急成長SaaSのオペレーションってどうなん?
はじめまして。
キャディ株式会社でCADDi Drawerという製造業のデータ活用プラットフォームのオペレーションチームを担当している山本と申します。
SaaSのオペレーションについて、というかオペレーションを生業としていることについて、どんなことを考えているかを知っていただきたくNoteを書いています。
過去のNoteはこちら(だいぶ久しぶりになってしまった)
地味だと思われがちなオペレーション
私は前職から10年以上オペレーション(Ops)の領域で倉庫内のプロセスや品質を管理してきました。
この春からはじめてCADDi DrawerというSaaS事業におけるOps組織に配属され、新しいチャレンジに向き合っています。
倉庫Opsでは安全性・品質・生産性の順番で物事を思考していましたが、ソフトウェアでは安全の意が生命の安全から情報セキュリティの安全に置き換わる事が新鮮かつ、自分をアップデートしなければならない壁と感じています。
ところでオペレーションと聞いて何を想像されますか?実は私のチームのメンバーでも、オペレーション自体にあまり魅力を感じていない方が過去にいましたし、その仕事って面白いの?と思われる方も多いと思います。実際に営業職のような花形の職種と比べてしまうと地味な感じがしますし、実は下に見られてるんじゃ無いかという雰囲気を感じる事も稀に。
今日はそのイメージを払拭しつつ、私が好きなオペレーションの醍醐味が1mmくらい伝われば、という想いで筆をとりました。
オペレーションが強い企業はどこだ
みなさんはオペレーションの強い企業はどこかと問われると、思い浮かぶ名前がありますか?
私の前職のアマゾンもオペレーションの強さが競争の源泉であったと思いますが、もっと馴染みがあるところでマクドナルドを挙げたいと思います。
いやいやハンバーガーとポテトが美味いファストフードの会社でしょと思った方は、オペレーション解像度が赤ちゃんレベルですね!
マクドナルドはそのオペレーションによって、日本中(世界中)で高い品質のハンバーガーを、超大量に提供しています。ラッシュ時の店舗のキッチンを見た事がある人も多いと思いますが、あの限られたスペースをオーガナイズして、素早くオペレーターが調理していく様は圧巻です。
これは同業種の日本の某ハンバーガーチェーンとは次元の違うレベルだと認識しています。もはやビジネスモデルが違うレベル。
オペレーションの強さとは
東京の店舗だろうが北海道の店舗だろうが、いつでも同じ品質で、客を待たせる事なく商品を提供できる事への信頼を獲得しているので、多くの顧客の支持を集め、しかもあの低価格で提供できるのはマジで全然簡単なことじゃない。
でもこれが実現できているのは、オペレーションが強固だからで、仮にスピードが半分で味がちょっと良いとかだったらあの価格は維持できない。
圧倒的な作業の標準化と効率化によって生み出されている価値は凄まじいと言えるでしょう。しかもそれを世界中で!
マクドナルドのオペレーションコンセプトは、はじめにマクドナルド兄弟がロードサイドのダイナーを出した時から変わらず、この辺りは"成功はゴミ箱の中に"やそれを映画化した"ファウンダー"で描かれているので是非ご覧いただきたいです!
皮肉なことに兄弟に野心は無く、この仕組みに目をつけたレイ・クロックによってこの仕組みがアメリカ全土に広がり、のちに世界中に広がった事に、ビジネス界の厳しさを感じます。。
https://youtu.be/erU-4M1VxNc?si=C7dLfdYL5tlSFsMb
オペレーションの重要な役割
話をオペレーションに戻します。
私自身、オペレーションの役割とは、その企業のビジョンを実現するのに無くてはならないものだと考えています。
マクドナルドのオペレーションが強く、磨き込まれて来たからこそ競争力のある価格と品質で世界中でハンバーガーを売る事ができ、アマゾンも単価の安いボールペン1本だったとしてもプライムカスタマーには送料無料で商品を送る事ができます。
SaaSにおいても(その他のビジネスでも)あらゆる活動の裏側にオペレーションがあり、今はサービスの環境提供を中心としたオペレーショナルな部分を私のチームで担っています。
事業規模を10倍、20倍と積み上げる計画の中で、普通にすると組織をどんどん拡大してキャパシティを上げていかないといけないが、いかに品質と生産性のバランスをとって効率的なオペレーションを実現するかが、事業の成功に不可欠な要素です。今と同じリソースで10倍、100倍のアウトプットをどうやって実現するか。そういうダイナミックな課題に向き合うという面白さが、急成長SaaSであるCADDi Drawerのオペレーションにはあります。
美味しいビックマックも1日に10個しか提供できなければ、世界を変えることはできないのと同様に、プロダクトがどれだけ優れていてもオペレーションが伴わなければ成功はあり得ません。逆にプロダクトがベストじゃなくともビジネスで勝った事例はいくらでもあります。つまりはオペレーションこそが競争を勝ち抜く必要条件と言えるでしょう。
私たちもグローバルで勝つためにプロダクトを作っているので、最高のプロダクトを追求するのと同じくらい、オペレーション組織もグローバルでトップクラスに強い組織にしていく必要があります。
セキュアで、作業効率の高いオペレーションを実現するためにはまだまだ課題が山積しています。
例えば、顧客から預かった大量のデータを取り扱うのに社内でどんなプロセス設計をしておけば、安全で効率的に処理が行えるかや、AIの精度向上や技術開発のための教師データ作成をどう効率化してアセットを増やしていくか等、他では味わえない製造業のバーチカルSaaSだからこその課題があり、日々プロセスを実行しながら改善の芽を見つけ育てています。
地味で泥臭い様にも見えますが、プロセスの設計と磨き込みの価値は絶大で、最小のリソースで最大の価値を発揮することのための改善が実装できた時の気持ち良さが 、オペレーションの醍醐味だと思っています。
これから組織強化を目指すのでたくさんの仲間を募集しております。特にOpsスーパーバイザーやプロセスエンジニアリングに長けたエキスパートの方の応募をお待ちしております!
SaaS経験者で無くても、あらゆる領域にオペレーションが存在しているので、自分のやってたのはオペレーションだったんだと気付いた方は是非!
どんな方がフィットしそうかは同じチームの安倍さんによる、こちらのNoteをご覧ください。
ハンバーガーを食べながらのカジュアル面談はこちら