私を救った旦那の言葉「わかった」
「音が二重に聞こえる」
「ずっと仕事のことを考えている」
「急に不安になる」
「顔面が痙攣する」
こんな経験、ありますか?これは「病気」と診断される直前に現れた、私の身体症状。
今ならはっきり言えます。
こうした症状は、鈍感な私に対して、ずっと心が「レッドカード」を、送ってくれていたんだと。
最初は「一つずつ」だったものが、だんだん、バームクーヘンの層のように、重なってきて、不快感マックスに・・・。
考えられる病院にあちこち通いました。
内科、婦人科、耳鼻科、脳神経科・・・。
最後に受診した「眼科」のドクターに言われました。
「精神科を受診してください」
そうか、やっぱり・・・。精神科か・・・。
沈む気持ちのなか、浮かんだきたのが、旦那さんの顔。
「助けてほしい」
ではなく、
「なんて言えばいのかな・・・」
「精神科を受診する」と言いにくい
実はとても勇気がいったのです。
二人ともお互いの仕事をよく知っていました。同業者です。旦那さんも私が知る限り、仕事でたくさん、しんどい思いをしています。なのに、私だけ休みをとって、病院を受診するなんて・・・。
共働きの夫婦のあるある?!
でも、言いにくい理由は他にもありました。
私は絵に描いた「仕事人間」でした。帰る時間も非常に遅い。家事と子供の世話をするだけで精一杯の毎日。
旦那さんとはろくに会話もせず、相手のアラばかり、見てしまう。
彼も仕事で疲れ切っていて、たまに話をしたら、つい喧嘩口調になる。
だから、精神科に行くと告げた時に
「は?」
「なんで?」
と、きつく言われたらどうしよう・・・。
不安がものすごく募りました。
旦那の言葉に救われた
でも、もう他の選択肢がなかった私は、素直に伝えることにしました。
「精神科を受診する」と。
怖がっていた「彼からの返事」は、たった一言。
「わかった」
何気ない言葉。だけど、私はこの言葉に救われました。
強く責めるのでもなく、やたらなぐさめるでもなく、ただ、「わかった」だけ。
あの時、彼が何に対して「わかった」と言ったかは、わかりません。
でも、一番近くで暮らしてきた彼のこの言葉を聞いて、なんだかものすごく、ほっとしたんです。
あ、そのままの私を、受け入れてくれた。
口を開けば、喧嘩ばかりしていた二人。でも、さすがに「精神科受診」を勧められている相方に、責める言葉を投げかけるほど、彼は非常識な人じゃない。
今ならそんなことくらいわかりますが、当時はそれがわからないほど、追い詰められていました。
魔法の言葉「わかった」
旦那さんに言われてから、この言葉の持つ懐の深さに、魅了されています。
否定も肯定もせず
ただ相手や自分を受け入れる。
そんな言葉に思えるのです。
旦那さんよ。
嫁から「精神科を受診する」なんて、まさか言われると思っていなかったよね。
「一番近くの家族が、自分の症状を受け止めてくれている」
それがわかった瞬間、私の治療が始まったような気がします。
それから素敵なドクターに出会い、家族と数少ない友人に助けてもらいながら、ようやくnoteに投稿ができるくらいにまで、元気がたまってきました。
*
4月に仕事に復帰する予定です。
ほぼ水曜日は、自分自身を見つめるため、私の心をほぐしてくれた人や言葉たち、素敵なクリエーターさんの記事を集めて記したいと思います。
いたって個人的ですみません。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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