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忙しくても読んだ気になる!ミッフィーのひみつ『ミッフィーからの贈り物』

Q:ミッフィーはなぜいつも正面向き?

A:どんなときも子どもと正直に向き合っていたいから
Q:ミッフィーの絵本が正方形の理由は?

A:子どもがお気に入りの場所に持ち運びやすく、読んでいるときも顔に当たらないようにするため(当時の絵本の主流は長方形だったが、子どもにとってそれは使いにくかった)

このようにミッフィーは
子どものことを
よく考えた絵本になっている。

でも、はじめは
幼少期の自分が納得するようなものを
という考えで描いていた。

それがその時代の子どもたちに
受け入れられて
必要とされるようになり、
やがて、ミッフィーを望む
子どもたちのために
かくようになった。

人気の絵本作家になるような人は
はじめから、
ターゲットを分析してかいていた
と思っていたからちょっと意外だ。

ターゲットが幼少期の自分に
定まっていたからこそブレずに
描き続けていけたのかもしれない。

しかし、描き続けていたからといって
すぐに絵本作家になれたわけではなく
出版社の後継者として生まれたものの、
本人は絵を描く仕事に就きたかったため
父親や祖父に猛反対された。

でも結局は、
父親の出版社にデザイナーとして入社し、
表紙のデザインの功績が認められて
父親も夢を後押ししてくれるようになった。

ブルーナさんは
決してひらめきで絵を描くわけではない。
1つのものを描くと決めたら
何度もその形をスケッチし、
どんどん線をシンプルに研ぎ澄ましていく。
1日に何百枚だって描く。

新婚旅行でさえ
スケッチばかりしていたそう。

こんなに描けたのは
絵を描くこと自体が
純粋にワクワクできること
だったからだろう。

この姿勢は
最近、テレビ番組で甲本ヒロトさんが
「今後の夢は?」
と尋ねられて話していたことと
よく似ている。

有名になりたいなら有名になりたい
って言えよ。
そんとき、歌は手段だろ。
俺は歌いたかったから
もう夢はずっと叶っている。

有名になりたいから、
お金を稼ぎたいから、ではなくて
歌うという行為自体が
ワクワクして夢中になれるもの
だった。

最初はこの言葉を聞いたときは、
すんなり1回で意味を理解できなかったけど
重要な気がして頭の片隅で覚えていた。

それがブルーナさんの生き様を読んで
「あぁ、そうか!」とのみこめた。

そもそも、
この本を読もうと思ったきっかけは
サンタクロースのように
ほがらかで温かいブルーナさんの表紙に
惹かれて読み始めた。

中身の文章も
訳者の影響はあるだろうけど、
表紙のイメージ通り
やさしく、
つつみこまれるような文章
だった。

その根源は本人も言っているように
幼少期にいろいろな人から
注いでもらった
あたたかい愛情の記憶
だろう。

実際にミッフィーが生まれたきっかけも
息子に絵本を読み聞かせているときに
呼び起された
自らの幼い頃のあたたかな記憶を
形にしたいと思ったから
だという。

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