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4杯目 GUINNESS 『extra stout』

今日はギネスの『エクストラ・スタウト』をいただきます。『黒ビール』といえば真っ先にこの『ギネス』が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

現在の黒ビールは、18世紀にイギリスで生まれた『ポーター』が元になっています。当時は、麦芽を香ばしく焙煎して甘さや香りを強調したブラウンエール、ペールエール、そして少し時間が経って酸味が出たブラウンエールを調合した『スリースレッド』というブレンドビールが人気でした。

青果市場の近くにあったとあるパブの主人。ビールをいちいちブレンドするのが面倒と考え、だったら初めからその味を作ってしまえと開発したものが、『エンタイア』と名付けられた褐色のエールでした。

パブに集っていた青果市場の荷物運び人(ポーター)の間で広まり、大流行したことからそのビールは『ポーター』としてイギリス内外で人気を博しました。いつだってビールは労働者の味方です。

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『ポーター』がアイルランドに渡り、進化したものが『スタウト』と呼ばれるものです。あのギネスブックでおなじみ、ギネス社のアーサー・ギネス氏が、麦芽ではなく、大麦をローストして作ったものが『スタウト』の始まりです。

麦芽にかかる大きな税金を抑えるためという説もありますが、とにかくローストされた大麦による、しっかりとした酸味と苦味が特徴で、当初は『スタウト(強い、ストロングという意味の)ポーター』と呼ばれていました。ポーターとはまた違った魅力を持つ黒ビールはいつしか『スタウト』と呼ばれ、黒エールビール界の2大巨頭の1つになっています。

そんなギネスビールには種類があります。漆黒の色味ときめ細かな白い泡、苦味とカラメルを思わせるほのかな甘味のバランスが絶妙な、エクストラスタウト。こちらは瓶ビールで売られています。

そしてもうひとつ、窒素ガスによる滑らかでクリーミーな泡が魅力の『ドラフトギネス』こちらは缶で発売されていますが、缶の中には『フローティング・ウィジェット』と呼ばれる白くて丸いボールのようなものが入っています。この玉がビール内に窒素ガスを提供し、きめ細やかな泡を作る手助けをしているのです。

ギネスはローストされた大麦の香り、優しい苦味ほのかな甘みを楽しみたいビールです。コーラのようなカラメル感やコーヒーやココアのような香ばしさもあります。それでいて濃厚過ぎず、意外とスッキリした飲み口も特徴です。

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料理はビールの色に合わせるのも、1つのコツです。しっかりと煮込んだビーフシチューやデミグラス系ソースのハンバーグ、また燻製された卵やチーズにもよく合うと思います。

最後にギネスビールを飲みながら聴きたい音楽ですが、やはりアイリッシュなサウンドに身を委ねたい!ということで今日は日本が誇るアイリッシュ/ケルトバンドのジョンジョンフェスティバルさんを選びました。


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