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バツイチの人と結婚してよかったこと

「今LINEで送った記事、読んでみてくれない?」

あとで聞くとこの世の終わりなんじゃないかっていうぐらい悲壮感に満ちた顔をしていたらしい妊娠6ヶ月の私は、Twitterでたまたま回ってきた、とある女性による「子を産んでからの30日間をこと細かく記した育児体験記」を旦那に送った。

なんでも、子を産んでからのはじめの30日間っていうのは「赤ちゃん起きる→授乳→ミルク→オムツ替え→寝る→起きる→授乳......」っていうサイクルを、夜中から翌日の夜中までひたすら続けなきゃいけないのだそうで、記事を書いた女性はそんなサイクルを1日に20回近く(!)もリピートしてたらしい。

1日20回×30日間って、私の乳首は耐えられるのか?

それにお乳をすんなり飲んでくれなかったり、排泄物が漏れてよけいな洗濯が増えたりとかして、貴重な時間がどんどん消費されていくらしい。寝つきが悪い、何をやっても泣き止まないやんてこともあるのだろう。

合間あいまに自分だってお風呂に入ったり食事をしたりしなきゃいけないし、そうしたらとてもじゃないけど自分の寝る時間なんてない。私は寝ることをこよなく愛しているし、健康を維持するのにいちばん大事だと思ってるし、そもそも睡眠不足にほとほと弱いのです。

それにも関わらず、やることは膨大、里帰りもできない私は、メンタルも体調も両方やられて廃人のようになってしまうんじゃないだろうか──。

読んでいる途中から、終わったはずのつわりがぶり返し、頭はキリキリ。すがる思いで旦那にその記事を送信した、という運びなわけです。



「記事、読んだよ?」

なにかおかしなことでも書いてある?とでも言いたげな、キョトンとした表情に小さな腹立たしさを覚えた私は「こんなに大変なんだよ?!知ってたぁ???」と、あなた一体どうするつもりよ?ぐらいの勢いで、上半身をやや前のめりにして詰め寄った。

すると彼から返ってきたのは「うん。一応、そういうことはわかってるつもりだけど」と、またも冷静すぎる答え。と、その瞬間「そうだった!」と思い出した。

私自身は初産だけど、彼にとって子どもは二人目。忘れてたぁ。油断すると、すぐ忘れる。

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