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人のために本を読み、説明すると

興味なかった本を読む

ある日、旦那さんから「これ、知ってる?」と聞かれました。

本「Instagram ~野望の果ての真実~」著者:サラ・フライヤー

「知らなーい。気になるならメルカリで調べよっか?」とサクッと調べて提示してみます。お値段1000円前後。定価が2400円だったから悪くないよね。
旦那さんは渋い顔。
「気になるけど、ネットで内容何となくわかってるし、今それ読む元気ないからいいかな~。」
ほぉ。ま、いいけど、と思いつつ同時に図書館の検索もかけてみます。
「あっ、図書館にこれあるよ?予約しておこうか?」
「それなら、一応借りておいて。」
そんなこんなで、図書館ヘビーユーザーの私は旦那のカード番号で勝手に予約をすませました。そして、1週間後無事に予約到着。


思ってたのより分厚かったらしい

旦那「今、それ読む元気がないなぁ。」
私「んじゃ、代わりに私が読んで内容話すよ~」と軽く引き受けました。
分厚さはこんなもんかって思ったけど、翻訳本には当たり外れがあって読みにくい事もあります。まぁ何とかなるでしょう。

旦那さんがなぜこの本に興味をもったのか?というと、クリエイター視点で創業したケビン・シストロムさんが、Facebookに買収されるまでに考えていたことを知りたいから。だそうです。

じゃあ、そこをピックアップしながら1日で読み切りました。
ストーリーとしてはまぁまぁ面白いけれど、私が外国人との接点が少なすぎて、名前が入ってこないです(笑)
(マークは髭のイラスト、ケビンは目に特徴を、マイクはミッキーという愛称からミッキー耳を勝手につけてイラスト化して私のメモにしました笑)

私の勝手なメモ(これがないと説明できないから)

大まかに説明すると、マーク・ザッカーバーグ率いるFacebookという巨大資本力をもった会社に、ケビン・シストロムとマイク・クリーガーの二人の創業したInstagramが買収される。Instagramの成り立ちや育てる過程の中での事件や考えの方向転換などがFacebook側、Twitter側、Instagram側、いろいろな関係者の立場からの取材をもとに書かれていました。

ケビンさんは、とにかくシンプルに美しくすることにこだわっていました。
最後は、成長追求型のやり方と自分の美学のズレを感じて、創造性の追求のため会社をやめます。

私が、率直に思った事。
マーク・ザッカーバーグさんって今までそんなに知らなかったけど、お山の大将力が半端ない。それでいて、人を配置するのがうまい。さすがだわ。
ただ、数字中心で冷たい印象。まぁ、そこがクールなのでしょう。
SNSで「世界をつなぐ」をポリシーにしていて、だからこそ全員一人残らず、Facebookにこい!って感じ。
ケビン・シストロムさんは好奇心旺盛で、物事を追求して1番になるのが大好き。そういう欲が強いからこそ、いいものを育て上げ磨き上げ、自分の世界観を創り出せたんだなって思いました。そして、時代に合っていたからこそFacebookという大きな組織に目をつけられてしまった。この時はいい意味で傘下に入った上で泳がされていたから、うまくいけたのもあったんでしょう。カメラ画素数の上昇やモバイルの進化も丁度よかったのでしょうね。

こんな話を、旦那さんにしていたら
「あぁ、なるほど。今の日本と同じだね。」ってつぶやいた。
なるほど!そういう視点はなかったな。
戦後の日本。
アメリカという大きな資本力に逆らえず、傘下に入ってしまった日本。
日本語という言語は取り上げられず、独自性を許されたと見えるけど、実は傘下に入っていて、自由はない。
この本からそういう見方をするのか~って驚きでした。
私にとっての再発見。

ちなみに、この本ちょっと読みにくかったんだよね。
そんな話をすると、
「あぁ、これって電車男のスレ状態なんだよね」って言われました。
要するに、本の構成が時系列の取材のまとめを連ねただけ状態。
これはこれで、何となくわかる。
ただ、ここに編集の手が入って、整理して分かりやすくすると
もっと人々に伝わりやすくなる。
例えば、このストーリーから漫画や映画という見える状態まで飾ってあげると、万人受けする。わかりやすいものになる。
この本は今は原液の本らしい。
ほぉ、原液を丸飲みした私すごくない!?(笑)
「これさ、OSの発展の年表と、FacebookとInstagramとTwitterの年表も加えたらわかりやすくなるよね」と旦那さんがつぶやき、
「(軽い自慢はスルーですね)なるほど。」というしかありません。


人の代わりに本を読む効果


私は、その情報に興味がなくても、伝えるという目的があればとりあえずこなしていけます。これも、ある意味才能で”本を読む”という行為は、私にとっては嫌いなものでもとりあえず口に入れてみる事。しかも雑食。
そして、それすら楽しみを見つけます。活字中毒かもしれません(笑)

ただ、今は満腹なのに食べるなんて無理!その味だけちょっと教えて?と
いう今回の旦那さんのような状態の人が世の中には多いのでしょう。
だったら、食べた後に、きちんとその感想を伝えることが(言語化)できる人も必要で、そういうグルメリポートみたいなのを今回したわけです。

私は本を食べ、咀嚼して言語化して旦那さんに伝えました。
感想は、食べてみたらおいしくて噛み応えがありました。
一番の収穫は、アウトプット前提で本を読むと自分が理解できるようになると改めて感じれたこと。
そして、伝えたい相手の興味に1歩近づけるなぁ、と実感したこと。

コミュニケーションツールとして本を間に挟むことは、面白かったです。
今まで、ほとんど私の興味のものばかり追求して読んできたけど、人のために新たに読書するのもたまには悪くないかな。

あぁ、これって子どもに読み聞かせるのと同じかもしれません。
今回は題材が小難しい本だったけれど、文字を知らず絵本を読むのが大変な子どもの代わりに(親は興味ないけど、乗り物がいっぱいの絵本を)親が代わりに読んであげる。
これも、親が子どもの興味に近づけて関係を深めるいい方法ですね。
読み聞かせは大変と思う方もいるかもしれません。
でも、本を媒介とした時間は結構いいものですよ。

今日の記事、本好き夫婦の1コマと、元保育士からのアドバイス。
あなたも大事な人のために本を読んでみてはいかがでしょうか?」
きっと2人の関係が深まるはずですよ。

読んで頂きありがとうございました。












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