見出し画像

離婚条件を協議する

離婚の話合い方についてつづっている

夫婦たるもの,法律上の身分関係ではあるけども,それ以前に,男女の人間関係でもあるわけだから,離婚したいという気持ちに向き合うことは大切なことに思う

出会って交際して,燃え上がる恋愛をして結婚したのだろうけど,どちらかの気持ちがなければ,一方的には結婚できないわけで,時間の経過とともに,一方の気持ちがなくなった中で,婚姻を維持しようというのも,それが離婚の法的な制度であるというのが正論だとしても,不幸に思う

裁判官というのは,離婚の是非を判断するというより,離婚する条件の整備のために機能しているといえる

これを受け止めた上で,制度の上に胡坐をかいて開き直るよりも,本質を見極めて戦略的に協議に応じる方が,お互いにとっても,また,子どもにとってもメリットだろう

離婚に応じるとした上で,離婚を考えるほどに関係が悪くなっていることを受け止め,何よりも別居を速やかに実現した方がいい

まず生活が楽になる

日々のストレスが緩和された上で,一気に集中して,協議する

親権

詳しくは,共同監護計画付協議離婚支援の方にて述べたいが,ひとまず,一緒にすごすメインは父母のどちらかが望ましいか,という話合いは,そこの手順さえ踏めれば意外に無難に実現するように思う

養育費

同居親と別居親が決まれば,別居親が負担する養育費については,双方の収入資料から算出可能だし,基本的には揉めない

もちろん,足りないことは考えられるので,誠実な話合いによって解決することが望ましい

面会交流

基本的な知識としては,交流が多い方が,子どもの自己肯定感,コミュニケーション力の豊かさといったポジティブな効果がある,ということをまず知っておくことが望ましい

どういう交流が現実的かは,お子さんの年齢,別居した生活環境等,いろいろ考慮する必要があるし,会う機会だけではなく,離れている間の連絡の手段なども大切になるだろう

とかく,子どもに迷惑をかけないという意識が大切である

その他について

財産分与については,技術的なこともあるし,退職金も対象になるが,実際支給されるのがずいぶん先であることを踏まえたときにどうあるべきかといった課題はある,,,ここについては,専門家に任せるという話合いをするのも戦略に思う

慰謝料は,話合いのできる関係では,お互いに認めないということになるだろう・・・そこにこだわって,裁判所モードになってもどれほどのメリットがあるかはわからない
結果として,財産や資力がない相手からの回収は困難だし,それよりも,子どもの教育費の分担について話合える関係にある方が結局有利だ

年金分割になると,これは,ほとんど0.5で揺らがないものだが,調停による必要がある場合もあり,だが,そのためだけに調停を利用するというのも微妙だ

調停に替わる審判といって,出頭しなくても解決することはあることを知っておくと,事実上話合いで解決することはできる

話さなくていいこと

結局のところ,離婚条件として話合う項目としては,子育てに関すること,お金のことになっていく

必要ないのは,どうして離婚しようと思ったか,どういうところが配偶者としてダメか,というディスり合戦である

離婚したいという気持ちを尊重することで,その不毛なディスり合戦を避けることはできる

真偽不明なまま離婚していくことはよくあるということである

離婚訴訟で真偽を明らかにしたところで,離婚はしていくことがあるのだから,気づきたい

実のある話合いとは何か,と

話合いにあたっては,気持ちのモヤモヤについては,別に解消した方がよく,離婚しようという配偶者に頼るものでもない,というのもコツかもしれない

子どもに迷惑をかけない

そのために,傷口をいかに浅く解決するか,という戦略が有効だろう

こうしたマニュアルがありそうでないが,どうしてもわからなければ,やっぱり,専門家に依頼した方がいいということになる

ただ,専門家といっても,法の専門家が子の福祉の専門家とは限らない中で,自分で舵取りをしていくことが重要になる

自分の人生だし,わが子の大切な養育環境を守るために,戦略的に闘う

それも大切なのである


有料マガジンもご覧ください

※上記マガジンに関する特典※
 法律相談料割引チケット付の有料マガジンについては,あくまで,法律相談料の割引であり,法律相談の内容については,子連れ別居が起きたとき,に限りません
 相談内容に直結しなくても,割引サービス(あと優先予約付)のためにご購入いただいた方は,ぜひ,ご関心もっていただけると幸いです
 世界から強く非難を受けて,ついに,国内でも,見直しを迫られ,法制審議会での諮問が予定されることになった親子法制に関わる内容を知ることができるでしょう
 どうぞよろしくお願いいたします

この記事が参加している募集

親子に優しい世界に向かって,日々発信しています☆ サポートいただけると励みになります!!いただいたサポートは,恩送りとして,さらに強化した知恵と工夫のお届けに役立たせていただきます!