KODAMA

158cmから見上げる世界。モノ書き。暮らし,旅行,読書,などなど,自己満足の記録用に…

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158cmから見上げる世界。モノ書き。暮らし,旅行,読書,などなど,自己満足の記録用につらつらと。。。

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最近の記事

Book.5 コンビニ人間(村田沙耶香)

KODAMAの読書記録5冊目。 芥川賞受賞で注目を集めた本作だが,実際に読んでみるとその理由がよく分かる。特徴のある作風で,端的に「おもしろい」。 文庫本で約160ページと比較的短いので,読書習慣の無い人でも手に取りやすい作品。 「起伏の少ない作品」 読了後に感じた印象。これは決してマイナスのイメージではない。 本作は,ヒット作品にしばしば見られる「登場人物の繊細な感情表現=ストーリーの盛り上がり」には該当しない(と私は思う)。 「風景描写」が妙に精巧で,あくまで

    • Book.4 ある男(平野啓一郎)

      KODAMAの読書記録4冊目。 「マチネの終わりに」から2年後,平野啓一郎さんの待望の新作とのことで話題になった記憶がある。 淡々と進むストーリーの中に,どこか違和感を覚える作品。この違和感が程よい緊張感とともに作品へ引き込むスパイスのようであり,巻末に向けて小さな違和感たちが巻き取られていく展開からは,著者の緻密な性格を感じる。 「ある男」は,前作「マチネの終わりに」と同様,「愛」を主題として取り上げた作品ではあるが,切り口は全く異なる。「愛とは何なのか」「恋人・家族

      • Book.3 マチネの終わりに(平野啓一郎)

        KODAMAの読書記録3冊目。 以前,あるメディアで平野啓一郎さんを見かけた際,彼の掲げる「分人」という考え方に非常に共感を覚えた。 私がなぜ感銘を受けたのか。その内容は,他のnoteに記録することとする。 今回は,その時から気になっていた平野啓一郎さんの代表作「マチネの終わりに」を読んだ。 〜Memo〜平野啓一郎さん:京大法学部在学中,文芸誌に投稿した「日蝕」が芥川賞を受賞。その後,「葬送」「ドーン」など様々な作品を執筆し,世界各国で翻訳されている。 〜Revie

        • Book.2 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年(村上春樹)

          読書記録の第2弾は「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」。 2013年に発売され,話題になった村上春樹の作品。 私は元々,村上春樹さんのファンではなかったが,本作を読み終え,「村上春樹ワールド」の深みに魅力を感じるようになった。 〜Review〜KODAMA的オススメ度:★★★★☆ 『自らの感じている「色彩」と他人が感じる「色彩」には,しばしば隔たりがあり,その評価は一致しない。』というのは,真理であるように思う。 作中では,主人公「つくる」とそれを取り巻く登

        Book.5 コンビニ人間(村田沙耶香)

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        • Books
          4本

        記事

          Book.1 ムゲンのi (知念実希人)

          KODAMAです。 書店をぶらぶら歩いていた時に気になった,知念実希人さんの「ムゲンのi」を読了。 ブックカバーがとても素敵で目を惹かれる。 少し前置きが長い作品だが,上巻での伏線が下巻で巻き取られるため,読み始めたらぜひ最後まで読んでほしい。 ちなみに,私は6時間程度で一気に読めた。 (※内容は伏せてレビューする) 〜Memo〜●著者:知念実希人 医師(内科医)で小説家。沖縄生まれ。 本作で3年連続本屋大賞にノミネートとなる実力派。 医療系ミステリー作品を

          Book.1 ムゲンのi (知念実希人)

          KODAMA-Diary

          はじめまして。KODAMAです。 身長158cm。小さな身体から見上げる世界を綴っていきます。 大学・大学院を経て,「社会人」なるものを経験中です。 大学では「雑草」や「花」,大学院では「まちづくり」や「公園」のことを勉強しました。 最近はYouTubeとか,映像が人気ですね。私もよくお世話になっています。 でもそんな毎日だからこそ,やっぱり「文字」を使って,「文章」を書くのが好きだとも感じるようになりました。 だから敢えて,このタイミングでnoteを始めてみまし

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