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呼吸は楽であればあるほうがいい!縄文人って肩こってたの?

「いたたったたった!!!!!」
店内に響くような声で悶絶。
年始ごろから寝違えたような痛みが続いていた。

「寝違えやから時間がたてば治るだろう」
とか思っていたけれど、どんどんひどくなるばかり。
少し首を動かせば頭キーンってなる。
1カ月経過した頃には、頭・首・背中……上半身が包帯で巻き巻きにされたように動かなくなっていた。

「これは、あかん」
思い立ったら吉日。
その日に整骨院へ向かった。

ちょっとたれ目の医師は、「検査しましょうか」と言って、わたしに「手をあげて」や「首を横向けて」と、指示をした。
「こんなんでわかるんかいな」半信半疑で従う。

「なるほど、わかりました」
「え、触らずしてわかったの」と思ったのはつかぬ間、一言。
「呼吸しづらくないですか」

え、呼吸しづらいってなに?
呼吸ってしやすいとかしにくいとかあるの?
生まれてこの方、この呼吸でやらせてもらってますけど。

寝転がっているわたしに「失礼します」と言ってわたしの腕を触りだした。
「上腕二頭筋が原因かもですね、〇〇筋が〇〇××”#R#$」

「このひと、絶対人体模型好きな人や、絶対そうや」
わたしに伝えているのか、独り言なのか、わからない先生の「人体模型話」に集中していると
「いたたったったった!!!そこいたすぎます」
聞いたこともない声量が自分の口から出た。そして、目にうっすら涙が浮かぶ。
先生が自分の腕や首、脚をありとあらゆる方向に動かしていく。
「こんなに自分の腕って動くんや」
自分の身体でないような気分になる。

「あぁ、縄文人よ。君たちは肩こってたのかい」
痛みに耐えながら天井の電球を見つめ、問いかけた。

そもそも縄文人の身長は、
縄文人の平均身長は男性が 162.7cm、女性が 149.3cm だった。(※1)
2021年時点の日本人の平均身長は、男性が170.cm、女性が158.0cm(※2)と言われているので、縄文時代のほうが少し小柄だったことがわかる。

※1解剖学的方法による縄文人の身長推定と比下肢長の検討/佐 伯 史 子
※2「学校保健統計調査」(文部科学省)結果

高いところにあるモノを取るとき辛い気持ちわかるで。
鳥なんて狙おうものなら、ずっと顔をあげ続けなあかん。(どんなに身長高くても顔を上げるのは変わらんか)
確かに博物館にある絵にも低身長な縄文人が描かれている。
なぜ低いのだろう。

縄文人は渡来人に比べ、遺伝的に身長が低めだったとわかりました。以前から、発掘された人骨で縄文人は渡来人より背が低いとわかっていましたが、それは狩猟生活中心の縄文人は稲作を行う渡来人より栄養状態が悪かったためなどと考えられていました。(※3)

※3県別"縄文度"初公開!この体質は縄文人から?遺伝子から探る人類史

「こはるさん、身体をつかってないから筋肉が固まっているんですね」
いつの間にか先生は「人体模型話」を終え、まっすぐな瞳で告げた。
「デスクワークにより巻き肩、腕の披露。そして、常に緊張状態であるため自律神経のバランスが崩れている、呼吸が浅い。結構辛いですね」
「はい、辛いです」
症状が明確に言語化されるとより辛い気がしてきた。
「セルフケアの方法をお伝えします」
そう言って、肩をグルグルする運動や手の平のマッサージを伝授してくれた。先生のマネをしながら身体を動かしながら
「ってことは、縄文人は肩がこってなかったんじゃないか」
「え、縄文人」
思わず声に出してしまった。
「こはるさん、いま縄文人と言いましたよね」
言ってないことにして肩をまわす。

「獲物おる!絶対とってやる」
と言って、肩をグルグル回していた人もいるだろう。
そもそも狩猟をするなんて、強制的に全身運動しているものだろう。
そして、「1日4時間の労働」(※4)生活だったと言われている。
さぞかし落ち着いた自律神経だっただろう。

それからの毎日、縄文人を想い肩をグルグルまわす生活がスタートした。

※4 1日4時間労働」で現代人より豊かな生活、縄文人の意外な真実


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