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自分たちで決めたお店ルール、厳格に守りすぎるのも考えものなんだなと学んだ話

以前、こんな記事を書きました。


飲食のようなサービス業って、どこまでお客さまの要望に応えられるかが鍵になる一方で「これ以上はできません」の線引きも必要なんですよね。全ての要望を聞いていると、コストばかりかかってしまったり、サービスを提供している自分たちが疲弊してしまうからです。

とはいえ、この線引きが「厳しすぎる」のもまた考えもので。

厳格すぎて融通が利かないこともまた、それなりのリスクや損失をはらんでいるんです。


「配達エリアを厳格に守るのはきびしい」と夫は言った

ちなみに私はどちらかというと、一旦決めたルールはきっちり守りたいタイプです。なので女将になった当初、店主である夫が出前の配達エリアを越えた家にも特例として配達していることを知ったときには、なんとも言えない違和感を感じたものです。

夫が言うには、特例でOKにしているのは移転する前によく注文をもらっていた常連のお客さまだから。移転して配達の範囲外になってしまった方たちの中には、古いお客さまやいつも大口注文をしてくださっているお客さまもいる。少しエリアを越えたぐらいの場所なら持って行きたいのだと。

あるいは初めてのお客さまでも、せっかく電話してくれたのだからなるべくなら「今回だけは持っていきます(次回以降はごめんなさい、お店に来てください)」という形にしたいのだと言います。

私は初めからこの方針があまり好きじゃありませんでした。

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