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工事編_建物の内臓部を作る

建物の外側と筋肉を整え、ようやく内臓部に着手する段階になりました。
内臓部とは、主に生活していく為の建物内のインフラ(電気ガス水道、換気、通信網など)とここでは定義してみます。
外部から摂取した栄養や水分を、必要なところに行き渡らせる血管、生命を維持するための臓器。
建物内のインフラはさながら建物の内臓部だと思うと分かりやすいのではないでしょうか。
通常は隠れて見えないところであり、なかなか治療がし難く、定期メンテナンスが大切なことも似ている気がする。。
出来るところはDIYでと思っている私たちですが、この重要な内臓部については、それぞれ専門の職人さんにお願いしました。

DIYをしなかった理由


電気工事は、危険性を伴うため、ごく軽微な内容を除いて電気工事士の資格が必要です。
また水道工事は、施工不良による水漏れや不具合があった場合、影響が広範囲に渡るため、安易に手を出すと痛い目を見そうです。
また資格以外にも専門の工具や材料などが必要になる工事が多く、費用対効果を考えると、なかなかDIYでは手が出しにくい分野のように思います。
そのような理由から今回は、内臓部については、潔く職人さんにお任せすることにしました。


柱と外壁の間に主な配管をまとめる 上下階を通る密なパイプスペース
場所によっては壁側を這わせたり
引いてみるとこんな感じ キッチンになります
外壁と柱の際どい隙間から配管を通す
換気扇の排気口 想定した場所に想定外の鉄部材が入っていたため急遽場所を変える
(不要な穴はきちんと塞ぎましたw)
室内側 こんな感じ 

難所!浴室を最上階につくる

一番の難関はやはり浴室でした。
その理由は、元来全ての設備配管が絡む場所であることに加えて、設置箇所を何と最上階の5階にしたことです。
1階に設置すれば最悪水漏れなどがあった場合でも影響を最小限に留められますが、5階となるとその階下全てにリスクが及んでしまいます。
設備の配管ルートとそれを守る防水工事には特に気を使って設計し、現場で慎重に話し合いを重ねました。

設備屋さんと話し合い精査した配管ルートは美しくさえある。。。
選りすぐった排水溝周りの部材

浴室工事の詳しい様子は到底伝えきれないので別記事でまとめます。

その甲斐あって、最上階の浴室は、想像以上に最高!
この家の中で、最も気に入った場所の一つとなりました。

仕事柄、建築現場を見る機会は多いですが、特にこだわるところや納まりが難しいところを除いて、設備工事の細かい内容にまで介入することは意外に少なく(一般的な部分については施工業者さんにお任せ。)、いつも何となくモヤが拭えない分野でした。
今回、具体的に工事を身近に見て考える、分からない事があれば、その場でどんな些細なことでも直接職人さんに聞くことができる、という機会は、そのモヤを晴らすとても貴重な経験となりました。
建築の物づくりの現場の解像度が格段に上がり、後の本業の方にも大いに役立っていると感じます。

次回からはいよいよ大工工事!
部屋の形が徐々に出来てきます!





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