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井草八幡宮 例大祭:1

 10月1日は、杉並・井草八幡宮の例大祭。
 宵宮の9月30日と合わせた年に2日きり公開の展示施設があると聞いて、有給休暇をとって訪ねた。

 西荻窪の駅から、住宅街を歩いて20分あまり。両岸をコンクリで固められた小川の橋を渡ると、対岸の河岸段丘を上がりきったあたりに、八幡さまのお宮と森が広がっていた。こんなに広いのかと驚き。出店と人出の多さにも、また驚き。

なにもないときに、また来たい
門をくぐって出店が途絶えると、混雑はやや緩和

 八幡さまのお宮であるから、展示品には戦の道具が目立った。そのほか、漆器などの什物をみても、室町後期あたりのものが多い。きっとその頃に近辺の武士たちから篤い信仰を得、最も隆盛を極めたのであろう。
 しかし、今回のお目あては別にある。
 「縄文」だ。
 この井草八幡宮は、縄文時代中期の遺跡の上に鎮座している。境内地や周辺からは縄文土器や石器が多数発掘・採集されていて、なかでも《顔面把手付釣手形土器》は重要文化財の指定を受けている著名なもの。こちらを観に来たのだ。

 「釣手形」と呼ばれる、持ち手つきの籠や香炉を思わせるかたちの頂点に、人の顔がくっついている。
 山梨県立美術館の縄文展で洗練されたデザイン、最高度の作行きの土器をたくさん観てきたばかりだから、それらに比べると造形上の粗さを感じはするものの、珍品には相違ない。

 ※山梨の「顔面」


 なにより、出土した当地で観られたという点に、感ずるものがあったのだった。
 こんな顔をした精霊や巫女が、縄文の井草には実在していたのだろうか。縄文人とわたしは、同じ場所で、同じものを見ている……(つづく

拝観前に、お宮にお参り。ご利益がありますように

 追記:布団を敷いたまま執筆していたら、猫に寝床を不法占拠されてしまった。眠れない……


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