お客さまとのコミュニケーションを増やしたい飲食店こそIT化を進めたほうがいい理由
ほかの産業と比べるとだいぶ出遅れ感はありますが、飲食業界もようやくIT化、DX化が進んできています。私のマガジンでも過去に何度か紹介しました。
一方で書いている私自身、あまりにもIT化を進めすぎるのはいかがなものかなっていう気持ちも、実は心の片隅にあったんですよね。
私たちの仕事は、人と人とのコミュニケーションがあってこそ価値の出る商売です。コロナ禍でよりその傾向が強まってきています。
にも関わらず、何もかもテクノロジーで固めてしまっては人間味のない寂しい空間になってしまうんじゃないか?
便利になるのはありがたいけど、お客さまとの接点が薄れた飲食店なんて価値がなくなってしまうのでは?と危惧していたのです。
しかしこの分野について色々と調べてみると、個人飲食店がIT化を進めることの影響は、私が心配していたものとは真逆であることに気が付きました。
テクノロジーの助けを借りることで、むしろお店とお客さまとのコミュニケーションは増やすことができるのだとわかったのです。
飲食店がIT化を進めることの本来の目的とは
IT化(DX化)というと、人手不足を賄うために、人に変わってロボットやデジタル機器がスタッフの代わりをする、というイメージを持っている人が多いと思います。
わかりやすいところでいうと、無人店舗。
メニュー選びから注文、決済まで全てタブレットで行うことができて、料理の配膳もロボットで。お客さまは生身の人との関わりを一切持つことなく店を出ていく、そんなレストラン。
IT化ってこういうことでしょ?って思っている人も少なくないのではないでしょうか。私はそうでした。
たしかに、一部チェーン店などではすでにIT・DXの導入による「省人化」が進んでいます。
私もタブレット注文をするお店に足を運んだことがありますが、マイペースに料理を選び、オーダーすることができてとても便利でした。
キャッシュレス決済オンリーのお店は、こんな時期だからこそむしろ有難いです。
衛生管理の観点から完全無人のレストランはまだないようですが、テイクアウト専門のお店ではすでに完全無人化も進んでいますよね。
人件費が不要になることで商品を安価に抑えらますし、非接触の買い物をしたい人にとってはとても便利です。
このように、接客を諦める代わりに他の価値を高める目的があるのなら、IT化によって人の手を極限まで省いていくことにも意味があります。
一方で「テクノロジーは使い方によってはむしろお客さまに高度なおもてなしができるようになる」と言うのは、外食産業の課題をテクノロジーで支援する企業「トレタ」の代表・中村氏です。
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