見出し画像

"子どものプロ"が関わるからこそ生まれる「信頼」というブランド

こどもカンパニーのメンバーは、子どものプロが約8割。現役の教員や保育士、ベビーシッター、元教員など、子どもと関わるプロが多数在籍しています。

子どもについて誰よりも知っているからこそ、もっとできることがある。
保護者の悩みを身近に聞いているからこそ、まだやれることがある。

そんな想いで集まった心強い仲間たち。

「子どものプロが8割」と言うと、周りからはとても珍しがられます。先生とビジネスってかけ離れているものだって思われているんですよね。

先生たちがビジネスにどう関わっているのか。
ビジネスに先生たちが関わることの価値ってなんなのか。

今回のnoteでは、そんなお話をしていきたいと思います。


"子どものプロ"が関わった「なんのドーナツ?」事業の裏側


子どものプロがつくる会社"こどもカンパニー”の第1弾プロジェクトは、子どもの野菜嫌いの悩みを解決する「なんのドーナツ?」事業でした。

▼なんのドーナツ?

このプロジェクトには、たくさんの"子どものプロ"が関わっています。

特に、商品開発

そもそも「子どもの野菜嫌い」という課題に取り組もうと思ったのは、保護者面談で「野菜の好き嫌い」の悩みをよく聞くという先生たちの話がきっかけです。

子どもが野菜を食べてくれなくてイライラしてしまう。
野菜を小さくしたりペーストにしたり手間をかけてるのに食べてくれない。
いろいろ工夫をしたいと思っても、なかなか時間がとれない。

そういった現場でよく耳にする保護者の悩みからスタートしたのです。

そして、子どもの野菜嫌いの悩みにアプローチするために、野菜と子どもが好きなもの・ことを掛け合わせることで商品開発ができないかと考えました。

子どもが好きなものってなんだろう。
野菜を「嫌い!」という気持ちを上回るもの。
なおかつ、子どもが思わずワクワクしてしまうもの。

先生たちの答えは、「おやつ」でした。保育の現場では、おやつの時間があります。子どもたちは、その時間をとても楽しみにしているそうです。友達とケンカして直前まで泣いていた子も、おやつの時間が始まるとケロッと回復してしまうほど。

そうやって、野菜×おやつというコンセプトが決まったのです。

さらに、先生たちの現場での工夫も商品開発に生かされています。

幼稚園や小学校の給食指導では、「食べなさい」と無理矢理食べさせるのではなく、「トマトを食べるとお肌がキレイになるんだよ〜」といった子どもが興味を惹く声かけを意識しているそう。その話を元に、"声かけリーフレット"のアイデアが生まれました。

声かけリーフレット


リーフレットの制作に関わったのは、元小学校の先生や元保育士。はじめは、お家でも使える声かけのアイデアをまとめるイメージでいました。しかし、「子どもによって声かけの仕方が変わる」という先生たちの知見から、パターンごとに声かけの仕方をまとめた今の形になりました。


シールパズル


同封している"シールパズル"も先生たちの声から生まれたものです。できたことを可視化することで達成感を味わえるため、保育や学校の現場ではシールをよく活用しています。何より、子どもたちはシールが大好きなのだとか。

親子で「これはなんの野菜かな?」と会話をしながらシールを貼る。そして、食べられた野菜をシールで貼ることで、成長を見ることができる。
"シールパズル”には、苦手な野菜でも楽しみながら食べてほしいという先生たちの思いが詰まっています。

このように、「なんのドーナツ?」は"子どものプロ"が関わることで、現場の知見を生かした商品作りをすることができたのです。


"子どものプロ"が関わることで生まれる「信頼」


プロジェクトを振り返って、改めて"子どものプロ"が関わることの価値は何かを考えてみました。

先生たちは、まさに"子どものプロ"。みんな子どものことが大好きだし、子どもの成長のためにできることを常に追求している。いわば職人なんです。

子どものためになるアイデアをたくさん持っているし、逆に子どものためにならないことであれば「それは違う」と言ってくれる。

子どもたちのことを思う"子どものプロ"が関わってくれていること。それは「信頼」という価値があるのではないかと、僕は考えます。モノや情報が溢れ、何をどう選ぶのかが求められる時代だからこそ、その「信頼」には大きな意味があります。

子どもたちのことを本気で考えてくれている人がいる。
しかも、現場で培ったアイデアやノウハウを持っている。

そういったプロの力を商品開発に生かさないのはもったいない、と思うのです。子ども向けの事業や商品を考えている方がいたら、ぜひ"子どものプロ”と関わることをおすすめします。


先生には人を「見立てる」スキルがある


先生と一緒に仕事をする中で感じたのが、先生には人を「見立てる」スキルがあるということです。

「見立てる」とは、主にマネージャーなどの管理職に求められるスキルの1つ。その人にどんな課題があるのか俯瞰的に捉え、解決するためのアプローチを考える力です。

先生は、日々たくさんの子どもたちと関わっています。子どもは、一人ひとり得意なこと、苦手なこと、好きなこと、嫌いなことがバラバラです。それぞれの子どもに応じて、対応をしなければなりません。

「この子になんて言ったら、力を伸ばすことができるかな」
「どんな風に伝えたら、このクラスが良くなるのかな」

目の前の相手に寄り添って、どうしたら成長するのかを常に考えているのです。相手に合わせてコミュニケーションを適切に変えることができる。これは、「見立てる」スキルがあるからできること。先生たちは無意識にやっていますが、実はすごいスキルなんです。

実は、先生のこの力を生かすことはできないかと、次のチャレンジを検討中です!

その話はまた今度。お楽しみに〜!


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?