茜「『茜』でいいよ!『守屋さん』なんてなん距離感きょりかんじちゃうよー笑」


理佐「え、でも……今日きょうったばっかりなのにそんな……」


茜「あたしもいまから『理佐』てぶからさ!」


理佐「えー………」


由依「『猪突猛進ちょとつもうしん』とはこのことだね笑」


理佐「え、それどう意味いみ?」


茜「そんなの小学校しょうがっこうならったっけ」


由依「いや、ならったかな?わかんないけど…」


由依「『すすむ』て意味いみかな?」


茜「さすが由依だね、春休はるやすみのあいだ中学ちゅうがく予習よしゅうしてた?」


由依「あー、まぁ…じゅくすこしやってたけど…」


理佐「わたしどうしょう?おとうさんの仕事しごとで3年半海外ねんはんかいがいってたから……たぶん国語こくご全然ぜんぜんダメかもしんない……」


茜「へぇー!すげぇー!!帰国子女きこくしじょなの?」


由依「じゃあ英語えいごはバッチリじゃん!」


理佐「うん……でも漢字かんじとか日本人学校にほんじんがっこうでやってはいたけど……とにかく英語えいごはなせるようになるのが一番いちばんだったから……」


茜「勉強べんきょうったら英語えいごあたらしくはじまるから一番不安いちばんふあんだよー!それをクリア出来できてるなんてうらやましいよ理佐!!」


由依「ホントだね!じゅくでもさわりはやったけどやっぱ不安ふあんだもんなー……」


理佐「あ、わたしいえこっちなの」


と、理佐が言った。


茜「え、ちかっ!!」


と、理佐が指差ゆびさしたのはまだ学校がっこうから5ふんほどしかあるいてない距離きょりだった。


由依「そりゃ室町学区むろまちがっくだったらちかいよね。実質じっしつ烏丸通からすまどおはさんでかい同士どうしだもん」


茜「校区割こうくわりおかしいよね!?うちらだったら北中きたちゅうのほうが断然近だんぜんちかいのに!」


由依「まぁでもあっちくとわるからしょうがないんじゃない?」


茜「うん、でも理佐とえたからこっちでもよかったかな?♪」


理佐「え、そんな期待きたいされても……」


と、理佐はこまった表情ひょうじょうをしていたがすこよろこんでるようにもえた。


そしてそこで理佐とはわかれてのこり15ふんほどの距離きょりを由依と二人ふたりあるいてかえ入学初日にゅうがくしょにちわった。





第三話へつづく…



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本編『だって、恋したいもん!』第一話はこちら

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