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工事編_漆喰ワークショップ①(準備編)

自分の家を持つなら、採用したかった素材の一つが漆喰塗り
普通は職人さんにお願いすることが多いですが、予算の関係もあり、また単純に漆喰塗りの工程に興味があったため、自分たちでやることにしました。
とはいえ、どこからどう手をつけて良いかわからない状態。
(よく勘違いされるのですが、設計事務所と言っても、知識はあっても(図面はかけても)施工についてはほとんど素人なんですw)
そんな時に、偶然出会った近くの商店街の商店会長で、設計事務所の所長さんがなんと漆喰塗りの達人!漆喰塗りが好きすぎて、仕事として請け負うこともあるらしい。
「一通りの道具を持っているから貸してあげるし、何だったら手伝うよ!」
と神様のような一声をかけてくれるではありませんか。
そんな奇跡的な出会いがあり、漆喰塗りを自分たちで出来る目処が立ちました。
せっかくなので、周りにも声をかけて、興味のある人たちに手伝ってもらおうということでワークショップ形式にすることにしました。

色漆喰、色決めの実験

漆喰本来の色は、白。
昔のお城の壁をイメージしてもらえるとわかりやすいかと思います。
今回塗る地下は、全体的に明るくプレーンな印象にしたいので、漆喰そのままの白で塗ることにしました。
一方で、4階の寝室は、このビルの唯一完全なプライベート空間となる場所。基本的に、使うのは寝る時だけになりそうなので、真っ白よりもう少し落ち着くように色をつけたいと思っていました。
その色味を絶妙に調合し、決めるところから始めます。

精度の高いスケールを使って調合していく

漆喰の材料は、
漆喰粉と砂、それに水を混ぜてペースト状にしていきます。
本来の白のまま使う場合はこれで完了。無駄なものが一切なく、実にシンプル。
色を付けるには、そこに漆喰用の色粉となる材料を加えます。
色粉も、顔料みたいなものから黄色や赤っぽい砂のような天然由来のものまで、種類はいくつか。
今回は、教えてもらった材料屋さんで手に入るもの、そしてイメージとして、以前訪れたことがあるモロッコの赤土のような色にしたいと思っていたので、その微妙な色を表現できそうな顔料を数種類サンプル購入。
商店会長さんのご自宅の庭先をお借りし、少量で、配合を決める実験を行いました。

バケツで作ってみる 結構すぐ濃い色になってしまうことがわかる
商店会長さんの庭先が仮説実験室に
調合を変えたたくさんのパターンをサンプル板に塗っていく
少しずつ乾いてきたところ 乾くとまた色が全然違うから難しい

ほんの数%の違いで全然違う色が出来上がるので、再現性があるように、きちんとメモしながら進めます。
最終的には、テラコッタっぽい色粉の調合で、かなり理想に近い色が出せたので、配合が無事決定。
それを全体に塗る量に換算し、改めて材料を購入し、いよいよ本番です!


参考までに購入した時の領収書 これとは別に漆喰粉を相当量購入してます(正確な量忘れた。。)

(自分的)文字制限をたまには守って、続きは次回。


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