たつとも/ペンシルビル再生記録/設計事務所

studio83(ハチミチ)という建築設計事務所を主宰しています。2019年、事務所兼…

たつとも/ペンシルビル再生記録/設計事務所

studio83(ハチミチ)という建築設計事務所を主宰しています。2019年、事務所兼自宅として小さいペンシルビル購入。設計者と施主、両方の立場から体験した家づくりのあれこれを分かりやすくざっくばらんに記録します。 studio83 HP > http://s83.info/

最近の記事

工事編_漆喰ワークショップ②(当日編)

材料の購入、下地プライマー処理などの下準備は前日までに自分たちでやっておき、いざワークショップ当日! ワークショップ1日目 ワークショップと言っても、狭い室内のため、同時に作業ができるのは5〜6人が限度。(コロナ禍というのもあり、あまりの密は避けるようにしました。) SNSで告知し、有難いことに集まってくださったのが、私たち3名以外で3名、の計6名! まずは今日の目標は地下の、漆喰の下地材(漆喰が剥がれたり割れたりしにくくなるような効果がある。)を完了させること。 商店

    • 工事編_漆喰ワークショップ①(準備編)

      自分の家を持つなら、採用したかった素材の一つが漆喰塗り。 普通は職人さんにお願いすることが多いですが、予算の関係もあり、また単純に漆喰塗りの工程に興味があったため、自分たちでやることにしました。 とはいえ、どこからどう手をつけて良いかわからない状態。 (よく勘違いされるのですが、設計事務所と言っても、知識はあっても(図面はかけても)施工についてはほとんど素人なんですw) そんな時に、偶然出会った近くの商店街の商店会長で、設計事務所の所長さんがなんと漆喰塗りの達人!漆喰塗りが好

      • 工事編_+α部分の工事着手(地下、1F)

        2階事務所、3階住居として、少しずつ形になり生活でき始めている我がビル。 そろそろほったらかしにしてしまっている1階と地下も整えたい。 ということで、DIYを織り交ぜつつ、職人さんも再度招集し、工事に着手することにしました。 地下をどうする?問題 こんな感じでザ地下な現状。 これは内見時の写真ですが、手付かずの状態はこんな感じでした。 我が家の一部とは言え、なかなか行くのも億劫で、なんとなく脚が遠のいてしまっている状態。 ただの倉庫とするのももったいないなぁということで

        • 番外編_ビルの宿命、搬入の難(家具編)②

          2020年4月、コロナ禍真っ只中に、何とか引越しを終え、住みながらコツコツDIY を進めています。 (色々と問題はありつつも)さらりと引越しを終えた雰囲気を出していますが、しばらく搬入出来ずにいた荷物がいくつかありました。 その主な理由は、明快、「階段を通らなかった」!!! 建築士なのにそんな初歩的なミス、と思われるのも当然です、、、 自戒の意味も込めて恥を晒します。 工事中も搬入に苦労しましたが、引越し後も搬入に頭を抱えるとは想像していなかったw 今回は狭小ビル(=狭い

        工事編_漆喰ワークショップ②(当日編)

          コツコツDIY工事

          未完成のまま引越しを決行し、何とか始まったビル暮らし。 とは言え、職人さんによる工事、自分たちで手を動かすDIY工事共にまだまだやることが沢山あるため一息つく暇も無く、とにかく進めていくのみ。 時は幸か不幸かコロナ禍。 不要不急の外出が制限され、友人や家族とさえ会うことが憚られていた時期だったので、平日は職人さんたちに残工事をやってもらいつつ、自分たちは仕事、休日はDIY工事という流れで黙々と進めました。 DIY工事の内容 主に自分たちで施工した工事は以下です。 ・塗装

          いよいよ引越し_問題続出?

          2020年4月、完成とは程遠いけれど、あらかじめ決めていた引越しの日がやってきました。 ここまでの流れ(時系列) 今までのざっくりの流れを時系列で振り返ってみると、、 □2019年 3月 売買契約締結 5月 物件引渡し 6月 解体工事開始 屋上再防水工事 8月 外壁再塗装工事 9月 解体工事終了 断熱工事、耐火被覆工事 10月 解体後設計内容の精査、見積もり調整 12月 建築工事開始 □2020年 4月15日 建築工事、未完だが引越し決行 なんともざっく

          工事編_やっと形が見えてきた涙

          天空風呂の難所を乗り越え、急ピッチで大工工事も進みます。 風呂の次の難所である階段工事も助っ人の大工さんが来てくれたお陰で順調に進みます。 既存の鉄骨の構造体と木造の階段という異なる材種を接合しなければなら無いため、接合部の検討やささら板(階段の段板を支える横の板)の納まりなど、細かい難所が盛り沢山。。 図面上で検討しても分からないので、現場に行って大工さんと話し合い。 何が問題でどうすればできるのか、と私たちのどうしたいのか、をすり合わせていく作業を繰り返します。 階段

          工事編_天空風呂を作る!

          このビルの工事のハイライトといえば、以前の記事で何度もお伝えした屋上の浴室の工事です! 前回の荷揚げが第一関門。 そしてもちろん荷揚げだけでなく浴室を作る工事も難関だらけでした。 ユニットバスvs在来浴室 浴室の工事というと、今では多くの家がいわゆるユニットバスを採用しています。 ユニットバスとは、リクシルやTOTOなどのメーカーの工場で大部分を製作したものを、現場に運んで、現場では組み立てて水道管などと接続するだけ、というなんとも画期的な方法。 私なりに考える主なユニ

          番外編_ビルの宿命、搬入の難①(荷揚げの風景)

          番外編ということで、今回は工事で地味に大変だった(完全に想定外だった)「荷揚げ」 についてまとめようと思います。 私たちのビルは、以前も概要で紹介しましたが、地下1階、地上4階建+屋上となっていて、トータルでいうと6層あります。 もちろん狭小住宅ゆえエレベーター無し。 自分を運ぶ上下運動だけでも大変ですが、工事で使う材料や道具、機器を運ぶのは、想像以上に重労働でありました。 解体の難 以前の記事でも紹介しましたが、解体はほとんどの部分を自分たちで行いました。解体というと、

          番外編_ビルの宿命、搬入の難①(荷揚げの風景)

          工事編_工事の要、大工さん現る

          ここまでの工事で、建物のベースが整い、いよいよ本格的に内部を作っていく段階になりました。 ここからは、工事の要である大工さんがメインで進んでいきます。 大工工事とは 「大工」と言う言葉は一般的によく聞くけれど、一体どのような工事を担当しているのか、実はよく知らない人も多いのでは無いかと思います。 上記の通り、ざっくりと言うと、主に木工事を担当するのが大工さんです。 木工事としては、家具工事や建具工事などもありますが、それら全てをできる大工さんもいますし、それぞれ特化して

          新しくなったペンシルビルのプラン公開!

          ここまでペンシルビルの再生記録、主に契約や工事の様子を書いてきましたが、肝心の室内のプラン(間取り)をお知らせしていませんでした。 今回は新しく生まれ変わったビルの室内のプランを簡単にご説明します。 最終プラン大公開!! 以前の記事でもお伝えしたように、ビルの概要は、以下のようになっています。 特徴としては、住居スペースに加えて、私たちの仕事場として事務所(建築設計事務所)、そして+αの部分があるということです。 下の絵が、このビルを購入した際、始めに思い描いたこうい

          新しくなったペンシルビルのプラン公開!

          工事編_建物の内臓部を作る

          建物の外側と筋肉を整え、ようやく内臓部に着手する段階になりました。 内臓部とは、主に生活していく為の建物内のインフラ(電気ガス水道、換気、通信網など)とここでは定義してみます。 外部から摂取した栄養や水分を、必要なところに行き渡らせる血管、生命を維持するための臓器。 建物内のインフラはさながら建物の内臓部だと思うと分かりやすいのではないでしょうか。 通常は隠れて見えないところであり、なかなか治療がし難く、定期メンテナンスが大切なことも似ている気がする。。 出来るところはDIY

          工事編_開始早々の想定外!?外壁再塗装工事

          ここまで、建物の筋肉となる部分を整え、パワーアップした様子をお伝えしました。 しかし、築30年超の建物、、外部にも様々な問題を抱えていました。 建物を購入した際に雨漏りがあることは承知の上でしたし、解体中にも、室内の激しいカビに遭遇し、雨漏りが想定以上に広範囲に及んでいることは薄々感じていました。 事前に、雨漏りの原因として一番可能性が高い屋上については、先行して防水工事のやり直しをしましたが、それでも全ての雨漏りは改善されず、やはり外壁面からの水の侵入も確実となっていました

          工事編_開始早々の想定外!?外壁再塗装工事

          工事編_ベースを整える

          更新が滞りまくっておりました。(前回の記事から何と約3年。。。) 実は、この間に妊娠出産という大イベントを乗り越え、仕事復帰をして早1年超。 日々の生活を乗りこなすことにいっぱいで、工事のことを思い出して整理してまとめて文章を書く、などと言う作業の時間的心身的余裕がありませんでしたが、少しずつ子供のいる生活が日常となりつつある今、やはりきちんとまとめ切りたいとい う思いが強くなってたので、まだまだ重たい筆ではありますが、再開したいと思います。 と言ってもいつ途絶えるか分からな

          解体DIY〜お金編〜

          前回は、解体に必要な道具や服装についてまとめました。 今回は、お金編。 かかる費用として、主に以下の項目があります。 1)産業廃棄物の処分費 2)解体に使う道具や備品代 3)プロにお願いする場合の作業費 1)産業廃棄物処分費粗大ゴミを捨てるのにお金がかかるように、建築現場で発生するゴミ処分にも当然お金がかかります。特に、建築で使用されている建材、木材はもちろんのこと、石膏ボードや床材、扉、金物などありとあらゆるもの、は一般ごみとは区別され、きちんと処分する必要がありま

          解体DIY〜道具・服装編〜

          今回は、解体作業について以下をまとめてみることにします。 ⑴解体に必要な道具、服装まずは道具について。 案外道具はシンプルです。あれやこれや揃える必要なし! ◎必須なもの ①大きめのバール(とにかくこれで叩く、引っ掛けるなど、解体作業の要!) ②スクレーパー(床材などを、接着剤でついているものなどを剥がす時に使う。) ③ドライバー(ビス抜くため) ④トンカチ(釘抜くため) ⑤電動ドライバー(ビスを大量に抜くため) ⑥ほうき、ちりとり ⑦ガラ袋(解体したゴミをまとめる袋