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小さな飲食店の女将が2年間noteを書き続けてきたわけと、ビジネス日記のススメ

飲食店経営や自営業に関するnoteを書き始めて約2年が経ちました。

最近は3000文字ていどの記事を週に3回コンスタントに公開しています。


お店をしながらnoteを書かれている方って多いですが、宣伝以外の目的で定期的にまとまった文章を書いている人はそんなに多くない印象です。

店の名前も明かさず、お前は一体なんのために書き続けているのか、なぜ商売をしながらこんなこと続けているのかと思っている人もいるかもしれません。

実際これに近いようなことを聞かれたこともあります。


たしかに私、飲食店コンサルタントでもなければお店の宣伝をしたいわけでもないし、有料にはしているものの、掛けた時間に見合う収入には今のところなってません。

目的がよくわからない人って気持ち悪いですよね。

なので今日は少しばかり自分の話をしつつ、自分のビジネスの歩みや思考を日記のように記録していくことのメリットについて書いてみたいと思います。



なぜ書いているのか

初期の頃から読んでくださっている方はご存知だと思うんですけど、私がnoteを書き始めたころはずっと無料で公開していたんですよね。

なんでかというと、もとはといえば私、飲食の仕事にまつわるアレコレを文章にまとめて、自分の子どもか、店を継いでくれる人がいたらその人に、気が向いたときに読んでもらおうと思っていたんです。

経営ってこんな感じだよ、飲食店の仕事ってね、というのを、忘れないうちに書き留めておきたかった。

自分しか見ないノートだとたぶんいい加減になりそうなので、人に見られるかもしれない場でそれなりに整理して書くことを目指しました。

なので初期のころは、これって誰得?みたいな超個人的な話も雑多に綴っていたんですよね。


それが段々といろんな人に読まれるようになり、おすすめに選んでいただいたり、著名な方にシェアしていただいたり、サポートをいただくなどして少しずつ読者が増えてきた。

そうなってくると、今度はもっと読者の役に立つことを書きたいっていう思いが沸々と湧いてきます。

そのためには、自分の体験談だけでは足りないことにも気がつきました。

そこで読書をしたり調べ物をしたりし始めるわけなんですけど、かけている時間と労力を考えると、これはちょっとお代をもらわないとキツいかも?と思うようになって、今のスタイルに至ります。


もう現在は「次世代を担ってくれる人に読んでほしい」という気持ちはありません。

時代の流れって早いので、たぶん彼らに引き継ぐころには今書いている内容なんてほとんど役に立たないでしょう。

それなら、興味あることをしらべて書いて「今」読んでくださっているかたの役に立つ内容を発信したほうがよほど意味があるよなと思うようになりました。

もちろんいちばん学んでいるのは、読書したり調べ物したり思考したりしている自分自身なのです。


まぁ収入は増えるに越したことがないですが、所詮は本業じゃないし、才能的なものも持ち合わせてないので、そんなに欲は張っていません。

ただ私も家庭がありますので、何かの時間を潰してPCに向かう以上は少しは収入がないと気まずいなという思いはあります。夫の理解があるから余計です。



ビジネスの歩みや思考を記録することのメリット

あと根本的な話、書くことがすごく好きで、時間さえ確保できれば苦がなく続けられるのでやってこれた感じです。


2年間書き続けてきて感じているのは、仕事の歩みやその時々の思考を記録するってめちゃくちゃ意味があるんだなぁってことです。

読者さんの中には読み専の方もいるかと思うんですが、これはぜひそうした方にもおすすめしたいです。


何がいいかって、まずひとつめに頭の中が整理できること

日々忙しく仕事をする中で、何かちょっとしたアイディアを思いついたり、不満に感じて改善したくなったり、小さなことだけど挑戦したくなったり、まぁいろんなことを考えると思うんですね。

そういうのって、記録しないとどんどん消えて、また生まれては消えてって感じで、シャボン玉のようにふわふわ飛んでは行方不明になってしまうんです。

それをきちんと書き記しておくことで、今自分が何をしたいのか、そのために何をしなければならないのか、何がどう不満で、どうやって解決すればいいのかとなどが整理されるわけです。

ライターの古賀史健さんは著書「20歳の自分に受けさせたい文章講義」の中で「書くことは考えることだ」と言っています。

仕事や人生で困難にぶつかったとき、どんなに頭を抱えて考え込んでも、堂々巡りをするばかりでまともな答えは出てこない。
ところが、悩みを文章に書き起こしていくと、意外な答えが見つかる。
(中略)”書く” という行為のなかには、論理性の確立や思考の整理など、さまざまな要素が潜んでいる。”書く” というアウトプットの作業は、思考のメソッドでもあるのだ。

あまり文章を書かれたことがないかたは、一度3行日記でもいいのでやってみるとすぐにわかるはずです。

書くことは考えること。考えることなしにまともな文章を書くのは困難。

たとえ文章がしっかり完成しなくても「思考を整理するために考える」という行為そのものに意味があるんじゃないかなと私は思っています。


成長の振り返りをしよう

2つ目に、書くことを何ヶ月、何年と続けていると、自分の成長の振り返りができます。

自分でビジネスをやっていると特にそうなんですけど、褒めてくれる人とか、成長したねって喜んでくれる人ってほぼいないんですよね。

しかし自分のビジネスの歩みやその時々の思考を文章で記録しておくと、あとで読み返したときに

「うわ〜私このとき、こんなちっさなことで悩んでたんだ!」とか、

「今の自分ならこんな風に解決するのになぁ」

と未熟さを感じたりとかして、自分で自分の成長を確かめることができるんですね。

その成長が自信になってまた頑張れたりもする。

ビジネス日記は、自分で自分のことを褒めてあげられる最強のツールでもあるのです。



文章を公開すると何がいいのか

書くことのメリットはわかった。でも別にネット上で公開しなくても、アプリかなんかで自分で管理しておけばいいんじゃないの?って思う人もいるかもしれません。

もちろんそれもアリだと思います。

やっぱり公開することで、知らない誰かに小石を投げ込まれることもあります。心的負担になるぐらいなら公開しない方がマシです。

ただ、良い点もあります。


私は今まで、自分の店の悩みや課題、自営業の実情などをわりとありのままに書いてきました。

すると、似たようなお仕事をされているかたから、

「困っているならこんな方法もありますよ」とか、

「うちはこうしてます。参考になれば」とか、

「気持ちわかります!私も夫の仕事を手伝っている身で…」などというふうに、各方面からいろんなメッセージをいただいたんですね。


孤独になりがちな商売、正解のない商売をする中で、似たような境遇の方とゆるくお知り合いになれたことは、文章を広く公開する大きな利点でした。

コロナ禍で近隣の同業者ともなかなか集まれない状況ですが、ネットの世界に飛び出してみたら、そこは地元だけで過ごすのとは比べものにならないぐらい、広く多様な世界だったのです。

プラットフォームが note だったことも大きいのでしょう。


そんなわけで、自分でビジネスを持っている人は、そのときどきで起こったことや感じたことなどを、定期的に短くてもいいので文章でまとめてみてはいかがでしょうか。

100記事も貯まってくると、かなり「歴史」や「成長」が感じられるはずです。

ではまた次回☆


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