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中途採用デザイナーに聞きました「NTTコミュニケーションズのインハウスデザイン組織ってどうなんですか?」前編

実はKOELは中途採用で入られた方の割合が全体の約4割になる組織でもあります。今回はそんな中途採用メンバーがデザインを実践していく舞台として、NTTコミュニケーションズのインハウスデザイン組織であるKOELを選んだ理由や、実際に働いてみてどうだったのか?についての座談会の様子をお届けします。
KOELを新しい職場として検討されている方の参考になれば幸いです。


座談会メンバー紹介

入る決め手はやっぱり「人」

──KOELのnoteに初登場の方もいらっしゃるので、読者の方に自己紹介いただいてもいいでしょうか?

田中 友美子:
新卒でグラフィックデザイナーとして数年働いた後、イギリスに留学してインタラクションデザインを学びました。以降は、ロンドン・サンフランシスコでインハウスデザイナーとしてデザインリサーチ・UXデザインに携わり、その後、デザインコンサルを経験した後、2021年に帰国してKOELに参画しました。
KOELではHead of Experience Designとして、成果物のクオリティーを見ること、ビジョンデザインのプロジェクトを実施すること、大企業でのデザイン組織づくりなどをやっています。

高見:
新卒でプロダクトデザイナーとして電機メーカーで10年以上働いた後、新規事業領域やモビリティ領域でサービスデザイン・UXデザインに携わるなかで徐々にキャリアチェンジし、2022年よりUXデザインマネージャーとしてKOELに参画しました。
探索的な活動と実践的な活動を両輪で取り組む、両者を繋げていきたいと言う想いから、NTTコミュニケーションズが推進する事業共創プログラム「OPEN HUB for Smart World」を中心としたデザイン領域を業務担当すると同時に、大学のデザイン教育現場で人財育成にも取り組んでいます。

田中 剛史:
新卒で総合商社に入社。海外駐在含め約10年間、鉄鋼関連事業のトレーディング・海外での事業開発に従事しました。良い事業を創る為には何が必要か、という観点からデザインアプローチに関心を持ち、米国/イリノイ工科大学デザイン大学院にて修士課程を修了しました。2022年からKOELにビジネスデザイナーとして参画し、事業共創プログラム支援・自社サービス改善支援や地方自治体向け取り組み等に携わっています。

冨田:
大学で演劇を専攻し、その後デザイン系スクールでUIデザインやコーディングを学びました。前職の制作会社ではWebやモバイルアプリのデザイン制作を行いながら、社内にユーザー目線でのものづくりの考え方を広め、その会社で1人目のUI/UXデザイナーとして従事しました。
2021年11月からKOELに加入し、演劇専攻時に培ったストーリーテリングの知識や前職での経験を活用して、NTTコミュニケーションズの各事業部のサービス改善やデザイン人材育成などに携わっています。

──みなさんがKOELを選んだ決め手やきっかけをうかがえますか?

田中 友美子:
KOELが手がけている案件が、面白そうだと思えたことですね。元国営企業を思わせる、ユニークな公共案件の多さに興味を持ちました。

田中 剛史:
いいですね。僕は「好奇心」と「エイヤ」だったんです。「好奇心」っていうのは、どうしてNTTのような企業の中でデザインの活動が続いているんだろう?という疑問でした。
大概、後から出来たデザイン組織ってその取り組みがなかなか浸透せずに困っているみたいな話はよく聞くんですけれども、どうやらNTTコミュニケーションズの中では結構続いているみたいだぞとKOELのnoteを読んで知って。で、金さん(※)と友美子さんに会って「エイヤ」で決めました(笑)。
(※金 智之:2011年にKOELの前身となるデザインチームを立ち上げ、UIから経営理念まで幅広く手掛ける)

冨田:
私の場合は「もっとユーザーに求められるものをつくりたい」と思ったのがきっかけでした。前職が広告系の制作会社だったのでゼロから需要を作ることもあるというか、ユーザーよりもクライアントの目標達成の方が重視される瞬間があるのに少し違和感があって。
人が社会生活を送る上で必要だったり便利だったりするインフラに寄ったサービスをつくる仕事に携わりたいという観点で選びました。
また大企業でデザイン組織を立ち上げてこの先やっていきますみたいなフェーズに立ち会えること、巡り合うこと、ってこの先の人生で滅多に無いことなので、タイミングもよかったと思っています。

田中 友美子:
確かに私も入る時にそこは感じました。人生でそんなにない、特にデザインの印象があまりないNTTコミュニケーションズみたいな大きい会社でデザインの組織を作るという点に面白みを感じました。スタートアップでデザイン組織を立ち上げるのとは、意味合いが違う気がします。

セミパブリック領域をデザインできる組織

高見:
僕も結構「人」がきっかけです。同じく金さんに誘ってもらって、半年間くらい色々お話させてもらっていました。どうするか迷っていると話したら、他のメンバーが会いに来てくれて、そこに友美子さんもいらしたんですよね。そこで友美子さんが「KOELの仕事面白いよ」とストレートに仰っていて、このキャリアの人が面白いっていうんだから間違いないだろうと思いました。
例えばまなびポケットのように、パブリックとビジネスの中間である「セミパブリック領域」に挑戦できることに魅力を感じましたね。事業会社って事業や収益性を求めることが非常に強いですが、誰も取り残さないパブリックな領域もやるし、その収益性も同時に考える、ちょうど中間みたいなところを標榜して主軸にしているのが面白いなと。

田中 友美子:
個人的に、10人の人に「素晴らしい」と思われるよりも、1億人の人に「悪くない」と思われるものを作る方が、難しくてやりがいがあると感じます。そういう意味でKOELの案件は、セミパブリックの領域として、誰も取りこぼさない公共性のあるものが多いので、多くの人を対象にしている面白さがあります。普遍性を見定めていくことが、公共性の高いサービス・プロダクトのデザインではとても大事なことで、そこがアートとは違うところだと感じます。

田中 剛史:
今思い出したんですけど、新卒の時に決めた、会社を選ぶ基準が「人々が幸せになるような出会いを作りたい」だったんです。実は昔死にかけた時に、たまたま出会った人に助けられた経験があったから。
そこから、出会いを作るなら商社だなと。国と国を繋げる、会社と会社をつなげるのは商社の仕事だなと思って入ったんですけど、自分だけだと限界があるなと。だから自分で出会いを作るんじゃなくて「出会いが生まれるインフラ」「出会いを作る仕掛け」その仕組みを作る方が良いなと思って。 軸はぶれないけれども、より自分のキャリアを進化させられる選択がしたかったんですよね。

できることの幅の広さがやりがいになる

──KOELジョイン後は、どのようなお仕事をされていますか?

田中 友美子:
noteでもご紹介しているビジョンデザイン、未来の社会を模索していくような営みには、個人的にも強い興味を持っていて、やりがいを感じています。

社会がこの先どうなっていくのかを考えるのって、自分の人生にとっても大事なことだと思うし、それをプロジェクトを通じて見通しを立てられると嬉しいですよね。アウトプットを会社の事業に紐づけられる可能性を持っているところにも面白みを感じています。

田中 剛史:
僕は地方自治体の課題を解決するために、デザインを用いた企業間連携の案件に取り組んでいます。組織も会社の枠もロールも超える幅の広さ、その辺の壁をすべて取っ払ってじゃあ何が出来るのかみたいなところを考えていけるのが面白いですし、作れる土壌があるっていうのが素晴らしいなと思っています。あんまり足枷がないというか。

冨田:
私は前職の経験を活かしたNTTコミュニケーションズのオフィシャルサイト改善をはじめとして、難易度の高いお客さま案件などに取り組んできていて、組織として若手に色んな経験をさせてくれようとしているんだなと。個人的にはそれがとても新鮮ですね。最近では「すくすくプロジェクト」というKOEL内のナレッジマネジメントを促進する組織開発プロジェクトなど「こういうこともやっていいんだ」と感じる領域もやらせてもらえていて、トップダウンじゃなくてボトムアップで推進できるところに、やりがいを感じています。

高見:
私は共創の案件に取り組んでいますが、色んな相手と組んで毎回どうしていくかを広く考えられるのは、難しく、だからこそ面白い部分だと思っています。ルーティンにはならない仕事ですよね。
あと私はUXデザイナーですが、違う価値観や視野をもったビジネスデザイナーのような方とチームを組んで共創のような1つのプロジェクトを進められるのも良さですね。これまでとは違うパフォーマンスができるような期待と、面白さを感じます。

さまざまなバックグラウンドの人でチームを組む面白さ

──みなさんが考える「チームとしてのKOEL」や「KOELらしさ」について伺えますか?

田中 友美子:
公共性の高いプロジェクトの多いKOELでは、「公共性」を担保するためにも、多様なメンバーとのチームワークが必須だと思っています。
色々なバックグラウンドのメンバーがKOELに集まってきてくれているから、みんなの意見・考えを混ぜたり、それぞれの専門性・得意分野の知見を合わせると、自分だけでは見ることができなかった、一段先の景色が見えるようになりますよね。
これはチームでお仕事をする面白さで、成長の糧にもなっています。同じ仕事を長くやっていると、ある程度のパターンが出てしまうからこそ、専門性が全く異なるメンバーとチームで取り組むことで、視点を変えてもらったり、新しい概念が提供されたりして、楽しいし刺激になります。

高見:
主体的に自分自身のアングルを広げる、新しく繋いでいくみたいなことに対して楽しめるような人が多いのかもしれないですね。スキルも勿論ですが、組織が変わっていくことそのものも楽しめるというか。

田中 剛史:
結構なんでもチャレンジできる環境があることも、素晴らしいと思います。健全な領空侵犯が良しとされるカルチャー、それを期待するし、自然と行われるのが楽しい。役職で業務の幅が狭まるということはないですよね。

冨田:
プロパー(新卒から所属している社員)と一緒に仕事ができることも面白いですよね。元々デザインとは関係ない部署から来られて、KOELではデザインのスペシャリストを目指すけれども、長い目で見たらまた異動の可能性もあるからジェネラリスト的な動きも求められるバックグラウンドを持った人たち。そんなメンバーと私たちのような中途採用のメンバーが一緒にチームを組んでプロジェクトを遂行していく面白さというか。視野が広がったような気がします。

田中 友美子:
年齢の幅もデザインの組織としては広い方なんじゃないでしょうか。お子さんがいる方もいない方も、若い方も、ベテランもいます。いろいろなタイプの人が所属していることって公共性のあるものを作っていく上で本当に大事ですよね。


前編では「デザインできる領域=どこに働きかけたいのか」と「人=どんな人と働きたいのか」など、新しい活躍の場をどう選択するかというお話がたくさん伺えました。後編ではKOELでの実際の働きやすさや、個人の展望も飛び出していますのでお楽しみに!

文:KOEL 池田 明加
編集・撮影:KOEL 福岡 陽

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